パソコン買い替えの季節、Windows 11/10での初期化でファイルが残る不具合に注意

バージョン21H2
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Windows 11/10に初期化またはリセットでドライブのクリーニング(完全消去)を指定しても、利用状況によっては消えずに残るファイルがあるそうです。

使い方によっては個人情報が渡る可能性があるので注意が必要です。

Windows 11/10の初期化

個人情報の重要性が騒がれるようになり、パソコンを処分する場合も個人データを消去することがあたりまえの時代となりました。

中古買取業では買い取ったパソコンを販売する前に、初期化を行ってくれるところもありますが、メルカリなど個人での売買も簡単になりましたので自分で消去することが必要になりました。

以前ならパソコンの内部ストレージをフォーマットしてしまえばそれで終わりでした。しかし最近のパソコンは工場出荷状態に初期化するためのDVDなどは付いていませんので、決まった手順でWindows 11/10を消さないように初期化しなければなりません。

Windows 8.1や初期のWindows 10では、メーカーが初期化方法を提供してなければ初期化は不可能でした。しかし、最近のWindows 11/10にはWindowsだけ残して初期化する機能が付いています。(メーカー製パソコンのプリインストールソフトなどは消されてしまいます)

今回、その初期化機能に不具合が見つかったそうです。

 

Windows 11/10の初期化機能のバグ

今回見つかったバグは、Windows 11/10でOneDriveと同期を取っていて、パソコンのディスクにローカルコピーを保存している場合に、初期化してもそのローカルコピーが消去されないというものです。

一部を引用します。

When attempting to reset a Windows device with apps which have folders with reparse data, such as OneDrive or OneDrive for Business, files which have been downloaded or synced locally from OneDrive might not be deleted when selecting the “Remove everything” option. This issue might be encountered when attempting a manual reset initiated within Windows or a remote reset. Remote resets might be initiated from Mobile Device Management (MDM) or other management applications, such as Microsoft Intune or third-party tools. OneDrive files which are “cloud only” or have not been downloaded or opened on the device are not affected and will not persist, as the files are not downloaded or synced locally.

 

DeepLでの翻訳結果です。

OneDriveやOneDrive for Businessなどの粗いデータを含むフォルダーを持つアプリでWindowsデバイスをリセットしようとすると、「すべてを削除」オプションを選択しても、OneDriveからローカルにダウンロードまたは同期されたファイルが削除されない場合があります。この問題は、Windows内で開始された手動リセットまたはリモートリセットを試行したときに発生する可能性があります。リモートリセットは、モバイルデバイス管理(MDM)またはMicrosoft Intuneやサードパーティツールなどの他の管理アプリケーションから開始される場合があります。クラウド専用」またはデバイスにダウンロードしたり開いたりしていないOneDriveファイルは、ローカルにダウンロードまたは同期されていないため、影響を受けず、持続しません。

 

バグの影響を受ける環境

影響を受けるのはOneDriveと同期を取っていて、パソコンにOneDriveのコピーが保存されている環境です。OneDriveは使っていないと思っていても、OneDriveの設定はWindows 11/10の使用開始時に問われて設定するため忘れている可能性もあります。

以下のOneDriveとのリンクを解除する方法で確認しておいた方がよいでしょう。

そしてWindows 11/10の対象となるバージョンは、Windows 11 バージョン21H2、Windows 10 バージョン21H2/21H1/20H2とのことです。

ただし、これらのバージョンは現状のサポート対象のバージョンのため、サポート期限を過ぎたバージョンを意図的に除外している可能性もあります。そのため他のWindows 10でも対策はしておいた方がよいでしょう。

なお、今回のバグに対する更新プログラムはまだリリースされていません。

 

バグを回避して初期化するには

不具合を回避して初期化するには、初期化する前にOneDriveと同期したローカルコピーを削除することです。削除しただけではまた同期が取られてしまうため、OneDriveとのリンクを解除する必要があります。

リンクを解除することによってパソコンに同期していたファイルが削除されても、OneDriveにあるファイルに影響はありません。ただし、リンクを解除する前にパソコンにコピーされたファイルを削除すると、OneDriveのファイルも削除されてしまうので、手順通りに進めてください。

こちらのページの「OneDrive のリンクを解除する」で説明されている方法でリンクを解除します。

具体的には、以下の手順となります。なお、OneDriveはWindows 11/10に組み込まれた機能ではなく、追加インストールされるアプリなので、リンクの解除方法はWindows 11/10で共通です。

 

1.OneDriveとのリンクの解除

画面右下の通知領域にある「雲」のアイコンをクリックします。無い場合は「Λ」をクリックして通知領域を展開して、その中の「雲」のアイコンをクリックします。展開しても見つからない場合はOneDriveはインストールされていませんので、「3.OneDriveフォルダーの削除」に進んでください。

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なお、「白い背景に空色の雲」のアイコンは

Windows11-Windows10-Caution-PC-Reset-problem-10

AppleのiCloud for Windowsのアイコンであり、OneDriveとは違うので注意してください。

表示されたウィンドウの右上の「ギア」のアイコンをクリックして、表示されたメニューで「設定」をクリックします。

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別のウィンドウが開くので「アカウント」タブを選択して「このPCのリンク解除」をクリックします。

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確認のダイアログボックスが表示されるので「アカウントのリンク解除」をクリックします。

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2.OneDriveのアンインストール

OneDriveのリンクを解除すると、同期によってOneDriveからパソコンにコピーされたファイルも削除されるとのことですが、完全に消えない場合もあるようです。

