小型除湿機の有用性

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冬場は、湯気が発生して冷たい壁や窓に着くと、すぐに水滴となりカビの原因になります。気温が15度を下回ると、コンプレッサー式の除湿機は結露し、十分に除湿できないため、冬場は、デシカント式の除湿機を以前から使用しています。しかし、消費電力が大きいため、近場で安売りをしていたTOYOTOMIの小型除湿機を使ってみました。

TOYOTOMI TD-CH56Dの外観

TOYOTOMIからは、コンプレッサー式の小型除湿機は2機種発売されていますが、スペックと説明書を見る限り、違いはデザインだけのようです。購入したのは2013年製品のTD-CH56Dで、最後の文字が「E」の2014年製品は「内部乾燥機能」が追加になっています。

  • TD-CH56E
  • TD-C56E

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タンクがセットされている部分は、このようになっています。

Usefulness-of-Small-Dehumidifier-02

これがタンクです。

Usefulness-of-Small-Dehumidifier-03

形が複雑なので、考えて水を流さないと、思いがけない部分から水が垂れてきます。また、説明書に書いてあるとおりに、電源を切って数分してからタンクを引き出しても、本体から水が垂れてきます。他社の除湿機は、タンクを外すと排水口に蓋がされて、水が垂れないような構造になっています。しかし、TD-CH56Dにはその機構がありません。買ったのが冬なので霜付きのためかと思ったのですが、暖かくなっても症状は改善しませんので、構造上の問題のようです。

タンクを取り出す前に、前、右、左、前と15度程度傾けると、内部に貯まっている水がタンクに落ちる音が聞こえます。1~2回繰り返して、水がタンクに落ちる音がしなくなってから、タンクを取り外すと本体から水が垂れてくることはありません。梅雨に入り除湿効果が高くなると、すぐにタンクがいっぱいになるので、傾ける角度は小さくした方がよさそうです。

また、タンクには取っ手が付いていますので、必ず取っ手を持ってください。寝ぼけてタンクの横を持って運んでいたら、壁にぶつけて落としてしまいました。結構な量の水をこぼして、タンクの重さで床も凹んでしまい、大惨事となってしまいました。

フィルターはこのような構造です。

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設置場所

設置場所は浴室、洗面所ですが、今まで冬場はデシカント式の除湿機1台で除湿を行っていました。古い団地なので、最近のマンションのように浴室が乾燥室になるような構造ではなく、窓があるだけです。窓を開ければ湿気は逃げますが冷気で湯気がすぐに水滴となり壁に着きます。また、冬場でも虫が入ってきます。そのため、窓は閉めたまま、浴室の戸を開け、浴室と洗面所を一緒に除湿していました。

デシカント式の除湿機は強力で、十分に除湿出来るのですが、それでも冷えて水滴となる方が早く、洗面所の壁に水滴が着き、カビの原因となっていました。

あまり電気製品にはよくない方法ですが、入浴後、浴室に小型除湿器を置いて除湿を開始し、浴室の戸を閉め、洗面所は従来のデシカント式の除湿機で除湿するようにしました。

 

消費電力

まず除湿にかかる消費電力ですが、フレッツミルエネで監視していたところ、従来と変わりませんでした。

以前は、浴室と洗面所の湿度が60%以下に下がらず、500Wのデシカント式の除湿機が連続稼働していました。

浴室に置いた小型除湿器は、湿度60%の設定で稼働させても、60%以下にはならないため連続動作となりますが、130Wなのでそんなに電気は食いません。

一方、洗面所に置いたデシカント式の除湿機は500Wと大電力ですが、すぐに60%以下になって停止し、その後、湿度を60%以下に保つためにON/OFFを繰り返します。そのため、小型除湿器とデシカント式の除湿機を合わせた消費電力は、2台が稼働していても従来と同程度となりました。

消費電力は変わりませんが、2台を併用した場合、湯気があまり洗面所に流れ込まないため、壁に水滴が着かなくなりました。カビ落としの手間と、除湿機の追加投資とを比較検討して、どちらがよいか考えてみるとよいでしょう。

