ひかり電話を契約している企業のみならず一般家庭にまで「NTT東日本から、第三者による電話利用等に関する重要なお知らせです」というハガキが届いていると思います。
国際電話を掛ける予定が無いなら「国際通話の発信規制」は行っておきましょう。
突然の「重要」「親展」ハガキ
突然、こんなハガキが届いても何のことかわからず、見てもいない方も多いでしょう。
とりあえず、開いてみてください。
簡単に言うと、他人があなたの家の電話を使って、勝手に国際電話を掛けて、その支払いがあなたに請求される可能性があるということです。
そうならないために、「希望するなら、国際電話自体を掛けられなくすることができますよ」というお知らせです。
事の経緯
ある会社の交換機が乗っ取られ、国際電話を勝手に掛けられて莫大な通話料が発生し、交換機の販売会社とNTTで責任の擦り付けが起きました。
この事件で問題となったのは企業向けの非常に高性能な交換機で、遠隔操作などの機能も付いたものでした。
しかし、家庭で使われている機器はそんな高性能なものではありません。
家庭用の機器とは、光回線を契約した時に送られてきた電話やパソコンをつなぐ機器のことです。
そのため、基本的には家庭用での乗っ取りは発生しません。
NTTの免責
ならば何故、一般家庭にまでハガキを送って来たかですが考えられるのは、これぐらいでしょう。
- 過去に販売した特定の機器に問題が見つかった
- 完全なセキュリティ対策など不可能なので、できる限りの免責事由を作るため
完全に信用はできませんが、ハガキで1.については否定していますので、2.の可能性が大きいでしょう。
特に家庭用の機器には防ぐ手段が提供されていませんから、万が一にも乗っ取りが発生した場合、その損害はすべてNTTが負担しなければならなくなります。
今回、「国際通話の発信規制」という手段を提供したことにより、乗っ取りが発生しても「国際通話の発信規制をしなかったあなたが悪い」と免責できることになります。
早めに「国際通話の発信規制」を
当面は問題無いと考えますが、国際電話を掛けることが無いなら、「国際通話の発信規制」を申し込みましょう。手続きは無料です。問い合わせ先もフリーダイヤルなので通話料もかかりません。
申し込み方法についてはハガキに記されています。問い合わせ先は一般に公開された電話番号ではないためイタズラ電話防止のため消させて頂きました。
問い合わせ先は届いたハガキを参照願います。
問い合わせ先は繋がり難いですが、電話番号、氏名、住所、日中の連絡先などの確認が取れれば申し込み当日の23時から発信規制が掛かるそうです。光回線の契約番号などは必要ありません。
再度、国際電話が掛けられるように発信規制を解除する場合は、上記連絡先ではなく116で受け付けるとのことです。その場合も発信規制が解除されるのは申し込み当日の23時からとのことです。
手続きが完了すると数日後に「開通のご案内」という文書が郵送されて来ます。裏面の「ご注文いただいた商品等の内容」に「国際電話通話規制・あり」という記述があり、規制が完了したことを確認できます。
なお、説明を読んでいくと通話料が急に増えた場合は連絡をくれるとありますが、どこにも増えた通話料の減免を行うとは書かれていないところがミソです。NTTには一切損が発生しない仕組みですので、手続きは早めに済ましておいた方がよいでしょう。
また、親や親戚でひかり電話を使っているところがあれば、手続きをしたか確認しておいた方がよいでしょう。
まとめ
ハッキング技術は日々進歩していますので、家庭用の機器にはそのような機能は付いていなくとも、今後プログラムを書き換えてしまうような手段が発見されるかもしれません。
防ぐ手段が提供されましたので、万が一を考えて早めに手続きはしておきましょう。
なお、今回の件はNTTのひかり電話ですが、auひかり電話やSoftBank BBフォンも同じ状況なので今後の対応が待たれるところです。
なお、「コメント」や「お問い合わせ」で通話規制を依頼されても当サイトでは対処できません。必ずハガキに記載された電話番号に依頼して頂くようお願い致します。
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