4種類のiPad、自分に合うのはどれか?

iPad Pro
この記事内には広告が含まれています。
(PR)

iPad Pro 9.7インチが発売され、小型のiPad Proはとても良さそうに見えるのですが、iPad ProなのかiPad Airなのかどっちつかずの印象があります。

私が歴代iPadを使ってみて感じた各iPadの特徴と問題点から、自分に最適なiPadを探してみてください。

iPad-selection-04

各iPadのスペック

現在販売されているのは下記の5機種です。

  • iPad Pro 12.9インチ
  • iPad Pro 9.7インチ
  • iPad Air 2
  • iPad mini 4
  • iPad mini 2

この中でiPad mini 2は次期iOSで使うにはスペック不足なため、ここでは比較対象とはしません。

iPad Pro
12.9インチ
iPad Pro
9.7インチ
iPad Air 2 iPad mini 4
重さ(g)
Wi-Fi/LTE
713/723 437/444 437/444 299/304
縦/横(mm) 306/221 240/170 240/170 204/135
厚さ(mm) 6.9 6.1 6.1 6.1
画面サイズ 12.9インチ 9.7インチ 9.7インチ 7.9インチ
解像度 2732x2048 2048x1536 2048x1536 2048x1536
解像度(ppi) 264 264 264 326
Safari解像度 1024x1366 768x1024 768x1024 768x1024
- 広色域
TrueTone
- -
チップ A9X A9X A8X A8
CPU性能比 1.92 1.85 1.08 1.00
GPU性能比 3.13 2.69 1.56 1.00
iOS 64bit 64bit 64bit 64bit
RAM 4GB 2GB 2GB 2GB
iSightカメラ 8M 12M 8M 8M
F値 2.4 2.2 2.4 2.4
- Live Photos
TrueToneフラッシュ
- -
ビデオ撮影 HD(2K) 4K HD(2K) HD(2K)
FaceTimeカメラ 1.2M 5M 1.2M 1.2M
スピーカー数 4 4 2 2
Wi-Fi(802.11) a/b/g/n/ac
2.4GHz/5GHz
a/b/g/n/ac
2.4GHz/5GHz
a/b/g/n/ac
2.4GHz/5GHz
a/b/g/n/ac
2.4GHz/5GHz
Bluetooth 4.2 4.2 4.2 4.2
LTE 20バンド 23バンド 20バンド 20バンド
Apple SIM 内蔵
SIMサイズ nano nano nano nano
周辺機器対応 Smart Keyboard
Apple Pencil
Smart Keyboard
Apple Pencil
- -
Wi-Fi 256GB 130,800円 102,800円 - -
Wi-Fi 128GB 112,800円 84,800円 - 64,800円
Wi-Fi 64GB - - 55,800円 53,800円
Wi-Fi 32GB 94,800円 66,800円 - -
Wi-Fi 16GB - - 44,800円 42,800円
LTE 256GB 146,800円 118,800円 - -
LTE 128GB 128,800円 100,800円 - 78,800円
LTE 64GB - - 69,800円 67,800円
LTE 32GB - 82,800円 - -
LTE 16GB - - 58,800円 56,800円

価格はApple Storeにおける税抜き価格です。

iPad選定の基準

iPadの購入を検討する基準は人それぞれだと思います。

  • 持ち運びのし易さ:サイズ、重さ
  • アプリの利用傾向:iPadで完結、PCとの連携
  • 同時に利用するアプリの数:基本的に1個、複数のアプリを切り替えて使用
  • 表示情報量:大きい画面でより多くの情報を表示、画面に合わせて情報を選択して表示

この他にもいろいろ基準はあると思います。

しかし、どの基準でも今回発売されたiPad Pro 9.7インチは中途半端な位置にあります。

画面サイズと解像度とアプリ対応

iPadは初代iPadが1024x768という解像度であったことから、この解像度と9.7インチというサイズで見やすい表示を基準にアプリが作られています。

イレギュラーに発売されたiPad miniというものは同じ解像度でありながら7.9インチとサイズが小さいため、このサイズに合わせてアプリを設計し直すことはされず、どのアプリでも画面が小さくなることで見難くなることは無視されています。

