Windows 10の記事についての続きです。
こちらの記事には気になる点が幾つかあると言いましたが、ここでは、残りのSecure Bootと画面解像度について記します。
- 「Windows 10」無料アップグレードと最低システム要件の注意点(ITmedia)
Secure Boot
この記事によると、「Windows Desktop Minimum Hardware Requirements」すなわち最低ハードウェア要件として「Firmware UEFI 2.3.1 Secure boot enabled」が必要とのことです。
UEFIとBIOSは同等の意味なので、UEFI BIOSとは言わず、単にUEFIと言うのが正しいのですが、従来の物を単にBIOS、UEFIに対応したものをUEFI BIOSと呼んだ方が分かりやすい気がします。
最初はWindows 7の頃に、GPT対応などでUEFIが搭載されたマシンが出て来ました。しかし、Windows 7からWindows 8.1までSecure Bootは必須ではありませんでした。
Windows 8が出た当初、Secure Bootが正しく構成されていないというエラーが頻繁に発生し、対処に困りました。結局、UEFIやドライバーに問題があったためで、アップデートの過程で修正され、Secure Bootが正しく構成されていないというメッセージも見なくなりました。
SecureなBootとは、出処が信頼出来るプログラムでしかBoot出来ないようにして、ウイルスなどにシステムを乗っ取られることを防ぐ機能ですが、デフォルトでは無効となっています。
そのため、UEFIがSecure Bootという機能として持っていても、誰も使っていませんので、正しく動作するのどうか疑問が残ります。
また、UEFI 2.3.1というバージョンも問題です。今使っているIntel NUC DN2820FYKHのIntel Visual BIOS画面で確認してみましたが、2.2.1とか2.3.Xというそれらしき数字はありましたが、これがUEFIのバージョンなのかわかりません。
記事にあるように、ハードウェア認定を受けてWindows 10対応のロゴを得るためだけの条件ならよいのですが、Windows 10のインストール条件となると、Windows 7世代のハードの中には、Windowsのライセンス上は問題無くとも、ハード的にWindows 10のインストールが不可能となるマシンが出てくる可能性があります。
現状のWindows 10 Technical Preview Build 10049では、Secure Bootは必須とはなっていませんので、今後どうなるかは不明です。
最低画面解像度 800×600
Windows 8以降、Windowsストアアプリを動作させる最低解像度というものが定義され、Windows 8で1366×768、Windows 8.1では若干緩和され、1024×768になりました。それでもNet Book時代のマシンは1024×600なのでWindows 8.1をインストール出来ても、Windowsストアアプリを起動することは出来ませんでした。
これがWindows 10では、800×600まで緩和されるとのことです。
最低解像度が1024×768のつもりで開発していたWindowsストアアプリは修正を強いられるわけですが、これでWindows 7が動作しているNet BookでもWindows 10が使えるようになる可能性が見えてきました。
ただし、Secure Bootの問題があります。Net Book時代にはUEFIを積んだものは無いと思われるので、Secure Boot必須となれば、やはりNet Bookでは使えないことになります。
まとめ
必須条件となるのかどうか分かりませんが、Secure Bootが原因で、古いWindows 7マシン、Windows XP、Windows VistaからWindows 7にアップグレードしたマシンは、Windows 10にアップグレード出来なくなる可能性もあるということです。
Windows 10が最後のメージャーバージョンになるとの噂もありますから、この機会にWindows 10対応ハードに乗り換えた方がよいのかもしれません。