Surface Pro 4で以前から報告のあった「画面のちらつき」に対して、再生品への無償交換を行うそうです。
ただ、これはSurface Pro 4に限った問題では無いかもしれません。
Surface Pro 4での「画面のちらつき」
「ごく一部」のSurface Pro 4で発生している「画面のちらつき」の問題に対して、再生品への無償交換と、過去にこの症状で修理を行った場合の修理費の返金をMicrosoftが発表したそうです。
- 一部のSurface Pro 4で“画面のちらつき問題”が発生 無償交換を実施(ITmedia)
- Surface Pro 4に画面のちらつきでMicrosoftが交換対応(PC Watch)
- 画面がちらつくSurface Pro 4、購入から最長3年までは無償で交換と発表(engadget)
engadgetの記事によると、この現象は海外では「FlickerGate」と呼ばれており、発熱が原因の可能性があり、冷蔵庫で冷やすと直るそうです。
今回の問題はハード的な問題のためドライバーや更新プログラムなどのソフト的なアプローチでは解決できないため、交換となったようです。
この症状が発生しており、再生品でもよいというなら交換を申し込んだ方がよいでしょう。交換には5~8営業日かかるそうです。
詳細はMicrosoftサポートのページを参照してください。
- Surface Pro 4 画面のちらつき(Microsoftサポート)
Intel HD Graphicsの問題
Surface Pro 4のディスプレイはCPU統合グラフィックス(Intel HD Graphics)によって表示されています。
Intel HD Graphicsは曲者で、いろいろな問題が発生しています。
デスクトップパソコンでは、GeForce GTXなどのグラフィックスカードを増設することでIntel HD Graphicsを使わないようにできますが、ノートパソコンや2-in-1パソコンではその方法は使えません。
設定の変更や安定して動作するバージョンのドライバーに戻すことなどで凌ぐことになります。
私のところでは、昨年の春に購入したIntel NUC6CAYHというベアボーンパソコンで、夏頃からSurface Pro 4と同じような症状が出るようになりました。
この症状は、夏以降にリリースされたドライバーだと発生するのですが、それ以前のドライバーだと発生しません。そのため、ドライバーのバグだと思っていました。
しかし、年末にIntel NUC6CAYHが故障して、修理中に使えないのは困るので、同じ製品を購入したところ、最新のドライバーでも症状は発生しませんでした。
ソフト的には全く同じなのにハードを変えることで症状が出なくなったことから、ハードに問題があったことになります。
Surface Pro 4だけの問題か?
今回、Surface Pro 4に関しては、購入後3年間は無償交換が可能とのことです。
Intel NUCについては3年保証のため、修理に出せば通常は良品交換となります。
では、その他のメーカー製品はどうなるのでしょうか。
現時点では、正式に発表しているのはSurface Pro 4だけのため、Microsoftの設計上の問題である可能性はあります。
しかし、Intel HD Graphicsに起因する問題の場合、少なからず他社のパソコンでも発生している可能性があります。
「画面のちらつき」は一瞬のことなので、報告が上がってきていないのかもしれませんし、件数が少なければ個別対応で処理されているでしょう。
メーカー対応の例
以前、ある半導体メーカーでプロセス上の問題により、特定条件下で製品寿命が極端に短くなり故障する問題が発生しました。
既に大量の製品を出荷しており賠償問題に発展することが分かっていたため、次のような対応を取ることとなりました。
お得意様上位8社にのみ問題を説明し、もしも製品で問題が発生した場合は最優先で対応することを約束しました。それ以外の顧客に対しては問題を隠し、問題が発生しても個別案件として処理することとしました。
企業の対応などこんなものですので、もしもIntel HD Graphicsに問題が在ったとしても公表されることはありません。
今回のMicrosoftの対応もIntelと話がついている可能性もあります。
どうすべきか
もしも、自分の使っているパソコンで「画面のちらつき」が気になる場合は、まずメーカーサポートに問い合わせてみるのがよいでしょう。
そのような事例が在ったとしてもサポートは知らないふりをします。しかし、メーカーとしては事を荒げて表ざたになることを恐れますので、実際に修理に出すと無償交換されたりします。
そのため、修理見積に出してメーカーの対応を確認するのがよいでしょう。高額な見積を回答してくるなら修理は諦めてそのまま使うか、買い替えを考えた方がよいかもしれません。もちろん、そのメーカー以外の製品に。
まとめ
Intel HD Graphicsの問題は非常に多いため、Intelは何かしらハードの問題を隠していると思われます。
もちろん、チップを仕入れているパソコンメーカーも知っているはずです。
それでもメーカーがそれを認めなければユーザーにできることは限られます。
もしも、症状が出ているならメーカーサポートに問い合わせて対応を確認した方がよいでしょう。
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