したがって、iPad mini 4を選択するということは、見難い画面でも作業が行える目の良さが必須となります。軽量、小型ということを最優先としない限り選択すべきではないでしょう。

一方、iPad Pro 12.9インチは解像度の向上に合わせて画面サイズも大きくなったことによりアプリ側でもiPad Pro専用のモードを用意しています。

Safariで表示されるWebページは実際の解像度ではなく、Safariが提示する仮想解像度に基づいて表示されます。スペック表のSafari解像度にあるように9.7インチまでのSafariは768x1024という解像度で表示していました。しかし、12.9インチのSafariは1024x1366という解像度で表示しています。

この解像度の違いはとても大きな意味合いがあります。当サイトのようにレスポンシブデザインというブラウザーの横幅により表示が変わるデザインを採用しているサイトは、横1000ピクセル程度を境にレイアウトを変更します。そのため、9.7インチiPadと12.9インチiPad Proとでは同じサイトでも表示が異なる場合があります。12.9インチではPCに近い表示になります。

ブラウザーの仮想解像度はBrowserSPYというサイトでScreenを選択すると知ることができます。

その他にも、今までMicrosoftのリモートデスクトップアプリはiPadでは1024x768でしか使えませんでした。しかし最近のバージョンでiPad Proの解像度に対応しました。

iPad-selection-01

実際にサーバーに接続して解像度を見てみると、1368x1024と広くなっています。

iPad-selection-02

GoodReaderというPDFなどを見るためのアプリでも12.9インチに対応することで、より繊細に文字を表示できるようになり、B5サイズの固定レイアウトの技術書なども拡大せずとも実寸で見ることができるようになります。

iPad-selection-03

RAMサイズ

iOSは肥大化が進んでおり、iOS 7あたりからRAM不足が問題となっていました。RAMが足りないとアプリが異常終了してしまいます。

iOS 8で更に深刻になったにも関わらず、iPhone 6/6 Plusは1GBしか搭載しませんでした。唯一iPad Air 2だけは2GBを搭載しました。

iOS 9でAppleはRAMが不足することを認め、iPhone 6s/6s Plus、iPad mini 4に2GBを、iPad Pro 12.9インチに4GBを積みました。

したがって、iOS 9以降、必要なRAMサイズは2GBです。しかし、iPad Pro 9.7インチは2GBしか搭載していないことが判明しています。

実際に、あるゲームアプリをiPad Air 2(2GB)、iPad Pro 12.9インチ(4GB)、iPhone 6 Plus(1GB)と実行環境を変えてみて、RAM不足の深刻さと適正サイズが分かりました。

2GB環境では快適にプレイできて異常終了は発生しません。ゲームプレイ中に他のアプリに切り替えると、ゲームが起動画面に戻る(キャッシュがクリアされる)ことがあります。

4GB環境では快適にプレイできて異常終了は発生しません。ゲームプレイ中に他のアプリに切り替えてもサスペンド状態となり、ゲームに戻っても問題無く続けてプレイできます。

1GB環境では頻繁に異常終了します。ゲームプレイ中に他のアプリに切り替えると、必ずゲームが起動画面に戻ります。

もともとiOSはマルチタスクではありませんでしたので、アプリは他のアプリのことなど考えず使えるだけのリソースを使って実行します。ところがiOSの肥大化によりRAMが不足して1GBでは足りなくなったのです。

ゲームなどプレイしないから問題無いという方も居られるでしょうが、Microsoft OfficeやAdobe Creative Cloudなど大手メーカーが作るアプリは自社のアプリ以外のことは考えていませんので同じ傾向にあります。

iPad mini 4を発売した時、iPad Air 2と同じA8XではなくA8を搭載したようにケチったのか、iPad Pro 9.7インチでも4GBではなく2GBしか搭載していません。

