Windows 10は、アップグレードの開始、DSP版の販売、BTOでのプリインストール版PCの販売など、次のフェーズに移りました。一方でWindows 10 Insider Previewの新規認証が通らない状態も続いています。これまでの状況を整理して今後の動きを考えてみました。
<目次>
Windows 10のインストールイメージは下記サイトで配布されています。
このインストールイメージでアップグレードしたWindows 10のメジャービルドバージョンは10240だったことから、Windows 10 Insider Previewでアップグレード直前に配布されたBuildと同じことになります。
Build 10240の配布と前後してそれまでに配布されていたISOイメージで新規にインストールしたPCでのライセンス認証ができなくなりました。正式版リリース後は、最新Buildに更新はできますが、製品版に移行するようで個別ライセンスキーが必須となりました。すなわちライセンスを購入しないと認証できないということです。
従来はWindows 10 Insider Previewのアップグレードはローカルアカウントで使っていても可能でしたが、Build 10158あたりからマイクロソフトアカウントで運用しているPCでないとWindows 10 Insider Previewの最新Buildへのアップグレードができなくなりました。
Windows 10からマイクロソフトアカウントのデバイスページで、Windows 10がインストールされマイクロソフトアカウントに紐づけられたPC、タブレット、スマートフォンが一元管理されるようになりました。この管理対象にはWindows 10 Insider Previewも含まれます。また、メディアごとに台数制限が設けられました。これはApple製品やPlayStationなどと同じ扱いです。
正式版のWindows 10には、「設定」アプリの「更新とセキュリティ」「Windows Update」の「詳細オプション」に「Insiderビルドの入手」という項目が残っています。これは一般ユーザーの使うPCも含めてすべてのWindows 10に残っています。そしてこの項目から「Insiderビルドの入手」を終了すればその時点の正式版ということになります。
Windows 10 Insider Programに参加すれば無償でWindows 10正規版が入手できるという誤解があり混乱しました。
以上から次のことがわかります。
また、今後、以下のことが起きると予想されます。
Build 10240は実質RTMだったこともあり現状は正規版のライセンスが無いと認証できないのは今後も変わらないでしょう。ただし、下記の記事では正式版リリース後のInsider Programでは期間を限定したプロダクトキーを配布するとも言っていますので、次のInsider Previewが出れば状況は変わるかもしれません。
2015/9/15から次のBuildに関する情報が通知されるとのことです。Build 10240は製品版なのでISOは提供されませんが、次のBuildは従来通りクリーンインストールできると思われます。(追記)
正式版リリース後の現状を見ると、Windows 10 Insider Programは有償ベータテストに移行したと考えた方がよさそうです。次のInsider Previewが出れば状況は変わるかもしれませんが、Windows 10 Enterprise 90日評価版の配布も始まったことで、評価するには制限の多いWindows 10 Insider Program参加者は大幅に減ると思われます。
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