最近のスマホゲームやブラウザーゲームは、日々新しいゲームがリリースされる一方で、突然、サービスが終了するゲームも後を絶ちません。
思い入れのあるゲームは、何かしらの形で残しておきたいものです。
スマホゲームを残したい
PS4やNintendo Switchなどのゲームコンソールで遊んでいた時期は、パッケージソフトさえ入手すれば、遊ぶ時間は自分の都合でどうとでもなりました。
しかし、スマホゲームやブラウザーゲームは基本無料で遊べる半面、期間限定イベントや期間限定ガチャなど、プレイする側がゲームにスケジュールを合わせなければならなくなりました。そしてビジネスが破綻するといきなりサービス終了宣言をして、後には何も残りません。
数年前まで、このような状況に対してプレーヤーは、ゲーム画面をスクリーンショットで残すぐらいしかできませんでした。しかし、現在はOS自体が録画機能を搭載したので、ストーリーパートでの声優さんの熱演もビデオとして残すことができます。
更に、パソコン環境に対応したブラウザーゲームは、素材データも残すことができます。
ここでは、iOS/iPadOSとWindowss 10での保存方法について説明します。Androidはバージョンやメーカーごとの対応で機種ごとに異なるため、ここでは取り上げません。
画面の画像としての保存
ゲーム画面、特にガチャで引いたレアカードの画像などは、スクリーンショットとして残したいものです。ただし、動くものは動画で残した方がよいでしょう。また、画像に重ねて表示される文字などは通常は消せません。ゲームによってはそれらを消して画像だけ表示させるモードがあります。
iOS/iPadOS
iPadを持っているならiPhoneよりiPadでスクリーンショットを撮った方がよいでしょう。理由はiPhoneの画面よりiPadの画面の方が、隠れている部分まで表示されるからです。
スクリーンショットを撮る機能は、すべてのバージョンに備わっています。また最近のiOS/iPadOSでは、スクリーンショット時のシャッター音は音量コントロールで消せます。
操作はホームボタンの有無で異なります。
- ホームボタンがある機種:[ホームボタン]+[スリープボタンまたはサイドボタン]を同時に押して離す
- ホームボタンが無い機種:[音量を上げるボタン]+[スリープボタンまたはサイドボタン]を同時に押して離す
撮影されたスクリーンショットは画面左下に小さく表示されますが、連続して撮影しても、小さく表示された画像は写り込みません。小さな表示を左にフリックすることで消せますが、暫くすると自動で消えます。
また、Apple Pencilが使えるiPadでは下記操作でもスクリーンショットが撮影できます。
- 画面の外から、画面の左下から右上にApple Pencilをスライドさせる
ただし、この操作では撮影後に編集モードになるため、連続して撮影したい場合は上記操作の方がよいでしょう。
なお、スクリーンショットを撮る場合は、連続撮影に注意してください。
スクリーンショットは一度RAMに取り込まれた後で、順次SSDに書き込まれるようです。SSDへの書き込みが間に合わずRAMが不足すると、撮影しているアプリが落ちる場合があります。
どのくらいの枚数まで連続撮影できるかは、搭載RAM容量やSSDの書き込み速度に依存します。自分の使っている機種で撮影中にアプリが落ちた場合は、その時の連続撮影枚数や所要時間などを覚えておくとよいでしょう。
Windows 10
Windowsには昔からスクリーンショット用のキー操作がありますが、Windows 10で追加されています。
既定では以下の操作でスクリーンショットが撮影できます。
- [PrintScreen]キーを押す:全画面(マルチスクリーンも含む)をクリップボードにコピー
- [Alt]+[PrintScreen]キーを同時に押す:アクティブなウィンドウをクリップボードにコピー
- [Windows]+[PrintScreen]キーを同時に押す:一瞬画面が暗くなり全画面(マルチスクリーンも含む)を「ピクチャ\スクリーンショット」または「Pictures\Screenshots」フォルダーにPNG形式で保存
Windows 10ではAndroidエミュレーターを用いたダウンロードゲームやブラウザーゲームでしょうから、[Alt]+[PrintScreen]がよいでしょう。
[Windows]キーを使わない方法はクリップボードにコピーされるだけなので、必ず「ペイント」などの画像処理ソフトに貼り付けて、保存することを忘れないようにしてください。
なお、部分的に取り込みたい場合は「切り取り&スケッチ」アプリを使うとよいでしょう。
また、「設定」アプリの「簡単操作」「キーボード」の「プリントスクリーンのショートカット」を「オン」にすることで、[PrintScreen]を押したときに「切り取り&スケッチ」アプリが起動するように変更することもできます。
