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「ギガホ・ギガライト」の料金シミュレーションでの注意点

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docomoから新しい料金プランとして「ギガホ・ギガライト」が開始されました。

安くなるかもしれないと料金シミュレーションをやってみたところ、いろいろ疑問に思うところがあり、ドコモショップで確認してきました。

ドコモの「ギガホ・ギガライト」

通信料金と端末代金の完全分離が義務付けられるため、各社からそれに対応した料金プランが出てきました。

docomoからも「ギガホ・ギガライト」が出てきました。

安くなるとの噂ですが、問題は古い料金プランの新規受け付けは終了しているため、一度「ギガホ・ギガライト」に移行してしまうと戻れなくなることです。

どちらがお得なのかは詳細な計算をしてみないと分かりません。

そのため上記サイトなどで「簡単シミュレーション」が行えるのですが、算出される金額はドコモにとって都合の良い、言い換えればドコモが移行させたいプランが安く見えるように算出されます。

間違った判断をしないためには詳細なシミュレーションを行う必要があります。

 

2つの料金シミュレーション

docomoの料金のシミュレーションはこちらから行えます。

新しい料金シミュレーションには「しっかり料金シミュレーション」と「おてがる料金シミュレーション」がありますが、「しっかり料金シミュレーション」を使うようにしてください。

理由は、料金を計算するにあたって利用するデータに違いがあり、適用される割り引きや、パケット利用状況による推奨プランなどに違いが出てくるためです。

また現在「カケホーダイ&パケあえる」でシェアパックなどを使っている場合は、誰が計算するかでも結果が変わってきます。

 

「しっかり料金シミュレーション」

「しっかり料金シミュレーション」を行う場合は「dアカウント」でログインする必要があります。計算はその「dアカウント」の権限で知りえる情報を使って計算されます。

そのため「ファミリー割引」グループの「代表回線契約者」の「dアカウント」で料金シミュレーションを行ってください。

また、家族の契約すべてをまとめて「一括請求」で支払いを行っている場合は、支払いを行っている方の「dアカウント」で料金シミュレーションを行ってください。通常は「ファミリー割引」グループの「代表回線契約者」となっているはずです。

 

まず、「料金シミュレーション」のページを開きます。

docomo-GigaLite-Simulation-01a

スクロールすると3つのボタンがありますので「しっかり料金シミュレーションをはじめる」をクリックします。

docomo-GigaLite-Simulation-01b

「dアカウント」のログイン画面となりますので「代表回線契約者」の「dアカウント」でログインします。

docomo-GigaLite-Simulation-02

「代表回線契約者」から参照できるすべての回線が表示されるので、すべての回線にチェックを入れて「まとめてシミュレーションする」をクリックします。

docomo-GigaLite-Simulation-03

少し待った後、シミュレーション結果が表示されます。

docomo-GigaLite-Simulation-04a

docomo-GigaLite-Simulation-04b

シミュレーションは「これを選択した場合は?」「これを止めた場合は?」など条件を設定することはできません。

過去3か月の利用状況と現在の契約状況を元に全体での合算が少なくなるように計算されます。

地元のドコモショップではAIだから間違った提案をすることもあるなどと言っていましたがAIではありません。あくまで知り得る情報から定められた条件で計算しているだけの単純なプログラムです。

この回線では既に「ギガホ・ギガライト」の予約を入れてあるので若干、予約前とは異なっています。

予約を入れる前は現状が13422円で推奨が10697円でした。キッズケータイ以外を推奨プランの予約を入れた状態が今回の結果ですが「みんなドコモ割」が考慮されて10398円と更に安くなっています。

 

これで納得してはいけません。

「シミュレーション結果詳細」の部分にある「全体」と表示された部分をクリックすると、回線ごとの計算結果を見ることができます。各回線について詳細に見ていきます。

docomo-GigaLite-Simulation-05

 

キッズケータイ

これはキッズケータイの計算結果です。

「ギガホ・ギガライト」で新設された「キッズケータイプラン」の方が安いのですが現状のプランを推奨しています。

docomo-GigaLite-Simulation-06a

docomo-GigaLite-Simulation-06b

キッズケータイは以前は1円で販売されたり、携帯を契約すると1円で買えたりしたため、子供がいなくても予備機や興味本位で契約した人も多いと思います。

キッズケータイは今回新設された「キッズケータイプラン」に変更することで安くなります。

しかし、「キッズケータイプラン」にすると「みんなドコモ割」の対象外となり全体としては割高となってしまう場合があります。

キッズケータイはiモード無しの「タイプシンプルバリュー」を「ひとりでも割50」で半額にして783円ですが、「キッズケータイプラン」に変更することで542円になります。

