高騰するガス料金対策、給湯付風呂釜モリタ(ML-C1602、FR-290)の便利機能を活用

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1月のガス料金の請求書を見てびっくりしました。そんなに使ったのかと調べてみると、前年よりも使っていないのに異次元の請求金額。

仕方がないので風呂釜の便利機能を駆使することにしました。

高騰するガス料金

エネルギーの高騰でガス料金や電気料金がどんどん上がっています。1月の請求金額は今までで最高でした。東京ガスのサイトを見ると1年前の使用量や金額と比較できます。私の場合は昨年より使用量は減っているのに料金は上がっていました。計算してみると約1.5倍です。ガス料金は定額の基本料と従量制の1m3あたりの単価で計算されますが、(実際には割り引きとか段階性単価とか細かな計算があります)他の方の記事などを見ても概ね1.5倍になっているようです。

ガス料金は年々上がっていますが後述のエコルックの設定を見たところ、2019年に比較して2倍になっていました。

ここまで値上がりすると使用量を2/3にすることなどできませんから、大量に使っているであろう部分で節約することを考えました。

ここで説明するのは特定メーカーの製品ですが、同じように温度がデジタル表示できる機種であれば似たような機能が付いているはずなので、調べてみてください。

モリタ工業製 給湯付ふろがま ML-C1602HS/HL/HC

2019年の冬にUR住宅の風呂釜が壊れたので交換してもらいました。

新しい風呂釜はモリタ工業株式会社のML-C1602HSという型名で、浴室リモコンはFR-290Vという型名です。

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似た製品でハウステックのWF-S1602ATというものがあります。どちらかがOEMだと思われます。ハウステックの説明書は公開されています。

ほとんど同じ内容なのですが微妙にモリタ工業のものとは違います。モリタ工業が取扱説明書を公開していないため、製品に付いていた説明書をPDFにしました。ご覧になりたい場合は、こちらからダウンロードしてください。

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高効率壁貫通型給湯付ふろがま ML-C1602HS/HL/HC 取扱説明書

UR住宅の標準的な風呂釜であるMORITA ML-C1602の取扱説明書

 

 

アイコン
かんたん操作ガイド

UR住宅の標準的な風呂釜の簡易マニュアル

 

最低限設定すべきこと

「かんたん操作ガイド」にあるように風呂を沸かしたり、シャワーを使うだけなら設定は必要ないのですが、あとで説明する便利な機能を使うためには最低限、以下の設定はしてください。

設定の基本操作

各種設定は「浴室リモコン」(操作パネル)から行います。

設定モードに入ると音声で操作方法が説明されます。そのため設定モードに入る手順さえ覚えておけば、あとは音声の指示に従えば設定できます。

以下の説明では、操作ボタンは[運転]ボタン、パネルの表示は『時計』と異なる括弧で示します。

設定できる項目は、[運転]ボタンが[入]の状態(ランプ点灯)と[切]の状態(ランプ消灯)で異なります。

  • [運転]ボタンが[入]の状態(ランプ点灯)-->ふろ機能、リモコン機能に関する設定
  • [運転]ボタンが[切]の状態(ランプ消灯)-->エネルックに関する設定

項目の選択は[ふろ]とある上下の[▲][▼]ボタンで切り替えます。

時刻の設定

内蔵時計は正確なカレンダーの概念がありません。1か月は30日、前年は360日前のように大まかな日数管理はしているようです。設定は以下の手順で操作します。

  • [運転]ボタンを押して[入]にする
  • [機能]ボタンを押す
  • [ふろ]の[▲]ボタンか[▼]ボタンを1回押す
  • 『時計』『明るさ』『音量』『メロディ』『音声』『報知音』『話速』が点滅したら[決定]ボタンを押す
  • 『時計』が点滅していることを確認して[決定]ボタンを押す
    (別の項目が点滅している場合は、[ふろ]の[▲]ボタンまたは[▼]ボタンを『時刻』が点滅するまで押して[決定]ボタンを押す)
  • 現在時刻の時の位を[ふろ]の[▲]ボタンまたは[▼]ボタンで合わせたら[決定]ボタンを押すと、分の位に移るので[ふろ]の[▲]ボタンまたは[▼]ボタンで合わせたら[決定]ボタンを押す
  • 正しい時刻に設定できたら[機能]ボタンを押して設定モードを終了する

