Windows 10 バージョン1607へのアップデートは3通りの方法がありますが、オンラインでのアップデートは失敗することが多いようです。
オンラインアップデートに失敗する場合はUSBメモリーまたはISOファイルを作成して、そのメディアからのアップデートをお勧めします。
「Windows 10のダウンロード」の「今すぐアップデート」とメディアからのアップデートとの違い
Windows 10 バージョン1607へのアップデート方法は3通りあります。
- Microsoftのサイトからオンラインでアップデートする方法
- Microsoftのサイトからダウンロードしたメディア作成ツールでUSBメモリーまたはISOファイルを作成してアップデートする方法
- Windows Updateで配信される更新プログラムでアップデートする方法
そして、この内の1.、2.についてはこちらのサイトから行います。
- Windows 10のダウンロード(Microsoft)
Windows 10は、わざわざDSP版やUSBパッケージ版のWindows 10を買わなくとも、このサイトで配布されているツールで最新のWindows 10インストールメディアを作成できます。
1.の方法は「今すぐアップデート」というボタンをクリックすることで開始されます。これは「Windows 10アップグレードアシスタント」というソフトがインストールされてアップデートされます。この動作は、3.のWindows Updateによる方法とほぼ同じ動作となります。
これらを総称して「ネットワークアップデート」と呼んだ場合、ネットワークアップデートではいろいろな障害が発生することが多いようです。
例えば、「システムで予約済みのパーティションを更新できませんでした」とのエラーでアップデートできないなどの障害が発生しているようです。
しかし、メディアによるアップデートの場合、これらの障害があっても障害の要因を切り捨ててアップデートを行うため、トラブルが発生する頻度は少なくなります。
そのため、ツールでUSBメモリーまたはISOファイルを作成して、そのメディアからアップデートした方が成功する可能性は高くなります。
1.アップデートメディアの作成
まず、先ほどのサイトの「ツールを今すぐダウンロード」をクリックして「メディア作成ツール」をダウンロードします。Windows以外でアクセスした場合はISOファイルのダウンロードが行えます。
- Windows 10のダウンロード(Microsoft)
ここではWindows 10パソコンで行うことを前提とします。MacでBootcampなどから行う場合はISOファイルでのアップデート手順を参照してください。
以下の手順では幾つかの選択肢が出ますが、どのPCでも共通して使えるメディアを作成することとします。USBメモリーを作成する場合は8GB以上のUSBメモリーが必要です。一度作成して他のPCにも使う場合はUSBメモリーがお勧めですが、1台だけならISOファイルの作成でよいでしょう。
「メディア作成ツール」をダウンロードしたらエクスプローラーで「MediaCreationTool.exe」を右クリックして表示されたコンテキストメニューから「プロパティ」をクリックします。
「全般」タブの最下部の「ブロックの解除」にチェックを入れて「適用」をクリックします。
セキュリティの説明が消えたことを確認して「OK」をクリックして閉じます。
「MediaCreationTool.exe」をダブルクリックして実行します。
「ユーザーアカウント制御」が表示されるので「はい」をクリックして進めます。
ライセンス条項に同意する場合は「同意する」をクリックします。
「実行する操作を選んでください」という画面で「他のPC用にインストールメディアを作る」を選択し「次へ」をクリックします。
なお、ここで「このPCを今すぐアップグレードする」を選択した場合は、ISOファイルを作成してマウントし、Setup.exeを実行する場合と同じ動作となります。ここでは何かしらのエラーが発生した場合、再度ダウンロードする手間を省くため手順を分割しています。
「言語、アーキテクチャ、エディションの選択」という画面で「このPCにおすすめのオプションを使う」のチェックを外して「アーキテクチャ」の部分をクリックします。
「32ビット(x86)」、「64ビット(x64)」、「両方」の中から「両方」を選択します。
アーキテクチャを選択したら「次へ」をクリックします。
エディションが異なる場合の注意が表示されるので「OK」をクリックして進めます。
1-1.USBメモリーを作成する場合
ISOファイルを作成する場合は「1-2.ISOファイルを作成する場合」を参照してください。
「使用するメディアを選んでください」という画面で「USBフラッシュドライブ」を選択して「次へ」をクリックします。
「USBフラッシュドライブを選んでください」という画面で、予めUSBメモリーをUSBポートに挿してある場合はリムーバブルドライブのドライブ名が合っていることを確認してください。
USBメモリーを挿していない場合は、挿してから「ドライブの一覧を更新する」をクリックして正しいドライブになったことを確認してください。
確認したら「次へ」をクリックします。
アップデートメディアのダウンロードが始まります。
ダウンロードしたメディアの検証が行われ、
検証が終わるとUSBメモリーに書き込みます。
