Windows 11/10をアップデートした後、ドライブが増える場合があります。
これは特殊パーティションにドライブ文字が割り当てられるために起こる問題です。
通常の対処法では再起動すると再発するため、根本原因を断つ方法について説明します。
Windows 11/10でのドライブの増加
Windows 11/10の新しいバージョンへのアップデートが問題無く終わって、おかしなところが無いか調べていました。
すると、エクスプローラーに今まで見たことのないドライブが表示されています。
このパソコンはCドライブだけの1ドライブで使っていたのでEドライブなど無いはずなのです。
これは以前に経験したZドライブが追加される問題と酷似していたので、調べてみると同じ状況でした。
どうやらこの現象は、回復パーティションの増殖が発生したパソコンをアップデートした場合に、使われなくなった回復パーティションを、インストーラーが通常のデータパーティションと誤認することで起こる問題のようです。
修正手順
以下、増えたドライブを表示させないための手順を説明しますが、再発を防ぐためにはレジストリーを操作する必要があります。
問題の発生状況がパソコンによって異なるため決め打ちのスクリプトを作ることができないため、手動で作業する必要があります。
間違えないように注意して進めてください。
1.問題となるドライブの確認
画面左下の「Windowsアイコン」を右クリックするか、[Windows]+[X]キーを押すと表示されるメニューから「ディスクの管理」をクリックします。
この例では、先頭の「OEMパーティション」に「E:」とドライブ文字が割り当てられています。
パソコンの状態によっては隣の「EFIシステムパーティション」に割り当てられる場合もあります。
ここでは「割り当てられているドライブ文字」と「パーティションのおおよそのサイズ」を覚えておいてください。
この例では、
- 割り当てられているドライブ文字:E
- パーティションのおおよそのサイズ:500MB
となります。
この時、先頭から何番目と順番で覚えないようにしてください。「予約」という「ディスクの管理」には表示されないパーティションがあるため、実際の順番とずれるためです。
2.ドライブ文字の割り当てを解除
画面左下の「Windowsアイコン」を右クリックするか、[Windows]+[X]キーを押すと表示されるメニューから「ターミナル(管理者)」をクリックします。
「ユーザーアカウント制御」が表示されたら「はい」をクリックして続行します。
以下のコマンドを順に実行します。ただし、パソコンの環境によりディスク番号やパーティション番号は異なる場合がありますのです、適宜読み替えてください。
コマンドは大文字でも小文字でも混在でも構いません。また、コマンドの最後には必ず[Enter]を押してください。
以下、「POINT」の部分をキーボードで打ち込んでいきます。最後の[Enter]は省略します。
diskpartコマンドを起動します。
接続されているディスクを確認します。
通常は接続されているドライブは1台なので「ディスク 0」を選択します。
パーティション構成を確認します。
先ほど確認した「パーティションのおおよそのサイズ」に近いパーティションを探します。ここでは「Partition 1」となります。
対象のパーティションを選択します。ここでは「パーティション 1」です。
パーティションの詳細情報を確認します。
「Ltr」(Drive letterの略)の部分に「E」とあります。「E」は先ほど確認した「割り当てられているドライブ文字」と一致します。
ドライブ文字の割り当てを削除します。
最後の「e」は「割り当てられているドライブ文字」に読み替えてください。
再度パーティションの詳細情報を確認します。
「Ltr」の部分に文字が表示されていないことから、ドライブ文字がの割り当てが削除されたことが分かります。
diskpartコマンドを終了します。
「ターミナル(管理者)」を閉じます。
3.レジストリーの削除(1)
「DISKPART」コマンドでドライブ文字の割り当てを削除しても、再度表示される場合があります。原因はドライブ文字を割り当てたという履歴にあります。
履歴はレジストリーに書き込まれていますが3か所あるので、一つずつ削除していきます。
Windows 10で調べたときは2か所だったのですが、現状のWindows 11では3か所あります。
[Windows]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「名前」に
と入力して「OK」をクリックして「レジストリーエディター」を起動します。「ユーザーアカウント制御」が表示されたら「はい」をクリックして続行します。
エクスプローラーと同じように左側でツリーを下りて行き、この「キー」が左側にあるかを確認します。
「E:」という部分は先ほど調べた「割り当てられているドライブ文字」に置き換えてください。
「E:」という「キー」がある場合は「E:」を右クリックして表示されたメニューから「削除」をクリックします。
削除の確認が表示されますので「はい」をクリックして削除します。
4.レジストリーの削除(2)
同様にツリーを下りて行き、左側で、この「キー」が左側にあるかを確認します。
「E:」という「キー」がある場合は「E:」を右クリックして表示されたメニューから「削除」をクリックします。
