iPadで使えるマウスとは?選択上の注意点

iOS 13/iPadOS 13
記事内のリンクには広告が含まれいる場合があります

ご存知のようにiPadではマウスが使えます。

ここでは、iPadでマウスを使う場合の選定方法と設定について説明します。

iPadOS 13.4での変更

iPadOS 13.4ではAssistiveTouchをオンにしなくても、マウスが使えるようになりました。

最初のiPadOS 13では、Bluetooth 4.0以上のマウスしか対応していませんでした。この記事はその説明です。

しかしiPadOS 13.4では、今出回っているBluetooth 2.1以上の殆どのBluetoothマウスとUSBドングルを使う無線マウス、USB有線マウスが使えます。

ただし、純正品以外のタッチパッドは使えません。

実際に試した結果については、こちらの記事を参照願います。

 

iPadOS 13

iPadはスマートフォンに比べて大きな画面でありパソコンと同じようなアプリも余裕をもって使えるため「マウスが使えれば」と思うことが多々あります。

そのような要望をかなえるため特殊なマウスも発売されました。ただしiOSがマウスを認識しないためペンやキーボードと認識させてアプリ側で対処する必要がありました。

そのため、対応アプリ、特に要望が多かったリモートデスクトップアプリでしか利用できませんでした。

しかし、2019年9月25日に配信が開始されたiPadOS 13.1からアクセシビリティ用のデバイスとしてですが正式にマウスがサポートされました。

iPadで使うMicrosoft Officeやリモートデスクトップでのパソコン操作が格段にやり易くなります。

もちろん従来から使えている外付けのBluetooth(Ver.2.1以上)接続キーボードも同時に使えます。

また、iPadを使ったプレゼンなどでも別途レーザーポインターなどを使わず、大きなポインターで明確に指し示して説明することができるようになります。

 

ここでは、iPadOSでマウスを使うにあたっての注意点などを説明します。

 

マウスの選定

現在販売されているマウスは、その接続方法で大まかに3種類に分類できます。(PS2マウスやゲーム機用マウスなど特殊なものは除きます)

  • 有線接続USBマウス
  • 2.4GHz無線接続ワイヤレスマウス
  • Bluetooth接続ワイヤレスマウス

これらはすべてiPadで使えます。

以下、順に説明しますが、第3世代iPad Proで動作確認しているため、他のiPadでは使えない可能性もあります。また、iPadOSにアップデートできないiPadではマウスはつかえません。

 

スポンサーリンク

有線接続USBマウス

有線接続のUSBマウスの場合、コネクターはUSB Type-AまたはMicroUSBですので、第3世代iPad Proの場合はUSB Type-C、それ以外の機種ではLightningコネクターへの変換コネクターまたは変換ケーブルが必要です。

USB Type-AからUSB Type-Cへの変換コネクターはこのようなものです。

【PR】

100円ショップでも売っています。

iPadOS-with-mouse-16

USB Type-AからLightningコネクターへの変換ケーブルはこのようなものなどが販売されています。

【PR】

これらを使って有線接続USBマウスを接続しますが、iPadには接続された旨の表示はされません。

 

2.4GHz無線接続ワイヤレスマウス

2.4GHz無線でなくても構いませんがUSB接続の受信機とマウスがセットになったものです。USB Type-Cへの変換コネクターが付属するものもあるようです。

【PR】

USB接続の受信機を上記で説明した変換コネクターまたは変換ケーブルで接続しますが、やはりiPadにはマウスが接続された旨の表示はされません。

 

Bluetooth接続ワイヤレスマウス

上記の2種類のマウスはUSBコネクターがiPadから出っ張ってしまい邪魔なので、誰もがBluetoothマウスを使いたいと思うでしょう。私もそう思いました。

しかし、Bluetoothマウスを使うには2つの問題があります。

ひとつはマウスがBluetooth Ver.4.0以上の規格に対応している必要があります。例えばこのような製品です。

【PR】

現在販売されている殆どのBluetooth接続ワイヤレスマウスはBluetooth Ver.3.0対応の製品です。一昔前の製品だとBluetooth Ver.2.1対応の製品です。

これらのBluetooth接続ワイヤレスマウスはiPadのBluetoothでは検出されずペアリングすることができません。

実際にBluetooth Ver.2.1対応の「Microsoft Sculpt Comfort Mouse」とBluetooth Ver.3.0対応の「ELECOM 静音Bluetoothマウス(IR LED 3ボタン)(M-BT15BRSWH)」で確認しましたがペアリングできませんでした。

しかし、Bluetooth Ver.4.0対応の「Microsoft Surface Precision Mouse」ではペアリングして使うことができました。

 

もうひとつの問題は使うたびにペアリングが必要だということです。

「Microsoft Surface Precision Mouse」は使えたのですが、使い終わってBluetoothの接続を切り、再度使おうとしても自動再接続されず手動接続しようとしてもこのような表示が出て接続できません。

iPadOS-with-mouse-04

仕方なくiPadでペアリングした「Microsoft Surface Precision Mouse」を削除して、再度ペアリングを行ってやっと使えるようになります。

これらの問題が苦とならないならBluetooth接続ワイヤレスマウスがよいでしょう。

 

iPadでマウスを使うための手順

使うマウスを決めたら以下の手順でマウスを使えるようにします。

 