Windows 10インストール用のUSBメモリーができたら「完了」をクリックして終了します。
1-2.ISOファイルを作成する場合
「使用するメディアを選んでください」という画面で「ISOファイル」を選択して「次へ」をクリックします。
保存先とファイル名を指定するウィンドウが表示されるので、どこにどのようなファイル名で作成されるのかを確認して「保存」をクリックします。
アップデートメディアのダウンロードが始まります。
ダウンロードしたメディアの検証が行われ、
検証が終わるとISOファイルの作成を始めます。
Windows 10インストール用のISOファイルができたら、パスが表示された部分をクリックするとISOファイルのフォルダーがエクスプローラーで開きます。
「完了」をクリックして終了します。
2.アップデートメディアでのアップデート
2-1.ネットワークの切断
アップデートを始める前にネットワークを切断します。
有線LANの場合はネットワークケーブルを抜き、無線LANの場合は親機の電源を切ります。
これは必須ではありませんが、アップデートの過程で更新プログラムやドライバーがインストールされるとPCが不安定になるため、アップデートが完了するまで不具合要因が入り込むのを防ぐためです。
2-2.Setup.exeの起動
実際のアップデートはCドライブにコピーされるインストールモジュールから行われるので、ISOファイルはDVDに焼かなくてもマウントするだけで使えます。
まずUSBメモリーを使う場合、USBメモリーをパソコンに接続します。
自動実行またはエクスプローラーでUSBメモリーを開いて「Setup.exe」、拡張子が表示されていな場合は「Setup」を実行します。
ISOファイルを使う場合はISOファイルを右クリックすると表示されるコンテキストメニューから「マウント」をクリックすると、上記のようにエクスプローラーが表示されるので、同様に「Setup.exe」、拡張子が表示されていな場合は「Setup」を実行します。
なおマウントを解除する必要がある場合は、マウントされたドライブを右クリックして表示されるコンテキストメニューから「取り出し」をクリックします。
サードパーティ製仮想光学ドライブソフトなどがインストールされていて「マウント」が表示されない場合は、サードパーティ製仮想光学ドライブソフトでマウントするか、ISOファイルの「プロパティ」の「全般」タブで「プログラム」に「エクスプローラー」が表示されるように「変更」をクリックして変更してください。
2-3.アップデート
「Setup.exe」を実行すると「ユーザーアカウント制御」が表示されるので「はい」をクリックして進めます。
32ビット版、64ビット版は自動で選択され適切なセットアッププログラムが起動します。
準備が終わるのを待ちます。
「重要な更新プログラムをインストールします」の画面で、「今は実行しない」を選択し、「Windowsインストールの品質向上に協力する」のチェックを外します。ここでの更新プログラムはWindows 10 バージョン1511に対するものなのでWindows 10 バージョン1607にアップデートする場合には不要です。
「次へ」をクリックします。
ライセンス条項に同意する場合は「同意する」をクリックします。
アップデートの要件が確認されます。
ここではWindows 10 Proとなっていますが、アップデートを行っているPCにインストールされたエディションが表示されます。
「引き継ぐものを変更」をクリックします。
引き継ぐ項目を3通りから選べるので確認または変更して「次へ」をクリックします。
元の画面に戻るので「インストール」をクリックします。
アップデートが始まります。
終わるまでの時間はPCの性能で大きく異なります。最新の高性能PCなら数十分、古いPCなら数時間かかります。
この画面になったら、マウスをクリックし、
パスワードを入力してサインインします。
いろいろな設定を行った後、この表示がでた後、
デスクトップが表示されるとアップデートは完了です。
2-4.ネットワークに接続
ここまで進めば問題無いのでネットワークに接続します。
ただし、いろいろと初期化されているため、ドライバーなどが自動でインストールされると困る場合はネットワークに接続する前に、設定を変更します。
有線LANの場合はネットワークケーブルを接続し、無線LANの場合は親機の電源を入れます。
2-5.Windows Update
何もしなくてもバックグラウンドでWindows Updateは実行されますが、意図しないタイミングで再起動されないように現時点での更新をすぐに適用してしまいます。
「設定」アプリの「更新とセキュリティ」をクリックし、
「Windows Update」の「更新プログラムのチェック」をクリックします。
最後にアクティブ時間などの設定を行います。詳細は、「Windows 10 バージョン1607の困った問題(訂正)」を参照してください。
まとめ
ネットワークアップデートと違い、メディアによるアップデートは安定したアップデートが可能なため、メディアでのアップデートをお勧めします。
特に、ネットワークアップデートで失敗している場合は、メディアでのアップデートなら成功する可能性が高いです。
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