削除の確認が表示されますので「はい」をクリックして削除します。
5.レジストリーの削除(3)
同様にツリーを下りて行き、左側で、この「キー」
を選択して右側に
という「値」があるかを確認します。最後の「E:」という部分は先ほど調べた「割り当てられているドライブ文字」に置き換えてください。
「\DosDevices\E:」という「値」がある場合は、「\DosDevices\E:」を右クリックして表示されたメニューから「削除」をクリックします。
削除の確認が表示されますので「はい」をクリックして削除します。
6.再表示されないことの確認
再起動して、エクスプローラーに増えたドライブが表示されていないことを確認します。
まとめ
滅多に起きない問題ですが、起きてしまうと「ディスクの管理」では対処できない厄介な問題です。
一度、きちんと修正すれば再発しませんので、問題が発生した場合は実施してみてください。
コメント
中古パソコンを購入した後表示されて非常に困っておりました。
手順通り従えば素人でもできました。本当にありがとうございました。
コメントを頂きありがとうございます。
お役に立ったようでよかったです。
昔から起きている問題なのだそうですが、未だに修正されません。
ずっと気になってたパンパン空ドライブがすっきりしました
ありがとうございました。
パソコンを修理に出すときに記憶機器を外し、戻ってきて付け直したら当異変になってたのですが
手が付けられず放置していたのですがやはり気になるんですよねw
コメントを頂きありがとうございます。
お役に立ったようでよかったです。
パソコンを修理したときに使用したストレージの情報がNVRAMに残っていて影響が出てしまったのかもしれません。
ストレージを付けたまま修理に出せば、先方で異常に気付いて対処してくれるでしょうが、情報漏洩の危険性があるので難しいですね。
同じ症状で困っていたところ、こちらのサイトにたどり着きました。紹介されている、手順通り操作し謎のドライブEは表示されなくなったのですが、ここで問題が一つ。ドライブEが表示されない状態で、外付けのハードディスクにシステムイメージの作成をしようとすると、STATUS_WAIT_2(0x80070002)と表示され作成できなくなります。まだレジストリの削除はしていなかったので、再起動するとドライブEが再び表示され今度は普通にシステムイメージが作成できました。ドライブEが表示されているのは気になるのですが、システムイメージを作成できないのも困るため、このままレジストリで削除したものかどうか悩んでいます。
コメントを頂きありがとうございます。
教えて頂いた「STATUS_WAIT_2(0x80070002)」を検索してみると、クラウドドライブに関係するバックアップエラーのようです。
【0x80070002】バックアップ作成時のエラー
https://answers.microsoft.com/ja-jp/windows/forum/windows_10-update/0x80070002%e3%83%90%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%a2/d66e541e-747c-4026-9b2d-d0c672d1711b
考えられるのは、Eドライブが存在する状態をクラウド側が覚えており、パソコン側で削除することで不整合が発生してバックアップに失敗していると思われます。
上記URLでの回答はクラウド側にパソコン側を合わせるというものですが、Eドライブを削除したいなら、クラウド側を削除して、Eドライブをなくした状態からクラウドを再設定すればバックアップは取れると思われます。
こちらの記事のお陰で何時頃からか発生しだした「Eドライブ(回復)が勝手に増える」現象を解決することができました。
誠にありがとう御座いました。
ただ問題点が一つ御座いまして、WindowsUpdateを適用する度にこの問題が必ず再発し、
アップデートの度にこちらのページの手順を踏まないといけなくなっております。
恐らく私個人の環境が原因だとは思うのですが…。
OSはWindows10Proで、ゲームを遊ぶときのみ外付けHDD(Eを割り当て)を繋ぐ…という形で運用しております。ただWUを行うと突如現れた回復パーティーションにEを取られてしまうというものです。
普段からEドライブを使用しているのが問題なのでしょうか。
コメントを頂きありがとうございます。
外付けドライブを一度接続すると接続履歴としてドライブ文字が記録されます。
そのドライブを接続していない状態で、別のドライブを認識すると記録されたドライブ文字を割り当ててしまいます。
これはUSBメモリーを接続した場合でも同じなので、外付けドライブを接続したり外したりしていることが原因とも言えないと思います。
問題は回復パーティションが通常のドライブのように、ドライブ文字を割り当てる対象と認識されることでしょう。
私の経験から考えられるのは、何かしらのツールを使用したことで回復パーティションの「種類」か「属性」が変わってしまい、通常ドライブとして認識されている可能性があります。
回復パーティションとしての機能はUEFIにパーティションの順番で指定されているので「属性」などが変わってもWindows 10の動作上は問題が無いように見えます。
こちらの記事に「種類」と「属性」についでの説明があるので参考にしてみて下さい。