時計はAC連動ではなくクオーツ時計のようなので、誤差は大きいです。時刻の12時間制、24時間制の切り替えは『時刻表示』で切り替えられます。

時刻の設定について詳しくは、説明書の44ページおよび46ページを参照してください。

ガス、水道、電気の使用量を抑えるための便利機能

ガス、水道、電気の使用量を抑えるために、どれだけ給湯を使ったのかを音で注意喚起したり、給湯量や沸かす時間などを調整するエコ運転機能があります。

また、基準価格を設定しておくことでガスと水道の使用量や料金を「可視化」するエネルック機能もあります。

これらは最初に設定しておくだけで、以後は料金が変わった時などに変更するだけです。

基本ガス使用量

まず、次の表を見てください。これは説明書の58ページにある仕様の抜粋です。

標準ガス消費量(1時間あたり)
ガス質 13A 12A LPG
給湯 最大 30.0kW 27.8kW 30.0kW
最小 4.4kW 4.3kW 4.4kW
ふろ 9.9kW 9.2kW 9.9kW
同時(最大) 38.0kW 35.0kW 38.0kW

 

  • 1kW=860Kcal
  • 都市ガス13A:1m3=11,000Kcal(10,000-15,000Kcal)
  • 都市ガス12A:1m3=10,000Kcal(9,070-11,000Kcal)
  • プロパンガス:1m3=24,000Kcal

毎月ポストに入っている「ガス使用量のお知らせ」に表示されているのは、m3で表された使用量なので換算すれば使用料金は計算できますが、それはエネルック機能で表示できます。

ここで重要なのは風呂を沸かすより給湯(シャワー)の方が、ガス使用量が多いということです。

冬場は冷たい水から熱いお湯に瞬時に沸かすため、夏よりも多くのガスを必要とするので、シャワーの方が割安とは一概には言えないことになります。そのうえで何を節約すべきかを考えてください。

エコ運転モード

エコ運転モードは簡単に設定できる節約機能です。

給湯のエコ運転モード

給湯を10リットル使うと「ピッ」、20リットル使うと「ピピッ」、30リットル使うと「ピピピッ」と鳴ります。更に給湯を使い続けると、この繰り返しとなります。

初期設定は10リットルですが、何リットルで鳴るかは変更できます。

1分当たりの給湯量を制限することもできますが、節水シャワーヘッドに変えた方が確実でしょう。

給湯のエコ運転モードを使うと、シャワーヘッドの節水効果を知ることができます。音が鳴るまでの間隔が今までより長くなれば節水できていることになります。

ふろのエコ運転モード

主に自動運転の場合に機能して、前回の湯はり温度や外気温を参考にして、追い焚きを減らすように湯温を調節します。

エコ運転モードの利用方法

「エコ運転モード」を行うには、次の手順で行います。

  • [運転]ボタンを[入]にする
  • [エコ運転]ボタンを押して、給湯表示部の『エコ』を表示させる
  • もう一度[エコ運転]ボタンを押して、ふろ表示部の『エコ』を表示させる
  • もう一度[エコ運転]ボタンを押して、給湯表示部の『エコ』とふろ表示部の『エコ』を表示させる
  • もう一度[エコ運転]ボタンを押して、両方の『エコ』の表示を消す

