半年待たされ、やっと使えると持ったらiPhoneユーザーは除け者にされたRakuten UN-LIMITですが、Rakuten Miniを1円で入手できるようになったことで、iPhoneユーザーも間接的に楽天回線をテストできるようになりました。
高止まりの携帯電話利用料
MVNOが普及してきたことで携帯電話利用料も下がってきましたが、iPhoneなど最新の端末を抱える大手キャリアの利用料は高止まりで一向に下がる気配がありません。
もちろん、あれだけのサービスを提供するには妥当な利用料だと、ニュースサイトで述べている評論家もいますが、その論評がステマではない保証はありません。
そんな硬直化した携帯電話業界に総務省がくさびを打ち込み、第4の大手キャリアとして名乗りを上げたのが楽天モバイルでした。
当初2019年10月からサービス開始の予定が、都市部に住んでいる一部のユーザーへのサポータープログラムの提供に留まり、正式サービスは半年遅れの2020年4月にずれ込みました。
利用料は大手3キャリアとMVNOの中間ぐらいに設定されており、サービス次第では満足のいくものになる可能性はあります。
回線品質の問題
金に汚い楽天のやり方に嫌悪感を持つ人も多いです。開始当初さんざん問題を起こした電子書籍ストアの楽天Koboも、今ではAmazon Kindleに次ぐシェアを奪い、先行していた国内のどの電子書籍ストアより成功しています。
第4の携帯キャリアとしても最終的には成功するでしょうが、まだ立ち上げの段階の今は問題が多いのは当然です。
他の売ってしまえば終わりという商品と異なり、携帯電話は基地局などのインフラが重要であり、楽天はそれをできるだけ安価に早く、多く設置しようといろいろ特殊なことをやっているようです。
2019年10月から行われた楽天モバイルのサポータープログラムに参加した人の話でもよい評判は聞きません。
除け者にされたiPhone
高級スマートフォンに分類されるiPhoneは、世界で見ればAndroidに圧倒的にシェアで負けていますが、日本では国民性なのか常に50%以上のシェアを維持しています。
そのiPhoneは2020年4月時点では楽天モバイルの動作保証端末とはなっておらず、楽天モバイルでは使用できません。もちろん、nanoSIMを挿して使うことはできるかもしれませんが、iPhoneを制しなければシェアを奪うことなど不可能な日本の状況でもサポートしないことから、楽天回線と現行までに発売されたiPhoneには何かしらの技術的問題があると思われます。
5G対応となるiPhone 12に楽天モバイル回線をサポートする機能を盛り込んでもらえれば、2020年10月以降はiPhone 12でも問題無く使えるようになるでしょう。
とは言えiPhone 12だけ対応してもシェアは奪えませんから既存のiPhoneでも使えるようにするとは思われます。そのときにMNPなどで移ってみたものの回線品質や、速度、使い勝手など満足のいくものであるかは、使ってみるまで分かりません。
MNPではなく新規で
そんな状況下で楽天モバイルは利用者を増やすために、Rakuten Miniを1円で提供するキャンペーンをはじめました。
iPhoneユーザーはAndroid端末など使いたくもないと思っているかもしれませんが、利用する回線はどちらも同じです。Android端末で問題があるならiPhoneでも問題が起きますし、Android端末で遅いならiPhoneでも遅いのです。
逆にAndroid端末で十分使える状況なら、iPhoneがサポートされれば問題無く使えることになります。
ただ、これまでは楽天回線を試すためには対応端末を用意する必要がありました。しかし今回のキャンペーンでRakuten Miniが1円で入手できますので、使い勝手を試すための出費が1円で済むことになります。
また、テザリングを利用することでiPhoneでも間接的に試すことができるようになります。
ネットの評判でだいたいの様子は分かるとしても、使い方は人それぞれですので自分で試してみるのが一番です。
iPhoneがサポートされた時に、いきなり移行して失望するより、キャンペーンを利用して自分で試してみることは意義があるでしょう。
実際の費用
今回のキャンペーンでは最低で以下の費用がかかります。
- Rakuten Mini本体:1円(税込み)
- 契約事務手数料:3,300円(税込み)
その他に保証サービスやアクセサリーを買えば追加となります。
ただし、楽天モバイルでは複数のキャンペーンを行っており、それらによる楽天ポイントでの還元があります。
- オンライン契約:3,000ポイント
- Rakuten Linkの利用:3,300ポイント
- (楽天モバイル利用者からの紹介:2,000ポイント)
紹介によるポイント還元はRakuten Miniを選択した場合は無効です。他の端末を購入するかSIMだけ契約した場合のみ有効です。
これらの還元を考慮すれば実質無料で試せることになります。
ポイントなど貰っても楽天で買い物をしないので使い道がないという人も、楽天Payで利用すればコンビニや飲食店、百貨店などで利用できます。