しかし「みんなドコモ割」対象の契約が3回線以下の場合、キッズケータイの契約を変更すると対象回線が減るため「みんなドコモ割」による割引額が500円減ります。

したがって「キッズケータイプラン」にすると241円安くなる代わりに「みんなドコモ割」による500円の割り引きを受けられなくなり、差し引き259円高くなってしまいます。

上記の計算結果では現状を推奨していますが、別回線の「ギガホ・ギガライト」の予約を入れる前は「キッズケータイプラン」を推奨していました。

料金シミュレーションが最安とはならない場合があるのでよく検討する必要があります。

また、後述しますが「キッズケータイプラン」は利用者が限定されており大人が利用者として登録されている場合は契約できません。

 

ハーティ割引

この回線は「ハーティ割引」対象の回線です。

計算が多少複雑なので細かく説明します。

docomo-GigaLite-Simulation-07a

こちらが現状のプランです。

docomo-GigaLite-Simulation-07b

基本プランは「カケホーダイプラン(スマホ/タブ)」ですが「ハーティ割引」では「定期契約あり」は選択できないため「定期契約なし」の4200円となっています。

パケットパックは元々は「シェアパック5」だったのですが料金シミュレーションの推奨に従い「ベーシックパック」に変更予約してあります。

割引サービスより先にオプションサービスを計算します。

  • SPモード:300円
  • 留守番電話サービス:300円
  • ケータイ保証iPhone・iPad 750:750円
  • ユニバーサルサービス:2円
  • --------------------
  • 合計:1352円

内訳はこのようになります。

料金シミュレーションでは合計しか表示されないため、内訳は自分で調べて納得する必要があります。

オプションサービスが明確となったので割引サービスは、

  • ハーティ割引:-1700円
  • SPモード(ハーティ割引):-180円
  • 留守番電話サービス(ハーティ割引):-180円
  • eビリング割引:-20円
  • --------------------
  • 合計:-2080円

となります。

消費税は月々サポートを合算する前に計算しますので、

  • (4200円+2900円-2080円+1352円)×8%≒509円

となります。docomoでは消費税の端数は切り捨てています。

したがって合計金額は「月々サポート」を合算して

  • 4200円+2900円-2080円+1352円-2376円+509円=4505円

となります。

 

「ギガホ・ギガライト」にした場合、ここでは「ギガライト」にした場合はこのようになります。

docomo-GigaLite-Simulation-07c

基本プランですが「ギガホ・ギガライト」でも「ハーティ割引」では「定期契約あり」は選択できないため「定期契約なし」となります。

「ギガライト」の「定期契約なし」はステップ1で4480円なのですが、4180円となっています。

これは料金シミュレーションのおかしなところですが、「ギガホ・ギガライト」は「SPモード」必須プランのため料金には「SPモード」が含まれています。しかし料金シミュレーションでは「SPモード」を分離して計算するため「SPモード」の300円を引いた4180円として表示されています。

「カケホーダイプラン」を使っているため音声オプションとして「かけ放題オプション」1700円が追加されています。

割引サービスより先にオプションサービスを計算します。

  • SPモード:300円
  • 留守番電話サービス:300円
  • ケータイ保証iPhone・iPad 750:750円
  • ユニバーサルサービス:2円
  • --------------------
  • 合計:1352円

という内訳は現在のプランと同じです。

オプションサービスが明確となったので割引サービスは、

  • ハーティ割引:-1700円
  • 留守番電話サービス(ハーティ割引):-180円
  • みんなドコモ割:-500円
  • --------------------
  • 合計:-2380円

となります。

「SPモード」があるのに「SPモード(ハーティ割引):-180円」が無いのは「ギガホ・ギガライト」は「SPモード」必須プランのため「ハーティ割引:-1700円」に含まれるとのことです。実質としては「SPモード(ハーティ割引):-180円」は無くなったということになります。

