昨年のWindows 10への無償アップグレード終了間近にアップグレードしたパソコンが何故かハングアップを繰り返して困っていました。
しかし、最近やっと問題点が判明してハングアップすることがなくなりました。
詳細な原因は分かりませんが.NET Frameworkの問題だったようです。
公式発表ではWindows 10への無償アップグレードは2016年7月29日で終了しました。
Windows 7/8.1を使い続けるか、この機会にアップグレードしてしまうか迷った末、アップグレードを選択した方も多いでしょう。
仕事用のパソコンは安定性が最優先ですからギリギリまで検討していたのですが、結局アップグレードすることにしました。
安定させるためクリーンインストールを行いWindows 8.0のライセンスで認証させWindows 10に移行しました。
暫くは問題無く使えていたのですが、時々ハングアップすることに気付きました。
ハングアップすることは正常なパソコンでも時々あるため、電源を切って再度電源を入れれば多少問題が発生しても自動修復で元通り使えるようになります。
しかし、このパソコンではハングアップするタイミングが悪いとBluetoothが使えなくなります。
マウスやキーボードならBluetoothを使わない代替え策はありますがバーコードリーダーなど仕事で使うものが使えなくなるのは困ります。
そこでBluetoothが使えなくなる原因をいろいろ調べてみました。
まず、Windows 10を初期状態に戻すことでBluetoothが復旧することからソフト的な問題であることは分かりました。
念のため、パソコンを修理に出したのですが原因が分からず交換となりました。しかし、そのパソコンでも同じ症状となったため、やはりハード的な問題ではなくソフト的な問題であることが明確となりました。
こちらの記事を参考に「プロセス追跡の監査」を有効にしてハングアップした直後にログでハングアップした時に実行されていたプロセスを調べてみたのですが、svchost.exeから起動されており実際のプロセスは特定できませんでした。
ここで問題となっているパソコンについて説明しておきます。
パソコンは、Intel NUCキット NUC5PPYHにWindows 10 Proをインストールし、アプリケーションとしてMicrosoft Office 2013とAdobe Acrobat Reader DCをインストールしています。
その他に次の2つのアプリケーションをインストールしています。
ストラテジー株式会社から提供されている無償の緊急地震速報受信ソフトウェアです。
地震により商品が損傷する可能性があるためインストールしていました。
このソフトウェアはスマートフォンの防災アプリと違い、日本全国で発生した地震について発生場所と揺れが到達するまでの時間を正確に表示してくれます。
発生場所を地図で表示してくれるのでプレートによる揺れの違いが想定でき、到達時間が分かるので事前に対処することができます。
これは昨年の誤報ですが揺れないならそれで構いません。通知されないよりは何倍もマシです。
SignalNow Expressは地図の表示にGoogle Mapを利用していたためGoogle Map APIの変更の度に地図が表示されない不具合が発生していました。
そのためかSignalNow Expressは2017年7月31日にすべてのサービスを終了し、現在はSignalNow Xが提供されています。
SignalNow XはGoogle Mapを使用せず内蔵地図を表示するため以前のような不具合は発生しません。
こちらも無償で利用できます。
通知する震度や精度は設定で変更できますので、インストールしておけば、いざというときに役に立つでしょう。
ゆうパックプリントRは日本郵便から提供されている宛名ラベル印刷ソフトです。
一般的な利用での宛名ラベル印刷ソフトにはWebゆうパックプリントがあります。
違いは、Webゆうパックプリントはクラウドで処理する簡易版で、ゆうパックプリントRはクライアントにインストールするフル機能版です。
また、ゆうパックプリントRは業務利用を前提としたソフトのため利用開始には配達を行う郵便局への届け出が必要です。
それでも届け出さえ行えば業務利用に限らず誰でも無料で利用できます。
このようなラベルも郵便局でもらえます。ただしこのラベルではコンビニからは発送できません。
SignalNow Expressは他のパソコンにもインストールしており問題は発生していません。
問題となっているパソコンだけにゆうパックプリントRをインストールしているので、原因はゆうパックプリントRであることは明確です。しかし業務で使用するためアンインストールができません。
また日本郵便もWindows 10での動作を保証していますので本来は問題無いはずなのです。
そうこうしているうちに最近このような表示が出ました。
420107K01P01V01というのはゆうパックプリントRを構成するプログラムなのでゆうパックプリントRに問題が発生したことになります。そして同時にMicrosoft .NET Error Reporting Shimも動作を停止していることから.NET Frameworkで問題が発生していることが分かります。
このことから.NET Frameworkを利用しているプログラムでの競合が怪しいことになります。
SignalNow Expressが.NET Framework 3.5を使っていることは、インストール時に.NET Framework 3.5がインストールされていないとインストールするよう要求してくるので分かっていました。
そのためSignalNow Expressをアンインストールして暫く様子を見ていたところ、ハングアップすることは無くなりました。
このことからハングアップの原因はゆうパックプリントRとSignalNow Expressでの.NET Framework 3.5の使い方の問題だったということになります。
ただ、今回はSignalNow Expressをアンインストールして対処しましたが、根本的な問題はゆうパックプリントRでの.NET Framework 3.5の使い方にある気がします。
結局、ハングアップの原因はゆうパックプリントRとSignalNow Expressの問題でした。
普通は使わないソフトウェアの組み合わせなので同じ問題を抱えている人は居ないでしょう。
ただ、.NET Frameworkでの障害はいろいろあるようです。
原因が分からない障害については、同じFrameworkやツールキットを使っているソフト同士の競合も疑ってみた方が良いかもしれません。
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