この4月に発売されたSurface Book 2 15インチですが、GPUが強化されたことでゲーミングPCとしても注目されているそうです。
どの程度の実力があるのか気になる点を調べてみました。
概要
Microsoftから発売されているSurfaceシリーズは、どの機種もタッチ操作やペンに対応していることから、モバイルユースのビジネスマンやクリエイター向けと考えられていました。
Surface Book 2もGPUを搭載していますが、それはクリエイター向けの意味合いが強かったのですが、Surface Book 2 15インチでGDDR5を6GB積んだことでゲームでの利用も可能となりました。
この記事では、ベンチマーク結果を掲載しますので自分のPCと比較してどの程度の実力があるのかを見て頂くとよいでしょう。
なお、基本的な性能に関しては、基本機能のレビューを参照願います。
ベンチマーク
今回測定したベンチマークは、よくPCショップで流されているベンチマークに加えて、少し古いベンチマークも測定しています。
また、8Kまで対応するというUnigineのベンチマークも測定しました。
ゲーミングPCとしての測定のため、画面を外したタブレットモードでの測定はしていません。また、ACアダプターを接続したハイパフォーマンス状態で測定しています。
買い替えを考える場合、まず、今の環境の実力を知って頂いた方がよいので、こちらから各ベンチマークをダウンロードして実行してみることをお勧めします。
- CINEBENCH R15
- ファイナルファンタジーXIV 紅蓮のリベレーター ベンチマーク
- MHFベンチマーク【大討伐】
- バイオハザード6
- 3DMARK
- PCMARK10
- SUPERPOSITION 2017
- FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク
CINEBENCH R15
定番のCINEBENCH R15の結果です。
ファイナルファンタジーXIV 紅蓮のリベレーター ベンチマーク
FINAL FANTASY XIVのベンチマークは何種類かありますが、現在提供されている「紅蓮のリベレーター」での測定です。
1280 x 720 高品質(ノートPC)
デフォルトの設定です。
1920 x 1080 高品質(ノートPC)
最近のゲーミングラップトップPCの設定です。
ゲーミングPCショップで聞いたところ、「非常に快適」と表示されていてもシーンによってはプレイに支障がでる場合があるそうです。現在のバージョンならCore i7+GeForce GTX 1060以上なら問題は無いそうです。
MHFベンチマーク【大討伐】
Windows 7時代のベンチマークです。
設定は1920 x 1080としています。
バイオハザード6
Windows 8時代のベンチマークです。
DirectX 9.0cですが、細かな設定ができます。
1920 x 1080
フルHDでの結果です。
3240 x 2160
Surface Book 2の実解像度での結果です。
3DMARK
定番の3DMARKです。
Time Spy
DirectX 12のベンチマークです。デフォルトの設定での結果です。
2種類以上のGPUが有効になっているとベンチマークとしては不正扱いされるため「Validation warning!」となっています。
Gaming PCとGaming Laptopの中間ぐらいの性能とのことです。
Fire Strike Ultra
DirectX 11の非常に重いテストです。デフォルトの設定での結果です。
こちらも「Validation warning!」となっています。
4KゲーミングPCを想定したテストですが、Gaming PCよりもスコアは低くなっています。
Sky Diver
比較的軽い、ミッドレンジPC向けのベンチマークです。デフォルト設定での結果です。
こちらも「Validation warning!」となっています。
比較的軽いテストですが、Gaming PCより低くなっています。
PCMARK10
ゲーミングPCとしてではなく、一般的な事務用途なども含めた総合的なベンチマークです。
温度を見て頂きたいのですが、画面だけのタブレット状態では70度程度から下がらなかったのですが、キーボードをつないだ状態だとCPUもGPUも50度程度までさがっています。それだけ冷却性能が高いのですが、それでも最高で90度を超えています。
温度には注意が必要です。実際、ベンチマーク実行時はキーボードの横の部分が若干暖かくなってきます。
性能的にはGaming PCとGaming Laptopの中間ですが、Gaming Laptopに近い値が出ています。
SUPERPOSITION 2017
他のベンチマークがベンチマーク専用エンジンを用いているところを、このベンチマークは、8K解像度(7680 x 4320)をターゲットとしたUNIGINE 2というゲームエンジンをベースとしているそうです。
このベンチマークはモードによって必要とするVRAM容量が決まっているため、VRAMが足りない場合は実行ができません。
1080p Medium DirectX
1080p Medium OpenGL
1080p High DirectX
1080p High OpenGL
1080p Extreme DirectX
1080p Extreme OpenGL
4K Optimized DirectX
4K Optimized OpenGL
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク
ファイナルファンタジー15のベンチマークです。
4Kで遊べることを売りとしているそうですが、ゲーミングPCショップで聞いたところ、4Kで遊べるPCなど現状は存在しないと言っていました。
ヨドバシで4K解像度でスコア「04512」の「やや快適」というのを見ていますので、最高の部品を揃えてもまだまだというレベルなのでしょう。
高品質 1920 x 1080
フルHDでも「普通」という結果です。
高品質 3840 x 2160
Surface Book 2の実解像度では「動作困難」という結果です。
標準品質 3840 x 2160
品質を落としてみましたが結果は変わりませんでした。
騒音
ベンチマークを実行していると、キーボード側(GPU)のファンが非常に大きな音がします。
熱中してしまえば気にならないかもしれませんが、店舗などは意外に五月蠅いので確認できません。
騒音に関してはヘッドホンを使用してのプレイになる可能性もあります。
感想
実際にベンチマークを計測してみると、確かにフルHDゲーミングラップトップぐらいの性能はあります。
ただし、4Kにはまだ届いていないようなので、2K解像度を快適に遊ぶのが良いようです。
また、GeForce GTXの性格なのかもしれませんが、DirectX 9.0c世代とDirectX 12世代は良いのですが、DirectX11世代は性能が低いようです。
実際DirectX12に最適化されているForza Motorsport 7のデモ版を、Xboxコントローラーを使ってプレイしてみましたが、フル解像度(3840 x 2160)でもストレスを感じることなくプレイできました。
- Forza Motorsport 7 Demo
ゲーミングPCとしてパフォーマンスを求めるなら、MSIやドスパラ、mouseなどから既にCoffee Lake(6コア/12スレッド)を搭載したラップトップゲーミングPCが発売されています。
しかし、タッチパネルやペン対応などを考えると選択肢は限られます。
いろいろなことができて、更にゲームも快適に遊べることがSurface Book 2のメリットです。
そして一般的なゲーミングPCとは違う、銀色のスタイリッシュなデザインも、Surface Book 2にしか無いものです。
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