- 楽天Pay(楽天)
事前確認
Rakuten UN-LIMITを使ってみようと考える場合は、まず、いくつかの確認が必要です。
約款の確認
店頭で契約する場合は重要事項について説明することが義務付けられていますが、オンラインで申し込む場合は、自分で確認する必要があります。
こちらのサイトにある「楽天モバイル重要事項説明書」などとよく読んで確認します。
- 重要事項・料金表・利用規約(楽天モバイル)
解約方法、解約条件、解約費用は必ず確認してください。
解約は解約を申し込んだ日に即日解約となり、申し込んだ時点で使えなくなります。解約費用はかかりませんが、解約日までの費用は日割りとなります。
「プラン料金1年間無料キャンペーン」は開通日から1年後の開通日の前日までが無料になります。1年後の開通日以降の料金は日割りで計算されます。開通日はeSIMが開通した日か購入した端末の配送が完了した日となります。
したがって「プラン料金1年間無料キャンペーン」期間中に解約した場合は費用はかかりません。
また、契約を進めると自動で追加される「スマホ交換保証プラス」も必要かどうかよく確認してください。本体が1円でも「スマホ交換保証プラス」を契約すると月額650円(税別)がかかります。
これらも「楽天モバイル重要事項説明書」で確認しておいてください。
サービスエリア
楽天回線エリアでは容量制限なしですが、そのエリアは限られいます。
こちらでサービスエリアを確認しておいてください。
- サービスエリア(楽天モバイル)
パートナー回線エリア(AUエリア)では月5GBまでとなります。
Rakuten MiniはeSIM専用
Rakuten MiniはeSIM専用です。
Rakuten Miniを入手したらすぐに解約して、今使っているSIMを挿して使おうなどと考えていても使えませんので注意してください。
Wi-Fi環境
Rakuten Miniの初期設定でWi-Fi環境が必要です。
自宅にWi-Fi環境が無い場合は、フリーWi-Fiを使えばよいでしょう。
契約準備
これなら契約しても問題無いと思える場合は契約を始める前に、以下の準備を行ってください。
キャンペーン期限
再度始まったRakuten Miniが1円となるキャンペーンは、現在終了日は決まっていません。
本人確認書類は自動判定しているとのことで、申し込み後に撥ねられる場合もありますので(友人は跳ねられました)、申し込む場合は余裕をもって手続きを行ってください。
楽天会員登録
楽天モバイルでは現金のキャッシュバックは行われず、すべて「楽天ポイント」での還元となります。
また、端末代金の支払い方法、送付先住所などを簡単に済ませるためにも、楽天会員に事前に登録しておいてください。
登録の入り口はいろいろありますが、my Rakutenの「楽天会員登録(無料)」から登録するのがよいでしょう。
キャンペーンへのエントリー
「スタートボーナスチャンス」のキャンペーンにエントリーしておきます。
このエントリーは他の楽天サービスを使い始めるときにも有効ですが、毎月エントリーが必要です。
本人確認書類
オンラインで申し込むにあたり本人確認書類の画像データが必要です。
以下の書類をスキャンまたは撮影した5MB以下のJPEGまたはPNG形式のファイルを用意します。
使える書類は以下のものとなります。
- 運転免許証
- 運転経歴証明書
- 個人番号カード(マイナンバーカード)
- 身体障がい者手帳
- 精神障がい者保健福祉手帳
- 療育手帳
- 健康保険証+補助書類
- 日本国パスポート+補助書類
- 住民基本台帳カード+補助書類
補助書類は発行から3カ月以内の以下のものとなります。
- 公共料金の請求書・領収書(電気、ガス、水道のいずれか)
- 住民票
- 届出非難場所証明書
詳しくはこちらを確認してください。
契約手順
事前準備が整ったら、契約を申し込みます。ここでは「新規」での契約手順を説明します。
まず、こちらから楽天モバイルを開きます。
表示されたページの【新規/MNPお申し込み】をクリックします。
現状ではプランはRakuten UN-LIMITだけですので、【プランを選択する】をクリックします。
選択した時点のページ全体はこのようになります。
Rakuten MiniはeSIM専用端末ですが、「SIMカードタイプ」が「nanoSIM」になっていますので【変更する】をクリックします。
表示された「SIMカードタイプ」の【eSIM】をクリックします。
「SIMカードタイプ」が変更されましたので【製品選択へ進む】をクリックします。
「Rakuten Mini」の【製品を選ぶ】をクリックします。
「カラー」で希望する本体カラーの【○】をクリックして「本体カラー」を選択します。
「本体カラー」を選択すると写真も選択したカラーに変わります。
「お支払い回数」で【17,000円 一括払い】をクリックして選択します。キャンペーンが適用されますので17,000円が請求されることはありません。
【購入する|17,000円/一括払い】をクリックします。
オプション契約やアクセサリーの選択画面が表示されます。