Windows 10での回復パーティションサイズの変更方法、回復ドライブと回復パーティションサイズの関係
https://solomon-review.net/windows10-recovery-partition-size/
勝手に増えたドライブにイライラしています
難しい操作は恐ろしくてできません。
素人はこのまま使うしかないようです。
マイクロソフトくそくらえ。
コメントを頂きありがとうございます。
やはりレジストリーの操作は難しいですよね。
もう少し簡単に解消できる方法は無いか検討してみます。
お世話になっております。
数年間こちらの記事を参考に「Windows10アップデートごとに回復パーティションに"E"のドライブレターが割り当てられる」現象を解決していたのですが、
先月?先々月あたりのWindowsアップデート以降、
こちらの手順を踏んでも再起動後に高確率でEドライブが復活するようになりました。
(※WindowsUpdateは経ていません)
cmdでリムーブレターをしたあと、\DosDevices\Eと\VolumeInfoCache\Eの両方をレジストリ削除しているのですが…。
もし原因に心当たりがあるようでしたらご教示願いたいです。よろしくお願い致します。
コメントを頂きありがとうございます。
試しているのですがコメントで頂いたような状況が再現できていません。
以下のDISKPARTコマンドで表示される内容を教えて頂けませんでしょうか。
1.diskpartコマンドに入る
2.select diskでディスクを選択
(1)list partitionで表示される内容
3.select partitionでEドライブとして表示されるパーティションを選択
(2)detail partitionで表示される内容
(1)、(2)の2点についてコメントに貼り付けてください。
見せたくない部分は***などで書き換えてください。
ありがとうございます。
Eドライブ(回復パーティション)の復活についてはシャットダウンごとにランダム?で、
7~8割で再現するので2~3日で必ず復活するといった具合です。
(1)
Partition ### Type Size Offset
------------- ------------------ ------- -------
Partition 1 予約 128 MB 17 KB
Partition 2 システム 100 MB 129 MB
Partition 3 プライマリ 930 GB 229 MB
Partition 4 回復 1114 MB 930 GB
(2)
パーティション 4
種類 : de94bba4-06d1-4d40-a16a-bfd50179d6ac
隠し属性 : はい
必要 : いいえ
属性 : 0000000000000000
オフセット (バイト): 999036026880
Volume ### Ltr Label Fs Type Size Status Info
---------- --- ----------- ---- ---------- ------- --------- --------
* Volume 4 E NTFS Partition 1114 MB 正常 非表示
御回答が遅れて申し訳ございません。
回復パーティションの属性が適切に設定されていないために、通常パーティションと認識されているようです。
diskpart を起動して以下のコマンドを順に実行してください
対象ディスクを選択します。(ディスク番号は環境に合わせて変えてください)
select disk 0
対象パーティションを選択します。
select partition 4
変更前のパーティションの状態を確認します。
detail partition
属性を変更します。
gpt attributes=0x8000000000000001
属性が変更されているかを確認します。
detail partition
以下のように表示されればOKです。
パーティション 4
種類 : de94bba4-06d1-4d40-a16a-bfd50179d6ac
隠し属性 : はい
必要 : はい
属性 : 0X8000000000000001
オフセット (バイト): 999036026880
あとはレジストリーが残っている場合は削除して様子を見てください。
毎度お世話になっております。
この度はトラブルシューティングまでしていただき、感謝の念に堪えません。
返信いただいた内容の手順を踏み(必要の値が「はい」に、属性の値が「0X8000000000000001」に変更されていることを確認)、
そのうえで記事本文に記載されているremove letter、レジストリ削除を本日行いました。
これで数日再発しないか様子見をしたいと思います。
誠にありがとうございました。
コメントを頂きありがとうございます。
とりあえず様子をみて再発するようならば、状況をコメントしてください。
属性が変わってしまった原因が、累積更新プログラムによる回復パーティションの自動拡張にある可能性も考えられるので、その場合は手動で再作成した方がよいかもしれません。
お世話になっております。
あれから1日ごとにPCをシャットダウン(WindowsUpdateは行わず)していたのですが、
先日症状が再発しておりました。
再発してから改めてdetail partitionをしたところ、
