1年ほどApple Watchを使ってみましたが不便で仕方ないので処分することにしました。
時計なのに時刻が分からないのです。
時計とは
これはApple WatchとPlay Watchの通常状態の写真です。Apple Watchは真っ黒ですがこれが通常状態です。
今の人は腕時計を付けない人が多いようです。夏になり半袖で手首が見えるようになってから街中で見ていると殆どの人が腕時計を付けていません。スマートフォンで時刻を見る人が増えたためですが、これもApple Watchが売れない理由のひとつでしょう。
私にとってはiPhoneをわざわざ出して時刻を見るより、手首に視線を向けるだけで時刻を知ることができる腕時計の方が便利です。
しかし、Apple Watchにしてから手首に視線を向けても時刻が分からないのです。真っ黒で。
画面を表示させるには加速度を付けて手首をひねるか、腕を振り上げるか、画面に反対側の手でタッチする必要があります。
例えば、満員の終電で乗り換え時刻を気にしながら吊革につかまっている場面を想像してみてください。
吊革を握った手首にはApple Watchがあるのですが真っ黒です。反対側の手でタッチするなど満員の状態では不可能です。手首をひねっても吊革を握ったままでは加速度がつかず画面は表示されません。
iPhoneなども片手で操作する人は多いでしょう。しかし、Apple Watchは必ず両手が空いた状態でないと操作できないのです。
スマートウォッチとはiPhone以外に何も持つ必要のない”スマートな生活”をしている人だけが使うものだったのです。
時計とは視線を向けた先で常に時刻を表示しているからこそ意味があるのです。時刻の分からない時計など無用の長物です。
売れない理由
昔受けたセミナーの資料で「脳を揺さぶるマーケティング読本」(日野眞明 MORE経営コンサルティング株式会社)という本によると、人は物を買うときに一次品質、二次品質、三次品質を無意識に感じ取って判断しているそうです。
- 一次品質とは、製品本来の機能とのことで時計の場合は時刻を知ることです
- 二次品質とは、付加機能のことで、時計なら、ストップウォッチ機能や電波時計であることなどです
- 三次品質とは、ブランドやCM、企業イメージ、メーカーの実績などとのことです
そして物が売れない理由は、一時品質を満たしていないか(製品に嘘がある)、商品情報が伝わっていない場合だそうです。
Apple Watchに当てはめてみると、CMなどで情報は広く伝わっていますが、時計なのに時刻が分からないという一次品質を満たしていない製品ということが分かります。
ならば何故、私は買ったのかというと、一次品質は当然満たしているものと考え、二次品質であるiPhoneとの連携機能、三次品質であるAppleというブランドで購入したことになります。
そして一次品質を満たしていないという製品の”嘘”に気付いて不要と判断しました。
まとめ
Play Watchは画面を表示したままでも1日以上使えます。一方、Apple Watchはアクティブタイムですら持たすのがやっとです。
電波を使っているのでバッテリーを食うのは仕方ありませんが、時刻を表示し続けることはApple Watch 2になっても解決できない問題です。
唯一の解決策はモノクロ液晶を画面上に貼りつける液晶の二重構造ですがやらないでしょう。
Watchとして腕時計の座を奪うなら、最低限、腕時計としての仕事はこなして欲しいと思います。
コメント