『エコ』の表示は[エコ運転]を押すことで、「通常」→「給湯エコ」→「ふろエコ」→「給湯、ふろエコ」→「通常」と順次切り替わります。

「エコ運転モード」の設定について詳しくは、説明書の30~34ページを参照してください。

エネルックモード

エネルックモードに切り替えると、当日、過去7日間、今月、先月、前年同月のガスと水道の使用量と使用料金を表示させることができます。

数値だけでなく3種類の「顔マーク」(使用量結果マーク)で大まかな使用状況を把握できます。

ただし、風呂釜で使用した量であり、ガスファンヒーターやキッチン給湯機での使用量は含まれないので注意してください。

エネルックの初期設定

エネルックの初期設定を行うには、ガスと水道の1m3あたりの料金を「使用量のお知らせ」などで調べておく必要があります。

また、ガスと水道の目標料金も決めておきます。目標料金は風呂に限ったものなので、ガスファンヒーターやキッチン給湯機での使用量を差し引いた値にします。

「エネルックモード」の設定を行うには、次の手順で行います。

  • [運転]ボタンを[切]にする
  • [エネルック]ボタンを2秒以上長押しする
  • ガス単価料金の設定
    • 『ガス』『単価料金』が点滅したら[決定]ボタンを押す
    • [ふろ]の[▲]ボタンまたは[▼]ボタンでガス単価料金の百の位を設定して[決定]ボタンを押す
    • 同様に十の位、一の位を設定すると設定完了が音声で通知されます
    • [戻る]ボタンを押す

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  • ガス目標金額の設定
    • 『ガス』『目標料金』が点滅するので[決定]ボタンを押す
    • [ふろ]の[▲]ボタンまたは[▼]ボタンでガス目標料金の万の位を設定して[決定]ボタンを押す
    • 同様に千の位、百の位を設定すると設定完了が音声で通知されます
    • [戻る]ボタンを押す

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  • 水道単価料金の設定
    • 『水道』『単価料金』が点滅するので[決定]ボタンを押す
    • [ふろ]の[▲]ボタンまたは[▼]ボタンで水道単価料金の百の位を設定して[決定]ボタンを押す
    • 同様に十の位、一の位を設定すると設定完了が音声で通知されます
    • [戻る]ボタンを押す

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  • 水道目標料金の設定
    • 『水道』『目標料金』が点滅するので[決定]ボタンを押す
    • [ふろ]の[▲]ボタンまたは[▼]ボタンで水道目標料金の万の位を設定して[決定]ボタンを押す
    • 同様に千の位、百の位を設定すると設定完了が音声で通知されます

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  • [エネルック]ボタンを押して設定を終了する

「エネルックモード」の初期設定について詳しくは、説明書の36~39ページを参照してください。

エネルックの表示方法

当日、過去7日間、今月、先月、前年同月のガスと水道の使用量と積算料金を表示できます。

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  • [運転]ボタンは[入]、[切]のどちらでもかまいません
  • 『ガス』『使用確認』が点滅して、当日のガス使用量が表示されます
  • [給湯]の[▲]ボタンまたは[▼]ボタンで過去7日間の実績を確認できます
  • [ふろ]の[▲]ボタンを押すと『ガス』『使用確認』『今月』が点滅して、今月のガス使用量とガス料金が表示されます
    今月とは初期設定した日を基準に30日ごとに積算しているので、日数を初期化する場合は、[給湯]の[▲]ボタンと[▼]ボタンを同時に押します
  • [ふろ]の[▲]ボタンを押すと『ガス』『使用確認』『先月』が点滅して、先月のガス使用量とガス料金が表示されます
  • [ふろ]の[▲]ボタンを押すと『ガス』『使用確認』『前年』が点滅して、前年同月のガス使用量とガス料金が表示されます
  • [ふろ]の[▲]ボタンを何度か押して『CO2排出量』を飛ばします
  • 『水道』『使用確認』が点滅して、当日の水道使用量が表示されます
  • [給湯]の[▲]ボタンまたは[▼]ボタンで過去7日間の実績を確認できます
  • [ふろ]の[▲]ボタンを押すと『水道』『使用確認』『今月』が点滅して、今月の水道使用量と水道料金が表示されます
    今月とは初期設定した日を基準に30日ごとに積算しているので、日数を初期化する場合は、[給湯]の[▲]ボタンと[▼]ボタンを同時に押します
  • [ふろ]の[▲]ボタンを押すと『水道』『使用確認』『先月』が点滅して、先月の水道使用量と水道料金が表示されます
  • [ふろ]の[▲]ボタンを押すと『水道』『使用確認』『前年』が点滅して、前年同月の水道使用量と水道料金が表示されます
  • [エネルック]ボタンを押して、エネルックモードを終了します

「エネルックモード」の表示について詳しくは、説明書の40~43ページを参照してください。

エネルックモードの効果

1月の請求額から計算した単価料金を設定したところ、1回の入浴でのガス使用料金は200~300円ぐらいでした。入浴する人数、回数でも変わりますし、キッチンの給湯機やガスファンヒーターの利用状況でも変わります。