したがって、iPad Pro 9.7インチは本格的なマルチタスクは使えないことになります。

チップ性能

スペック表を見ると、同じA9Xを搭載しているにも関わらず、iPad Pro 9.7インチは、12.9インチより若干性能が低くなっています。

バッテリー容量が少ないためクロック周波数を落として消費電力を下げ、使用可能時間を伸ばしているのかもしれません。

または、サイズが小さくなったことで放熱性能の関係でクロック周波数が上げられなかったのかもしれません。

iPad Pro 9.7インチは単に画面サイズが小さくなっただけでなく、RAMの半減、チップ性能のダウンとスケールダウンされています。

これが価格の所以かもしれません。

Apple Pencil対応

Apple Pencilが使えるのはiPad Pro 12.9インチ/9.7インチだけです。

iPad Pro 12.9インチでApple Pencilを使っていて若干画面描画がペン先より遅れることがありました。A9Xを搭載したのはApple Pencil対応には必須だったためかもしれません。

こちらにはApple Pencilお勧めという記事があります。

Apple Pencilの「メモ」アプリでの使用記ですが、Apple Pencilはアプリによって振る舞いが大きく変わるため、実際に自分が使うアプリで試した方がよいでしょう。

そもそもiPad Pro 9.7インチとは

iPad Pro 12.9インチは全く売れなかったようです。

このような記事もあるのですが、Surface Pro 4のユーザーが欲しかった第6世代Core i7は出荷が遅れて十分に市場に供給できなかったことが原因です。

ASCII.jpの記事によると、中国で全く売れなかったそうです。iPad全体で1ヶ月で330万台売れるところ、iPad Pro 12.9インチは5万台しか売れていないとのことで、iPad全体の1.5%程度ということになります。

そのためか、2015年11月にiPad Pro 12.9インチが発売された直後からiPad Air 3の噂が流れ始めました。

結局ユーザーの望んだ物は、12.9インチではなく9.7インチだったということで、急遽、iPad Air 2の筐体にiPad ProのシステムとiPhone 7で開発中の色に関する機能を搭載して作ったのがiPad Pro 9.7インチということです。

したがって、TrueToneフラッシュなどカメラ周りが強化されているように見えて、RAMサイズやチップ性能に綻びがある製品となっています。

結局どのiPadが良いのか

携帯性重視

どこにでも持ち歩いて気軽に使えるということなら、iPad mini 4ということになります。

画面が小さいので視力が良いことが条件となります。

スペック的には2年程度は使えるでしょう。

iPadアプリが使えれば十分

iPadアプリが安定して使えて、今回価格も下がったことから、iPad Air 2ということになります。

アプリが想定する画面サイズと実際の画面サイズが一致し、iPadアプリを最大限に使うことができる機種です。

スペック的にはiPad mini 4と同様に2年程度は使えるでしょう。

外出先でApple Pencilを使いたい

Apple Pencilが使えて、持ち運びが比較的楽なiPad Pro 9.7インチということになります。

チップはA9Xと最新ですが、2GBしかRAMを搭載していないため、やはり2年程度の寿命でしょう。

大きな画面を活かしてPCのように使いたい

画面サイズに見合ったアプリの対応など今後も期待できるiPad Pro 12.9インチということになります。

Apple Pencilが使えるのでクリエイター御用達かと言えばそうでもなく、Macをリモートで使うなど、必ずPCとの連携が必要となるようです。

一度使ってみると、RAM 4GBの恩恵は大きく、2GBのiPadには戻りたくなくなります。

RAM 4GBとA9Xにより3年以上は十分使えるでしょう。(バッテリーの寿命が先に来ます)

まとめ

iPad Pro 9.7インチは中途半端な印象があります。iPad ProなのかiPad Air 3なのかどっちつかずという感じです。

昨年の9月にiPad Pro 9.7インチが発表されていたら私は間違いなくiPad Pro 9.7インチを買っていたでしょう。

しかし、iPad Pro 12.9インチを使ってみて画面サイズやRAMサイズの恩恵を味わってしまうと、iPad Pro 9.7インチを欲しいとは思いません。

Apple Pencilを使うことが目的でないなら、今回価格が下がったiPad Air 2が一番のお勧めです。

関連記事:

Amazonで見る

コメント

タイトルとURLをコピーしました