キッズケータイも「キッズケータイプラン」に変更する前提で計算しているようで対象回線が2回線となるため「みんなドコモ割」は-500円となっています。

「ギガホ・ギガライト」は「eビリング割引:-20円」の対象外となります。

「ギガホ・ギガライト」に契約変更すると「月々サポート」は終了します。

消費税は、

  • (4180円+1700円-2380円+1352円)×8%≒388円

となります。

したがって合計金額は、

  • 4180円+1700円-2380円+1352円+388円=5240円

となります。

 

料金シミュレーションでの注意点

「しっかり料金シミュレーション」は、まず、各回線での最安プランを算出し、次にファミリー割引グループでの割り引きを差し引きます。

稀にファミリー割引グループでの割り引きを考慮した最安プランを推奨する場合もありますが、極稀にです。

これまで見てきた通り、割引サービスとオプションサービスが合算でしか表示されないなど、非常に不親切な表示となっています。

内訳を知るには現状のプランの詳細を調べないと分からない場合もあります。

「ギガホ・ギガライト」で「SPモード(ハーティ割引):-180円」が対象外となったことはドコモショップで聞いて分かったことです。

計算結果を鵜呑みにしてもよいですが、内訳を知ることで「みんなドコモ割」の対象人数の調整が必要なことを知ることもできます。

内訳を自分で算出できない場合は、ドコモショップで納得いくまで聞くことをお勧めします。ただし、できるだけ大都市のドコモショップで、です。

 

ドコモショップの教育レベル

今回、契約を変更するにあたり、内訳は納得したのでMy docomoで予約したのですが、キッズケータイだけはドコモショップで行うよう表示されて予約ができませんでした。

仕方ないので地元のドコモショップに行って予約を行おうとしたら、予約ができない原因は今使っているキッズケータイが3Gタイプなので4Gタイプのキッズケータイに買い替える必要があると言われました。しかもSIMも変更になるので契約変更料3240円が別途かかるとも言われました。

そのため買い替えるといくらぐらいになるのかヨドバシで見たのですが、ヨドバシの店員にキッズケータイはすべて3Gタイプで4Gタイプのキッズケータイなど無いと言われました。

ドコモショップの店員が嘘を言っていたことに驚いて、もう一度、新宿のドコモショップで確認しました。

結果としては予約はできないのですが、理由は「キッズケータイプラン」の契約条件にありました。

こちらには、

お申込み条件

  • お申込み時に「ファミリー割引」グループに副回線として加入することが必要です。「キッズケータイプラン」単独でのご契約はできません。
  • ご利用される利用者が12歳以下の場合に限り、お申込みになれます(お申込みは12歳以下のお客さま1人につき1回線に限ります)。なお、お申込み後にご利用者の年齢が12歳を超えた場合でも継続してご利用になれます。

 

とあり、利用者登録をする時点で12歳以下である必要があるとのことです。12歳以下であることを証明する資料を提示する必要があるためドコモショップでしか予約できないとのことでした。

 

しかし、呆れてしまいました。

地元のドコモショップでは、自分の店舗で売っているキッズケータイが3Gタイプなのか4Gタイプなのかも知らずに販売しているようです。回答は個人としての回答ではなく、別の店員と相談しての回答なので店舗としての認識のようです。

同じドコモショップでも店舗によって教育が行き届いておらず、間違った知識で客に損失を与えるような対応をしている店舗もあるということです。

このような状況を見ると、接客実績の多い大都市のドコモショップの方が信用できると感じました。

 

データ量到達通知サービス

以前から「データ量到達通知サービス」というものがあります。

これはパケット使用量が一定値に到達した段階で指定されたメールアドレスに通知するサービスです。利用料は無料です。

現状では「ギガホ・ギガライト」については何も記述がありませんが、ドコモショップで確認したところ、「ギガホ」では29GBと30GBに達した時点で、「ギガライト」では6GBと7GBに達した時点で通知されるとのことです。

このサービスは残り1GBに達した時点と、容量を使い切った時点の2回通知されるサービスとのことです。

 

まとめ

「通信料金」と「端末代金」を分離することで契約がシンプルになって、プランも簡単に選べると思っていました。

しかし、従来のプランや割り引き、更に新しいプランや割り引き、それもファミリー内での契約状況によっても変動し、契約に年齢制限があるなど、更に複雑になった感じがあります。

結局、国がいろいろ指導をし、法を整えても、大手キャリアの契約を複雑にしようとする悪癖は治らないようです。

プラン変更はまず「しっかり料金シミュレーション」を行い、その結果を見たうえで大都市のドコモショップで納得するまで説明を聞いて、それから契約するようにしてください。

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