画面の録画の準備
ゲームのメインストーリーは、しっかりとした設定と声優さんの熱演で音声付き紙芝居として実装されていることが多いです。残念ながらサービスが終了すると書籍やビデオとして残されることは滅多にありません。
そのため、残しておきたいなら自分で残すしか手はありません。
録画するときの最大の敵は「通知」です。
現在のスマホやパソコンのOSはマルチタスクなので、起動しなくてもバックグラウンドでメールの送受信やデータの更新などを行っています。アプリによっては広告目的で通知してくるものもあります。
録画中に通知表示や通知音が入ると、最初から録画をやり直さなければならなくなります。
そのため、録画前に通知を止めておく必要があります。
iOS/iPadOS
iOS/iPadOSでは「おやすみモード」を「オン」にすることで、ほとんどの通知を行わなくなります。
ただし、アラームは例外ですのでアラームを設定していないか確認してください。
どちらかの操作で「おやすみモード」を「オン」にします
- 「コントロールセンター」を開いて「三日月のアイコン」をタップする
- 「設定」アプリを開き「おやすみモード」の「おやすみモード」を「オン」にする
なお、「設定」アプリを開いて「おやすみモード」で、着信時の動作など細かい点も確認しておいてください。
Windows 10
Windows 10には「集中モード」があります。
画面右下の「アクションセンター」ボタンをクリックすると表示される画面の下に「集中モード」というボタンがあります。2回クリックして「アラームのみ」と表示されるようにします。
アラームは通知されますので、アラームを設定していないか確認してください。
また、WindowsにはWindows 10の仕組みに従わない従来型のアプリもあります。そのようなアプリが常駐している場合は終了させてください。
ただし、SignalNow Xのような生命を守るためのアプリは、録画とどちらを優先させるか考えてください。
画面の録画
画面の録画はiOS/iPadOSとWindows 10では、OSの機能として搭載されています。
iOS/iPadOS
録画する前にストレージに十分な空き容量があることを確認してください。
iOS/iPadOSでは既定でコントロールセンターを開くと、二重丸のアイコン「◎」があるはずです。無い場合は「設定」アプリの「コントロールセンター」で「画面収録」を追加します。
録画を開始するには、ゲームを開始して、録画する場面になったら「コントロールセンター」を開いて「◎」をタップすると3秒後に録画が始まります。
画面上部にステータスエリアが表示されている場合は、録画中は赤い「◎」が表示されています。
録画を止める場合は「コントロールセンター」を開いて「◎」をタップすると、直ぐに録画を停止します。
録画されたビデオは「写真」アプリに表示されますが、長時間録画した場合は表示されるまでに時間がかかる場合があります。
ビデオファイルはMP4形式となります。サイズは動きの激しさによって大きく変わります。そのため、テストで録画して確認するか、録画の都度パソコンに転送して空き容量を十分に確保するなどの対応は必要でしょう。
時々、録画に失敗していたり、空き容量不足で途中で終わっていたりするので、録画したビデオの確認は必要です。
Windows 10
Windows 10には「Xbox Game Bar」という機能があります。
「設定」アプリの「ゲーム」の「Xbox Game Bar」が「オン」になっていることを確認します。次に左側で「キャプチャ」を選択して右側の項目を確認します。
既定の設定から高品質側に変更した場合、ゲームによるシステムへの負荷状況によってはコマ落ちなどが発生しますので、テスト録画などを行い適切な設定とするのがよいでしょう。
注意点は「記録でマウスカーソルをキャプチャする」という項目です。
既定ではマウスカーソルは録画されませんが、クリックした位置を明確にしたい場合は、チェックを入れて録画されるようにした方がよいでしょう。
また、ゲームの音量についても注意してください。Windows 10で使える画面録画アプリにはマスター音量の影響を受けるものがありますが、Xbox Game Barはゲームの音量で録画されるようです。そのためゲームの音量を下げているとその音量で録画されますので注意してください。
Xbox Game Barは[Windows]+[G]キーで起動します。
録画されるウィンドウは、[Windows]+[G]キーが押される直前にアクティブだったウィンドウです。
[Windows]+[G]キーを押すと画面が暗くなり、複数のウィンドウが開きます。
初期状態で画面左上の「キャプチャ」と表示されたウィンドウを確認します。
