SH67H3に3TBのHDDを実装してWindows 7をインストールしてみました。
概要
SH67H3に3TBのHDDを実装しWindowsをインストールする件ですが、
- Windows Vista SP1 (x64)
- Windows 7 (x64)
だけしか起動できません(記事執筆時点)。
現状、3TB HDDも9500円程度と手ごろになってきましたが、SH67H3に3TB HDDだけを実装する場合は、64bit OSを使う必要があります。
と言っても、Windows Vistaに比べてWindows 7は旧OSに対する互換性が高いので、殆どのプログラムは問題無く動作するはずです。元々Windows 7対応を謳う条件は64bit版に対応することとMSはしているので大丈夫なはずです。「Windows 7(32bit版のみ)」などという偽Windows 7対応ソフトも大量に出ていますが、保障外で大抵は動作します。
HDDのパーティション分け
私は、最低3パーティションに分割します。
- C:起動用、OS、アプリケーション
- D:インストールに必要なドライバー、アプリケーションパッケージ、重要なデータ、メールなど
- E:重要度の低いデータ、ビデオ、ワークエリア
という役割にしています。OSが不安定になったらバックアップから戻す方法もありますが、パッチ、サービスパック、アプリのアップデート、アプリのアンインストールなどを繰り返していると、システムフォルダーやレジストリにゴミが残っていて、バックアップから戻しても根本解決にはならない場合があります。
そこでクリアインストールするわけですが、上記のようにパーティションを分割していると、CだけフォーマットしてOSを再インストールし、OS起動後、Dからドライバーなどをインストールして環境を整えます。
NASにDと同じ環境を作ったところ、OSをインストールしただけではLANが使えずNASにアクセス出来ないとか、USBメモリーに入れておいても、別の目的使うので消してしまい、使いたいときに作り直すなどあり、ローカルに持っているのが使い安いと感じています。
3TB HDDを単一パーティションで使うか、複数のパーティションに分けるかで後の工程で手順が変わるので、自分のインストール方針を決めます。
Windows 7のインストール
国内販売代理店のサイトにもあるようにSH67H3はUEFI対応です。ただし、テキストベースですので、BIOS画面だけでは従来のものと同じに見えます。
ハードを組み上げ、電源を入れ、Windows 7 64bit版のインストールメディアを光学ドライブに入れ、フロントパネル左下の「RESET」スイッチを押します。起動画面が表示されます(設定によってはロゴ画面になる場合もあります)。
画面をよく見ると、「Press <F7> for BBS POPUP」とあります。下の画面が出るまで[F7]を何回か押します。タイミングが遅いとインストールが始まってしまうので、その場合は「RESET」スイッチを押してやり直します。
私の場合は、USB接続のカードリーダーを実装しているので項目が多いですが、項目の中の光学ドライブを探します。ここでは、「PIONEER BD-RW BDR-206」という項目です。よく見ると、P3で始まるものと、UEFIで始まるものの2項目が表示されていますので、UEFIで始まる方を矢印キーで選択し、[Enter]を押します。
インストールメディアからの読み込みが始まり、下記の画面となりますので各項目を確認し「次へ」をクリックします。
下記の画面で3TB HDDを1パーティションとして使うなら「今すぐインストール」をクリックして進めます。こちらに詳しく説明されています。
しかし、パーティションを分割する場合、GPTよりMBRが優先されるようで、一度もフォーマットされていないHDDをこのまま進めてパーティション分割するとMBRとして分割され2TBまでしか使えなくなります。そのため、前もってHDDをGPTにしておく必要があります。
下の画面で左下の「コンピュータを修復する」をクリックします。
「Windowsの起動に伴う問題の修復用の回復ツールを使用します」を選択し、「次へ」をクリックします。
一番下の「コマンドプロンプト」をクリックします。
「diskpart」でパーティションツールを起動します。
「list disk」でディスクの状態を見ます。ここでは失敗してMBRでフォーマットされてしまった状態なので、ディスク0の空きが2047GBになっています。
「select disk 0」で操作対象のディスクを選択します。(ディスク1~5はカードリーダーなので無視して下さい)
「clean」でパーティションの分割情報を削除します。
「list disk」で見てみると、空きが2794GBに戻っています。
「convert gpt」でGPTに変換します。
再度、「list disk」で見てみると、ディスク0の行のGPTの項目に「*」が表示され、GPTに変換されていることが確認出来ます。
「exit」でパーティションツールを終了します。
「exit」でコマンドプロンプトを終了します。
コマンドプロンプトで入力したコマンドはまとめると以下の通りです。各行の最後には<Enter>を入力します。
diskpart list disk select disk 0 clean list disk convert gpt list disk exit exit |
MBRからGPTへの変換についてはこちらを参照願います。
下の画面に戻るので、「再起動」をクリックします。
[F7]を押して下記の画面を表示し、UEFIの光学ドライブを選択します。
各項目を確認し「次へ」をクリックします。
今度は「今すぐインストール」をクリックします。
ライセンス条件を確認し「次へ」をクリックします。
「新規インストール(カスタム)」をクリックします。
「ドライブオプション(詳細)」をクリックします。
「新規」をクリックし必要なパーティションを作成していきます。
最初のパーティションを作成したところで下の画面が表示されますが「OK」をクリックして進めます。
必要なパーティションができたら3番目のパーティションを選択して「次へ」をクリックします。
あとは通常通りインストールを進めます。
インストール完了後、「コンピューター」を右クリックし、メニューから「管理」を起動し、左ペインで「記憶域」の下の「ディスクの管理」を選択して、中央下ペインに表示されるディスクで、全体が使われていれば成功です。
最初のパーティションをマウスで選択するとEFIで構成されたことが確認できます。
まとめ
未使用3TB HDDに単一パーティションでインストールするならUEFIの光学ドライブで起動すれば問題ありません。
しかし、複数のパーティションに分割して使用するなら、予めGPTに変換しておく必要があります。手順を間違えているとパーティション作成時点でパーティションを作成出来ない領域が残りますので気付くはずです。この場合、既にHDDはMBRになってしまっていますので、手順に示したようにGPTへの変換作業が必要です。
一度MBRになってしまったHDDは単一パーティションでインストールすることに変更しても、2TB以上の領域は使えませんので同様にGPTへの変換作業が必要です。
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