マウスの接続

有線接続USBマウスの場合は変換コネクターまたは変換ケーブル経由でiPadに接続します。

iPadOS-with-mouse-17

2.4GHz無線接続ワイヤレスマウスの場合は変換コネクターまたは変換ケーブル経由で受信機を接続します。

iPadOS-with-mouse-18

Bluetooth接続ワイヤレスマウスの場合は「設定」アプリの「Bluetooth」を選択してBluetooth接続ワイヤレスマウスをペアリングモードにします。

Bluetooth接続ワイヤレスマウスが検出されたらタッチします。

iPadOS-with-mouse-01

「Bluetoothペアリングの要求」が表示されるので「ペアリング」をタッチします。

iPadOS-with-mouse-02

ペアリングが完了すると「接続済み」として登録されます。

iPadOS-with-mouse-03

なお、上記で説明したように再接続できない場合は「接続済み」の右の「(i)」をタッチして一度ペアリングを解除してから、再ペアリングを行ってください。

 

マウスポインタを表示させる設定

「設定」アプリの「アクセシビリティ」の「タッチ」をタッチします。

iPadOS-with-mouse-07

「AssistiveTouch」をタッチします。

iPadOS-with-mouse-08

「AssistiveTouch」のスイッチを

iPadOS-with-mouse-09

「ON」にします。

iPadOS-with-mouse-10

「ON」にすると「AssistiveTouch」のメニューボタンとマウスポインタが表示されます。

iPadOS-with-mouse-21

 

ボタン、ポインタのカスタマイズ

マウスの使用にあたってカスタマイズもできます。

マウスポインタは中心の点とそれを囲む半透明の領域、そして外側の円で構成されます。

マウスポインタの大きさを変更すると、中心の点の大きさと外側の円の幅は変わらず、半透明の領域の面積だけが変わります。

Windowsにおけるマウスポインタはとても小さな領域をクリックしなければならない場合が多く、iPadのマウスポインタとは相性がよくありません。

ここで説明する設定でマウスポインタの大きさを調節して、自分の使いやすい大きさにしてください。

小さくした方が使いやすい場合が多いですが、細かな点をクリックする場合は大きくして半透明の領域を増やした方が中心の点が見やすい場合もあります。

この設定は行わなくても構いませんが、どの項目で設定の変更ができるかは確認しておいてください。

 

マウスボタンのカスタマイズ

「設定」アプリの「アクセシビリティ」の「タッチ」の「AssistiveTouch」の「デバイス」をタッチします。

iPadOS-with-mouse-19

表示されているマウスの名前をタッチします。

iPadOS-with-mouse-11

ボタンとボタンの機能が表示されます。タッチすることでカスタマイズすることができます。

iPadOS-with-mouse-12

表示されているボタン名とマウスボタンとの対応は

  • ボタン1:左ボタン
  • ボタン2:右ボタン
  • ボタン3:ホイールボタン

となっています。

Safariで確認したところホイールも機能しますが、ホイールを回す方向と画面がスクロールする方向の対応がパソコンとは逆でした。

 

マウスポインタのカスタマイズ

「設定」アプリの「アクセシビリティ」の「タッチ」の「AssistiveTouch」の「ポインタのスタイル」をタッチします。

iPadOS-with-mouse-20

マウスポインタはグレーの円形ですが、円の大きさと周囲の色とポインタが自動的に消えるまでの時間を設定できます。

iPadOS-with-mouse-13

どのように変わるかはこちらの動画を見てください。

 

実際の動作例

マウスが使えるようにはなりましたが、それはあくまでiPadのアクセシビリティとしての機能です。すなわち「タッチ」の代わりの動作ですので小さな部分をポイントすることや右クリックなどは考慮されていません。

リモートデスクトップで使用した場合のムービーはこちらですが、ポイント先はグレーの円の中心のため、非常に見辛くなってしまいます。

この円形のポインタ形状は変更することはできません。あくまで「タッチ」の代わりということからでしょう。

右クリックは左クリックの長押しで代用します。リモートデスクトップではホイールは機能しません。

 

どのマウスがよいか

お勧めは「2.4GHz無線接続ワイヤレスマウス」です。

iPadから出っ張ってしまい邪魔ですが、受信機を接続すればすぐに使えるところがメリットです。

 

まとめ

Appleとしてはアクセシビリティ向上のためのデバイスとしてマウスを追加しただけということなのでしょう。

しかし、パソコンを使い慣れている者にとっては一気に使い勝手が向上する大進歩です。

ただし、Bluetooth接続については問題があるようです。Mac用のマウスなら問題ないのかもしれませんが確認はできていません。

 

コメント

  1. 意見 より:

    toyokeizai.net

    iPadをキーボードとマウスで「PC化」する裏技

    「ポインティングデバイス」にある「ポインタのスタイル」をタップし、サイズを最小にしておこう。それでもまだ大きいかもしれないが、標準の状態よりは、見やすくなるはずだ。

    • Solomon Solomon より:

      コメントを頂きありがとうございます。

      ポインタのサイズを変更する方法は記事でも説明したとおりです。

      ポインタは、中心の点の周りが透けています。

      そのため最小にしてしまうと透けている部分が小さく狭くなり、逆にマウスのポイント先が判りにくくなる場合があります。

      画面解像度との兼ね合いで見やすい大きさに調節してみた方がよいでしょう。

  2. 意見 より:

    3000円のBluetooth Keyboard 、ロジクール K380 と
    980円のBluetoothマウス、エレコム M-BT12BRを
    iPadOSで同時に使って混線しないか
    試用レビュー書いて下さい。

    • Solomon Solomon より:

      コメントを頂きありがとうございます。

      本文に追記しましたがBluetooth接続キーボードとBluetooth接続マウスは同時に使えます。

      ただし、Amazonの商品情報に

      エレコム マウス Bluetooth (iOS対応) Sサイズ 小型 3ボタン IRセンサー 省電力 ブルー M-BT12BRBU

      とある製品ですが、Bluetooth Ver.3.0のためiPadOSでは使えないと思われます。

      申し訳ございませんが、人柱レビューの依頼はお受けできません。

タイトルとURLをコピーしました