録画するウィンドウのタイトルバーに表示されている名前が、「キャプチャ」ウィンドウに表示されていることを確認したら「●」をクリックします。
するとこのようなウィンドウが右上に表示されるので、Xbox Game Barのウィンドウ以外の部分をクリックすると元の明るさの画面に戻ります。マウスカーソルも[Windows]+[G]キーを押す直前の位置に戻ります。
録画を終了するにはこのウィンドウの「■」をクリックします。
録画されたビデオは「ビデオ\キャプチャ」または「Videos\Captures」にMP4形式で保存されます。
ファイル名は録画したウィンドウの名前に日時が追加された形式となりますが、表示されない環境依存文字が含まれている場合があるので、ファイル名は変更した方がよいでしょう。
その他
スマホゲームはデータも暗号化されていて、Windows 10上のAndroidエミュレーターで動作していたとしても、画像などを見ることはできません。
ただし、ブラウザーゲームに関しては、Webコンテンツと同様にキャッシュされるため、画像などを見つけることができます。
Windows 10上の新しいMicrosoft Edgeの場合で説明します。
キャッシュ
Microsoft Edgeのキャッシュは、
- C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Microsoft\Edge\User Data\Default
の下の「Cache」フォルダーに保存されます。
内容を見るには、まず「Cache」フォルダーを別の場所にコピーします。同じドライブでドラッグアンドドロップを行うと移動となりますので、[Ctrl]キーを押しながらドラッグアンドドロップしてください。
ここでは「C:\tmp」にコピーしたことにします。
エクスプローラーで「C:\tmp\Cache」を開いて、アドレスバーに「cmd」と入力して[Enter]を押します。
コマンドプロンプトが開くので「ren * *.jpg」と入力して[Enter]を押します。
エクスプローラーの右下の「大アイコン」ボタンを押すと、画像ファイルの場合はサムネイルで表示されるので目的の画像を探すことができます。
「Cache」フォルダーに保存されているものはJPEG画像だけではありません。PNG画像やGIFアニメ、MP3音声などいろいろなものが保存されています。
それぞれコマンドプロンプトで上記コマンドを入力した後なら、
- PNGファイルに変更:ren *.jpg *.png
- 更にMP3ファイルに変更:ren *.png *.mp3
などとコマンドを打ち込んで拡張子を変更します。画像ファイルに場合はサムネイルで見分けがつきますが、MP3音声ファイルの場合は、MP3プレーヤーソフトを使わないと音声ファイルなのかは分かりません。
現在提供されているゲームでも毎月多くのゲームでサービスが終了していますが、画像やBGMなどはこの方法で見つけることができます。
キャッシュの注意点はキャッシュサイズはページごとに決められているようで、その容量を超えると使われていないものから削除されます。
そのため一度にすべての画像などを見つけることはできません。
特殊なケース
Microsoft Edgeで使われるデータはCacheフォルダーに保存されていますが、目的の画像などが見つからない場合があります。その場合は「開発ツール」を利用すると見つけることができます。
目的のブラウザーゲームを起動した状態で右クリックのメニューか、Microsoft Edge上部右の「…」の「その他のツール」から「開発ツール」をクリックします。
開発ツールを使うと、今表示されているページで使われている要素を調べることができます。
DMM GAMESで提供されている「ガールズ・ブック・メイカー」も7月でサービス終了ですが、キャラクターの立ち絵などはキャッシュには見当たりません。
開発ツールを開いたら、タブで「アプリケーション」を選択します。「アプリケーション」が見当たらない場合は「>>」をクリックして隠れているタブを選択してください。
このフレームが使われたブラウザーゲームの場合は、左側で、
- フレーム/top/game_frame/gameiframe/Images
の下の項目をクリックすると画像が表示されます。
画像を右クリックして表示されるメニューから「イメージを保存」をクリックすると、画像がダウンロードフォルダーに保存されます。
音声ファイルなどはこの方法では見つけることはできません。
まとめ
良くできていて、自分が気に入っているゲームが終了するのは残念です。
バトルなど実際に遊ぶことはできなくなっても、ビデオとして残せれば後で見て楽しむことができます。
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