削除するには、まずフォルダーを監視しているOneDriveアプリを削除する必要があります。

「コントロールパネル」を開きます。

Windows 11の場合は「すべてのアプリ」にも「コントオールパネル」は表示されないので、「スタートメニュー」を開いて「検索するには、ここに入力します」とある部分に「cont」と入力すると表示されます。

Windows 10では、「スタートメニュー」の「Windowsシステムツール」にあります。

「コントロールパネル」の「プログラム」の下の「プログラムのアンインストール」をクリックします。

「Microsoft OneDrive」を選択して「アンインストール」をクリックします。「ユーザーアカウント制御」で「はい」をクリックするとアンインストールされます。

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3.OneDriveフォルダーの削除

エクスプローラーで、「C:\ユーザー\<サインインユーザー名>」を開きます。

表示された「OneDrive」を選択して、[Shift]キーを押しながら[Del]キーまたはWindows 11なら「ゴミ箱アイコン」を、Windows 10なら「削除」をクリックします。

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確認のダイアログボックスが表示される場合は「はい」をクリックします。

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パソコンの初期化手順

上記手順でOneDriveとのリンクを解除しておけば、今回の不具合は回避できます。その上で、買い換えるために売却などをする場合は、以下の手順で必ず初期化してください。

 

ドライブのクリーニング(完全消去)の必要性

パソコンにはいろいろな個人情報が記録されています。インターネットブラウザには各サイトのログイン名やパスワード、設定によってはインターネットショッピングで利用したクレジットカード情報なども記録されています。

これらはファイルやレジストリー、データベースなどいろいろな形式で保存されていますが、単純にファイルを削除しただけでは消したことにはなりません。

これらの情報はファイル復元ソフトで復旧できる場合があります。

消去が不完全な状態でメルカリなどで売却した場合、相手が悪意を持ってファイル復元ソフトなどを使って個人情報を読みだす可能性があります。

そのため、売却する場合は時間がかかっても、必ずドライブのクリーニング(完全消去)を行ってください。

 

Windows 11/10の初期化機能について

以下の手順はMicrosoftが用意したもののため、Windows 11/10のシステムファイル以外は保護されません。パソコンメーカーが用意したプリインストールソフトなどは削除されてしまいます。そのため、プリインストールソフトを残したい場合は、パソコンメーカーの指定する方法で初期化してください。

 

Windows 11の場合

Windows 11パソコンを初期化する場合は、必要なデータをすべてバックアップしたことを確認します。

そして「設定」アプリを開き左側で「システム」を選択して、右側の「回復」をクリックします。

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「回復オプション」の「このPCをリセット」にある「PCをリセットする」をクリックします。

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ここでは売却など手放す場合を想定していますので「オプションを選択してください」では「すべて削除する」をクリックします。

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「Windowsを再インストールする方法を選択します」で「ローカル再インストール」をクリックします。パソコンが正常に動作しているならば「クラウドからダウンロード」しなくても結果は大きく変わりません。「ローカル再インストール」を選択した場合は最新ビルドで初期化されます。

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既定ではドライブのクリーニング(完全消去)は行わない設定になっているため、「追加の設定」で「設定の変更」をクリックします。

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「データのクリーニングを実行しますか?」のスイッチを「はい」に変更して「確認」をクリックします。

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「追加の設定」に戻るので「ドライブのクリーニングを実行する」に変わっていることを確認して、「次へ」をクリックします。

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「このPCをリセットする準備ができました」で初期化する内容を確認したら「リセット」をクリックします。

以降、初期化が完了するまで電源を切らずにそのまま待ちます。

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初期化が完了すると、続けて初期セットアップが始まってこの画面で止まりますので、電源スイッチを長押しして強制的に電源を切ります。

これで初期化は完了です。

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Windows 10の場合

Windows 10パソコンを初期化する場合は、必要なデータをすべてバックアップしたことを確認します。

そして「設定」アプリを開き「更新とセキュリティ」をクリックして、左側で「回復」を選択して、右側の「このPCを初期状態に戻す」の「開始する」をクリックします。

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ここでは売却など手放す場合を想定していますので「オプションを選択してください」では「すべて削除する」をクリックします。

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「Windowsを再インストールする方法を選択します」で「ローカル再インストール」をクリックします。パソコンが正常に動作しているならば「クラウドからダウンロード」しなくても結果は大きく変わりません。「ローカル再インストール」を選択した場合は最新ビルドで初期化されます。

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既定ではドライブのクリーニング(完全消去)は行わない設定になっているため、「追加の設定」で「設定の変更」をクリックします。

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「データのクリーニングを実行しますか?」のスイッチを「はい」に変更して「確認」をクリックします。

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「追加の設定」に戻るので「ドライブのクリーニングを実行する」に変わっていることを確認して、「次へ」をクリックします。

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「このPCをリセットする準備ができました」で初期化する内容を確認したら「リセット」をクリックします。

以降、初期化が完了するまで電源を切らずにそのまま待ちます。

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初期化が完了すると、続けて初期セットアップが始まってこの画面で止まりますので、電源スイッチを長押しして強制的に電源を切ります。

これで初期化は完了です。

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まとめ

中古買い取り業者を通さなくても個人でパソコンを処分できるようになりました。それによりパソコンを処分する前の個人情報の消去は一層重要になりました。

個人情報を消去するための機能にバグがあるのは非常に困ります。不具合の内容を理解して確実に個人情報を消去してから処分するようにしてください。

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