「Photoshop写真業界向けプログラム」の解放

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※100万人という数字についての考察を追記

結局、2013年12月9日まで延長しても契約が取れないようで、12月31日まで延長したようです。

想定した契約数が確保出来ないようですので、このプランはAdobeにとっては赤になるのかもしれません。こうなると、既存ユーザーを切り捨てるわけにもいきませんので、更にお得なプランが提示されることが期待されます。

ただ、いくら値段を下げても、既存ユーザーが反発しているのは、サブスクリプションという契約形態だと思うので、Creative Cloudを押し進める限り、これ以上、契約は増えない気がします。


制約を外しても契約が取れないようです。

このまま契約が増えなければ、サブスクリプション制を元の売り切り制に戻すかもしれませんし、サブスクリプション価格を上げて、既存顧客からの収益を増やすかもしれません。毎年12,000円を払い続けるか、Adobeが折れるのを待つか、難しい判断です。


Adobeは、Adobe Creative Suite(以下CS)からAdobe Creative Cloud(以下CC)に全面的に製品体系を変え、サブスクリプションで提供するCCでしか機能の向上は行わないこととしました。

年間6万円もかかるCCを購入することは、私には無理なので、Photoshop CS3以降からのみ購入が可能な、「Photoshop写真業界向けプログラム」でPhotoshopだけでもバージョンアップしていこうかと考えていました。

これは、Photoshop CS3以降を単体で購入している場合に、年間契約を行うことで、Photoshop CCとLightroom 5が、年間12,000円で済むものです。解約しない限り、年間12,000円という金額は変わりません。いままでのPhotoshop CSシリーズでのバージョンアップ1回分は、このプログラムを2年で負担する金額と同じくらいなので、2年ごとにバージョンアップすると考えると、まあ、購入しても良いかなと思っていました。

このプログラムは写真業界向けとなっていますが、個人の絵描きさんをターゲットにしているようにも思えます。

期限は2013年12月31日だったので、まだ考えていたのですが、ここにきて、期間限定ですが「CS3以降を持っている」という条件を撤廃し、誰でも購入出来るようにしてきました。これはバージョンアップという特権を無意味な物にしたということであり、移行する意志のない者は客ではないとでも言っているようにも思えます。

今までは3バージョン、バージョンアップしたら、バージョンアップ版を購入する程度の出費で済んだものが、Adobeがバージョンアップを前1バージョンに制限したことで、Photoshopを利用している人は、何かしらの不具合が発生した時点で、買い替えた方が安いと判断して、バージョンアップもやめてしまったのかもしれません。

そこにきて、全面的なサブスクリプション制への移行です。価格を抑えてどうにかサブスクリプションに参加させようと、このようなプログラムを提供したが、思ったほど購入者がいなかったのでしょう。

何故、サブスクリプションがダメなのかというと、今までの購入形態では、制限はありますが使用権は半永久的に続きます。ところが、サブスクリプションでは、支払いを止めた時点で使用権を失います。そのため、一度サブスクリプションのCCを使い始めたら、CCを使い続けるために支払いを止められなくなるのです。

これは、MSのEA契約とは大きく違う点です。例えば、会社の一部の部門が分社や売却されると、EA契約から外れます。そこでOfficeなどの使用権を失ったら仕事が出来なくなります。そのため、通常は契約が切れた場合でも、バージョンアップが出来ないだけで、その時点のバージョンを使えるような契約とします。即ち使用権は残るのです。

先日も、量販店でAdobe製品を買っている人を見ましたが、CCはサブスクリプション制なのでダメだと、CS6を買っていきました。全世界で100万人契約したとのことですが、それはAdobeユーザーの何パーセントなのでしょう。

このような記事がありました。

この記事からは、流出した1億5200万件のAdobe IDの内、4300万件は無効なアカウントとのことなので、現在のAdobeユーザーは1億人程度と推測されます。その内、100万人がCCを契約したということは、1%程度しかいないことになります。逆に考えれば、Adobeのサブスクリプションへの移行という方針に90%以上のユーザーが反対しているともとれます。

別の考え方として、カード情報を盗まれた290万人はAdobe Storeでの購入実績があり、今後も購入する可能性があるということでカード情報を登録しておいたと考え、かつ、Adobe Store以外で買う客は居ないと考えても、CCを契約した人は、35%程度ということになります。

これらの事実から、CCというサブスクリプション契約は、Adobeユーザーには受け入れられていないのではないでしょうか。

Adobeはこれまで何度も、アップグレードポリシーを変更しては、ユーザーの反発を受けて方針を変更するということを繰り返しています。今回のサブスクリプションへの移行という方針は世間一般の流れであり、Adobeとしても引けないのかもしれません。ユーザーとの我慢比べとなる可能性があります。言えることは、100万人という数字は、Adobeユーザー全体から考えると、それほど大きな数字ではないということです。

蛇足ですが、2013/11/22のPSNへの攻撃でPSNのパスワードの変更を余儀なくされました。

PSNに登録しているメールアドレスは、Adobe IDとして登録しているメールアドレスと同じなので、今考えると、この攻撃はAdobe IDの流出によるものと思われます。いくらサービス毎にパスワードを変えても、メールアドレスは変えませんので、このようなことが起きます。Adobe IDやPSNのように世界に提供されているサービスではメールアドレスも専用のものを用意した方がよいかもしれません。

なお、キャンペーン情報は、ここにまとめられているので購入の参考にして頂くとよいでしょう。

私は、CS3以降という制限を撤廃することもあることがわかりましたので、このプログラムは購入せず、CS6を使い続けるつもりです。

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