Windows 10 バージョン1709へのアップデートはディスクをバカ食いするようになり失敗する可能性が高くなりました。
安全に確実にアップデートしたいならUSBメモリーなどメディアからのアップデートをお勧めします。
Windows 10 バージョン1709へのアップデート
Windows 10 バージョン1607は2018年4月10日でサポートが終了します。
- Office と Windows のサービスとサポートの変更(Microsoft)
そして、そろそろWindows 10 バージョン1803がリリースされます。それならばWindows 10 バージョン1709にアップデートせず、バージョン1803を待った方がよいのではないかと思われるかもしれません。
しかし、Windows 10 バージョン1803では新たに搭載される機能が多いため、一般ユーザーを対象にしたフィールドテスト(一般リリース)では不具合が発生する可能性が高くなります。そして使い勝手が悪くなっている点もあるため、フィールドテストで叩かれて改善されるのを待った方が無難です。
まだ、Windows 10 バージョン1607やバージョン1703を使っているならWindows 10 バージョン1709へのアップデートが現状では最善です。
Windows 10 バージョン1709へのアップデート方法
Windows 10 バージョン1607へのアップデート方法としてはWindows Updateから降ってくる「Windows 10 バージョン1709の機能更新プログラム」という更新プログラムで更新するのが一般的です。しかしアップデート方法が変わり、ディスクをバカ食いするようになったことで失敗する可能性が高くなりました。
そのため、ここではWindows 10のインストールメディアを使ってWindows 10 バージョン1709にアップデートする手順を説明します。基本的には従来と違いはありません。
1.インストールメディアの作成
まず、Windows 10のインストールメディアを作成します。作成方法についてはこちらの記事を参照願います。
使っているWindows 10が32ビット版か64ビット版か分からない場合は「両方」で使えるものを作成してください。
なお、Windows 10 バージョン1803の提供が始まるとWindows 10 バージョン1709のインストールメディアは作成できなくなりますので、少なくともISOファイルだけは早めにダウンロードしておいてください。
2.インストールメディアでのアップデート
2-1.ネットワークの切断
アップデートを始める前にネットワークを切断します。
有線LANの場合はネットワークケーブルを抜き、Wi-Fiの場合は親機の電源を切ります。
これは必須ではありませんが、アップデート中に更新プログラムやドライバーが勝手にインストールされるとPCが不安定になるため、アップデートが完了するまで不具合要因が入り込むのを防ぐためです。
2-2.パソコンが安定するのを待つ
Windows 10は起動が速いように見せかけるためすぐに操作できるようになります。しかし実際には裏で起動処理が続いており、他の処理を始めると更に遅くなります。
そのためWindows 10をアップデートする前に起動が完了するのを待ちます。
タスクバーのアイコンが表示されていない部分を右クリックして表示されたメニューの「タスクマネージャー」をクリックします。
このように小さく表示された場合は左下の「詳細」をクリックします。
「パフォーマンス」タブの「ディスク0」をクリックしてディスクの稼働状況を見ます。起動直後は100%に近いのですが、起動処理が完了するとこのように数%まで下がりますのでそれまで待ちます。
2-3.「setup.exe」の起動
アップデートはISOファイルでもUSBメモリーでもどちらでも行えます。
アップデートに使用されるファイルはCドライブにコピーされるので、ISOファイルを使う場合はDVDに焼かなくてもマウントするだけで使えます。
ISOファイルを使う場合は、ISOファイルを右クリックして表示されたメニューから「マウント」をクリックします。
USBメモリーを使う場合は、USBメモリーをパソコンに接続します。
画面右下にこのような通知が表示されるのでクリックします。
右上にメニューが表示されるので「setup.exeの実行」をクリックします。
通知を見逃してしまった場合や自動起動のメニューが表示されない場合はエクスプローラーでISOファイルをマウントしたドライブかUSBメモリーを開いて「setup.exe」または「setup」をダブルクリックします。
2-4.アップデート
「ユーザーアカウント制御」が表示されるので「はい」をクリックして進めます。
準備が終わるのを待ちます。
「重要な更新プログラムをインストールします」の画面で、「今は実行しない」を選択して「Windowsインストールの品質向上に協力する」のチェックを外します。
そして「次へ」をクリックします。
準備が完了するのを待ちます。
「適用される通知とライセンス条項」が表示されるので、ライセンス条項に同意する場合は「同意する」をクリックします。
アップデートの要件が確認されます。
画面ではWindows 10 Proと表示されていますが、パソコンにインストールされたエディション名が表示されます。
「引き継ぐものを変更」をクリックします。
引き継ぐ項目を3通りから選べるので確認または変更して「次へ」をクリックします。
元の画面に戻るので「インストール」をクリックします。
アップデートが始まります。
終わるまでの時間はPCの性能で大きく異なります。最新の高性能PCなら数十分、古いPCなら数時間かかります。
この画面になったらマウスをクリックして、
パスワードを入力してサインインします。
いろいろな設定を行った後、この表示がでた後、
デスクトップが表示されるとアップデートは完了です。
2-5.ネットワークに接続
ここまで進めばアップデートは成功ですのでネットワークに接続します。
有線LANの場合はネットワークケーブルを接続し、Wi-Fiの場合は親機の電源を入れます。
2-6.Windows 10 バージョン1709を最新状態に更新
何もしなくてもバックグラウンドでWindows Updateは実行されますが、意図しないタイミングで再起動されないように現時点での更新をすぐに適用してしまいます。
「設定」アプリの「更新とセキュリティ」をクリックして、左側で「Windows Update」を選択して「更新プログラムのチェック」をクリックします。
ユーザーが登録したタスクは引き継がれていますが、アプリの設定など初期化されているものと引き継がれているものがありますので、必要な場合は確認してください。
また、プライバシー設定は項目が追加されていますので、最初に一度だけ時間をかけてじっくり設定してください。
なお、Windows 10のバージョンを確認したい場合は上記「Windows Update」の画面で左上の「ホーム」をクリックするか「設定」アプリを起動し直して、初期画面から「システム」をクリックして左側で「バージョン情報」を選択し、右側をスクロールさせると確認できます。
「OSビルド」は16299の部分はバージョン1709では固定で、累積更新プログラムを適用していくと小数点以下の数字だけが上がっていきます。
リモートアップデート
この記事では、ドライバーのインストール順番による不具合を防ぐために、オフラインでのアップデートを説明しています。
しかし、その危険性を承知の上ならオンラインでのリモートアップデートも同じ手順で行えます。すなわち、遠隔地のパソコンをリモートでアップデートすることができます。
VPNが使えるならリモートデスクトップなどを使えます。VPNサーバー自身をアップデートする場合は、TeamViewerなどを使うとよいでしょう。
TeamViewerについては、こちらの記事を参考にしてください。
まとめ
Windows Updateによるアップデートと異なりメディアを使ったアップデートは、少ないディスク容量でも安定したアップデートが可能です。
なお、Windows 10はバージョンアップする毎に古いハードウェアを切り捨てています。そのためWindows 7からアップデートしたパソコンなどではメディアを使ってもアップデートできない場合があります。
その場合は、自分のパソコンがWindows 10 バージョン1709に対応しているのか調べてみてください。
コメント