金額を見てみると追い焚きより、給湯(シャワー)を使っている時間が大きく影響するようです。給湯は風呂を沸かす3倍のガスを使いますので当然ですが。

風呂の料金が分かると割合から計算して、家全体でガスを大量に使用しているものがどれなのか見当はつけられます。

その他の便利機能

その他の使った方が良いと思う機能です。

かま洗浄運転

風呂水を入れ替える場合など、風呂水を抜いて、洗って、自動運転すると、風呂釜内部に残っていた汚い水と混ざってしまいます。

風呂水を抜いた後に「かま洗浄運転」を行うと、風呂釜に残った汚い水を押し出してくれます。

特に夏季にシャワーしか使わない場合は、最後に風呂水を抜いた後で、「かま洗浄運転」は実施した方がよいでしょう。

「かま洗浄運転」を行うには、次の手順で行います。

  • 浴槽の水を排水して、排水が終わるのを待つ
  • [運転]ボタンを[切]にする
  • [かま洗浄]ボタンを押す

[運転]ボタンが[切]でないと動作しませんので、間違えないようにしてください。

「かま洗浄運転」の設定について詳しくは、説明書の27ページを参照してください。

ふろ水位設定

自動運転で湯を満たした場合の水位を設定します。まず自動運転で沸かしてみて水位が工場設定の「5」でよいかを確認します。

その状態で問題ないなら設定は不要です。足らない、または、多すぎるという場合はどのくらい違うのかを3cm単位で確認します。

例えばあと3cm水位を高くしたい場合は、水位を「6」に変更する必要があります。

お湯が出てくる丸い金属部分の中心から9cm上の位置が「1」です。そこから3cm刻みで「8」まで設定できます。

水位を変更する場合は、次の手順で行います。

  • [運転]ボタンを[入]にする
  • [機能]ボタンを押す
  • 『ふろ、保温、たし湯、予約、水位』が点滅したら[決定]ボタンを押す
  • [ふろ]の[▲]ボタンまたは[▼]ボタンを『水位』が点滅するまで押して設定する項目を切り替えて[決定]ボタンを押す
  • 水位の数字を[ふろ]の[▲]ボタンまたは[▼]ボタンで変更したら[決定]ボタンを押す
  • [機能]ボタンを押して設定モードを終了する

浴槽のメーカーは風呂釜のメーカーとは別ですので最適な水位は住宅によって異なります。UR住宅の場合は、のぼせたり、おぼれたりしないためか浅い浴槽が使われているので、水位は高めに設定する必要があります。

「水位」の設定について詳しくは、説明書の44ページおよび45ページを参照してください。

保温時間

保温時間は工場設定で4時間に設定されています。

上記と同様に保温時間は変更できますが、保温は「自動運転」で沸かした場合のみ動作して「おいだき」で沸かした場合は保温されません。

そもそも節約するなら、保温機能が動作する前に風呂に入ってしまうべきでしょう。

コール機能の注意点

風呂に入ると血圧が高くなったり、のぼせたり、冷えた廊下に出てヒートショックを起こしたりと、いろいろな問題が起きる危険性があります。

この風呂釜にはそれを他者に知らせる「コール機能」が付いています。

浴室リモコンの[コール]ボタンを押すことで、大きな呼び出し音が3分鳴り続けます。

[運転]ボタンは[入]、[切]のどちらの状態でも機能します。

止めるには[運転]ボタンまたは[コール]ボタンを押します。

ただし、音は浴室リモコンのスピーカーから出るため、リビングでテレビに夢中になっている人には聞こえない可能性もあります。また、隣近所の方が気付いてくれるとも限りません。

ひとり暮らしなどの場合は、防水対策をしたスマホを持ち込んだ方がよいでしょう。

まとめ

東京電力も3割値上げするとのことですし、便乗値上げも含めて今後もいろいろと値上げは続くでしょう。

電気に関してはフレッツミルエネを導入したことで、リアルタイムに使用量が見えるのは非常に助かっています。ガスもリアルタイムで使用量が見えるとよいのですが難しいです。

エネルギーの使用量は減らしにくいのですが、使える機能を有効利用し、気付きを与えることで無駄を省いていきましょう。

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