-------------------------------------------------------------------
パーティション 4
種類 : de94bba4-06d1-4d40-a16a-bfd50179d6ac
隠し属性 : はい
必要 : はい
属性 : 0X8000000000000001
オフセット (バイト): 999036026880
-------------------------------------------------------------------
属性自体はコメントで指摘いただいた修正後のままのようです。
数か月前の累積更新プログラム以降、この症状が発生するようになったので、
またWindowsUpdateで改善されることを願うのも視野に入れてみたいと思います。
度々のコメント申し訳御座いません。
取り急ぎご報告まで。
コメントを頂きありがとうございます。
御報告を頂き再度レジストリーを調べたところ1か所増えていました。
そのため記事を修正しました。
1番目と3番目が従来のもので、2番目が新たに見つかったものです。
再度、ドライブレターの削除と3か所のレジストリーの削除を行い様子を見て頂けませんでしょうか。
何度も試行錯誤のようで申し訳ございません。
こちらこそ度々のご対応誠に痛み入ります。
記事の修正の旨、承知いたしました。手順を踏み直し、2週間ほど(PCは1日ごとにシャットダウンします)様子見したいと思います。
早急のお返事ありがとうございました。
連続コメント失礼いたします。
当方の環境はWindows10 Proなのですが、手順2番目にある
「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Microsoft\Windows Search\VolumeInfoCache」は見つかるものの、肝心の「\VolumeInfoCache\E」のみが見つかりませんでした。
(\Eが問題となっているドライブレターであり、他のVolumeInfoCache\FやVolumeInfoCache\Gは見つかりました)。
症状が再発するごとに繰り返している手順1と手順3の
「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows Search\VolumeInfoCache\E」
「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\MountedDevices\E」は存在するので削除しております。
コメントを頂きありがとうございます。
推測となりますが原因はWindowsではなくソフトだと思われます。
記事を書いた当初のWindowsはGPTの属性を正しく処理しておらず結果としてドライブ文字を割り当てていたようです。
しかし現状のWindowsはそのようなことはなく、属性に従ってドライブ文字を割り当てることはなくなっています。
新たに削除対象として追加したレジストリーにキーが無いことからWindowsは正しく機能していると思われます。
●ソフトが原因と仮定した場合
不具合が発生した近辺で新たにインストールしたソフトやアップデートしたソフトはありませんでしょうか。
それらが原因の場合、自動起動でバックグラウンドで動作している可能性があります。
タスクバーを右クリックしてメニューからタスクマネージャーを起動して「スタートアップ」タブを表示します。
状態が「有効」になっているもので不要なものを無効にすることで症状が直る可能性があります。
直る場合は、無効にしたソフトが回復ドライブを使用している可能性があり、設定をすべて消去すれば症状が発生しなくなる可能性があります。
●回復ドライブが原因と仮定した場合
detail partitionの結果を見る限り回復ドライブに問題は無いようなのですが、作り直すことで改善する可能性もあります。
Windows 11/10で回復パーティションを簡単に拡張する方法、Windows Updateでの回復パーティションの更新に失敗する問題と対策
https://solomon-review.net/windows11-expand-recovery-partition/
こちらの記事のツールを使って1MBでも回復パーティションのサイズを増やすことで、回復パーティションを作り直すことができます。
ただし、稼働中のWindows 10に対して操作を行いますので実行には十分注意してください。
■回復パーティションを作り直しても問題が再発する場合は、やはりソフトの問題だと思われます。
お返事いただきありがとうございます。
Windows側の問題ではなくソフトや回復パーティションの不具合など、
個人環境が原因である可能性が高いとの件、承知いたしました。
紹介いただいた回復パーティションの再構成やスタートアップの見直しなどを図ってみたいと思います。
この度は長期にわたるサポートをしていただき、誠にありがとうございました。
今後ともご活躍のほどお祈り申し上げます。失礼いたします。
コメントを頂きありがとうございます。
問題解決に至らず申し訳ございません。
アップデートを繰り返していると環境が汚れて一般的な対策では直らないことがあります。
その場合の最善策はクリーンインストールなのですが、時間もかかるので難しいでしょう。
とりあえず回復パーティションの作り直しやソフト環境の確認をお願い致します。