 

除湿能力

除湿能力は、説明書に書かれているように、コンプレッサー式の特徴で、気温が低いと除湿能力が下がります。しかし、浴室は狭いのと、小型除湿器の排熱で室温が上昇するためか、十分な除湿効果があります。

小型ですがそれなりの除湿能力はあり、50/60Hzで違って、130/160W、5/5.6リットル/日です。

リビングなどで使う場合と異なり、除湿能力を必要とする場合はこの程度は必要と考えてください。静音や省電力を謳っている場合はレビューを見ても分かるように除湿能力が非常に低いです。

TOYOTOMI製品の説明書はこちらからダウンロードできます。

 

内部乾燥機能(2014年製品)

2014年製品は内部乾燥機能が追加されています。これは電源を切ってもファンを30分回し続け内部を乾燥させる機能です。停止させることはできません。

エアコンなどでも付いています。内部がカビた状態でファンを回せばカビをばら撒くことになるため有効な機能だと思っていました。しかしエアコンでこの機能を使っていたところ、電源を切ると急激に部屋の湿度が増すことに気づきました。近年は非常に暑いので部屋が蒸してとても不快になります。

TD-CH56E/C56Eは小型ですからそれほどひどくはありませんが、内部乾燥機能は除湿した空気に、また湿気を戻すことになります。たまに使うなら有効な機能ですが、毎日使う場合は不要でしょう。

 

まとめ

普通は除湿機など何台も買うものではありませんが、大きな除湿機1台で除湿するより、湿気の出所を分断し、別々に除湿した方がよさそうです。なお、現行製品は末尾が「E」で機能が追加されています。

2014年製品は2014年2月の発売で2015年以降は新機種が発表になっていません。TOYOTOMIのサイトを見ると【限定品】の表示が追加されています。自社直販の「TOYOTOMI home+」でも扱っていないことから終息させるつもりなのかもしれません。

そうなると市場在庫だけということになります。

他社からもいろいろ出ていますが、必ずコンプレッサー式かデシカント式のものを選んでください。机に置けるようなペルチェ素子を使ったものもありますが、これは全く除湿効果がありませんのでお勧めしません。

 

追記1

冬場から半年ほど使ってみた感想です。

使っている広さが規格の広さより狭いのですが、大型機と比較しても除湿能力は十分あると感じました。

風呂場で使っているのですが、以前は、風呂桶から水を抜くと、いつも目が痛くなりました。コンクリートの浴室に風呂桶が置かれている構造なので、風呂桶の下に繁殖したカビが舞うためだと思います。しかし、除湿機で乾燥させるようになって、目が痛くなることも無くなりました。また、スノコの下のコンクリートの床も、カビの繁殖が以前より格段に少なくなっています。

ルック おふろの防カビくん」 を何回使ってもカビが減ったようには見えず、効果があるのかどうか分かりませんでしたが、除湿機を導入して、乾燥が不十分だったことをハッキリ認識出来ました。

問題点は、やはりタンクが小さいことです。暖かくなると、コンプレッサー式はガンガン除湿するので、すぐにタンクが満杯になってしまいます。可能ならホースを繋いで、直接排水した方がよいでしょう。

 

追記2

小型除湿器を電源の無い部屋に置いて密閉したい場合、電源コードが太いので扉が閉まらず、除湿効果が下がる場合があります。そのような場合は、細い電源延長ケーブルを購入すると良いでしょう。

普通の延長ケーブルは15A/1500W対応のケーブルが太いものですが、小型除湿器は最大でも200W程度ですので、2.0A/200W以上の延長ケーブルなら問題ありません。既製品は見つからないと思いますが、私はTOKYU HANDSで細い電源ケーブルとコネクタを買って組み立てました。

最近は充電式やACアダプター式のものも出ているようですが除湿能力が非常に低いです。

コメント

  1. トヨトミ

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