予め「スマホ交換保証プラス」が選択されています。契約完了後では選択できませんので必要な場合はそのままにしておきます。その場合、月額650円(税別)が請求されます。
「スマホ交換保証プラス」が不要な場合は【選択済み】をクリックすると【購入する】に変わり、選択されていない状態となります。こうすると月々の請求は発生しません。
ケースや保護フィルムなど必要な場合は【購入する】をクリックして選択します。
必要な場合はオプション契約やアクセサリーを選択して、不要な場合は【購入する】に戻したら【この内容で申し込む】をクリックします。
「楽天会員ログイン」画面が表示されますので、予め登録してある楽天会員の【ユーザーID】と【パスワード】でログインします。
本人確認書類のアップロード画面が表示されます。
「書類タイプ」でアップロードする本人確認書類を選択します。ここでは「運転免許証」を選択しました。
次に【表面を読み取る】と【裏面を読み取る】をクリックして、用意しておいた本人確認書類の画像ファイルを指定して読み込ませます。
正しく行えると読み込ませた画像ファイルが縮小されて表示されます。
正しくアップロードできたら【次へ進む】をクリックします。
ここでは「新規」ですので電話番号の候補が3個表示されます。表示された3個以外にしたい場合は、最初からやり直すなり、別の日にやり直すなりが必要となります。
この3個の中から希望の【電話番号】をクリックして選択したら、【この番号にする】をクリックします。
選択した電話番号が表示されますので、間違いなければ【次へ進む】をクリックします。
「お届け先情報」が表示されます。
「自宅で受け取り」には楽天会員の住所が表示されています。別の場所で受け取る場合は【変更する】をクリックして変更します。
「お届け希望日」「お届け希望時間」「連絡可能な電話番号」には申込日と楽天会員情報を元に表示されていますので、必要ならば変更します。
すべて指定したら【次へ進む】をクリックします。
「お申し込み内容の確認」が表示されます。
この画面で「スマホ交換保証プラス」がやはり必要と思うなら【追加する】をクリックします。
Rakuten Mini以外やSIMだけの契約の場合で、紹介キャンペーンで2000ポイントを貰いたい場合は、「紹介特典ご利用の方」の部分のスイッチをクリックして知人の楽天モバイルIDまたは私の楽天モバイルID「WZ9yqwTQBwbG」を入力して【適用する】をクリックします。Rakuten Miniの場合は無視されます。
一番下にメールサービスのチェックが入っていますので、メールサービスが不要な場合はチェックを外しておきます。
右側の合計の部分が「月額 0円」「一括価格 1円」「次回請求 3,300円」となっていることを確認します。
オプションサービスやアクセサリーを追加した場合は、それらの価格が追加されていることを確認します。
申込内容に問題が無ければ【次へ進む】をクリックします。
「プランのお支払い方法」が表示されます。ここで指定するのはRakuten UN-LIMITプランとスマホ交換保証プラスの月々の支払い方法です。
楽天会員にクレジットカードが登録されていれば、そのカード情報が表示されています。
変更する場合は「口座情報」や「その他のカードを利用する」を選択して支払い方法を指定します。
支払い方法を指定したら【次へ進む】をクリックします。
「製品のお支払い方法」が表示されます。ここで指定するのはRakuten Mini本体と追加購入した場合のアクセサリーの支払い方法です。
ここでも楽天会員に登録されたクレジットカード情報が予め指定されています。
【1円 一括価格】が指定されていることを確認します。
楽天ポイントがあればポイントを利用することもできます。
支払い方法を指定したら【次へ進む】をクリックします。
「重要事項説明・利用規約」が表示されます。
この内容は「楽天モバイル 重要事項説明書」ですので事前に確認しました。
下部の2か所のチェックですが、郵送を希望する場合は必ず先に「ご契約内容のご案内の郵送を希望する(my楽天モバイルからいつでも確認できます)」をチェックします。
次に「上記内容を確認し、同意しました。」をチェックします。こちらを先にチェックすると次の画面に進んで戻れなくなります。
「上記内容を確認し、同意しました。」をチェックするとこの画面に進みます。
「帯域制御のための通信に関する情報の取得、利用」とは「楽天モバイル通信サービス契約約款」に記されたことの中でプライバシーにかかわるものを簡単に説明したものです。
説明は短いので読んで問題が無ければ【上記内容を確認し、同意しました】にチェックを入れます。
チェックすると【同意して申し込む】の色が変わりますのでクリックします。
このように表示されるので処理が終わるまで待ちます。
この画面が表示されたら申し込みは完了です。
楽天会員に登録してあるメールアドレスに登録完了のメールが届きます。
【▶】をクリックするとムービーが表示されます。
この中で製品が届く予定日が表示されますが、現状は混んでいるようで7月中ごろ発送だそうです。
無料の1年間は開通日からですので、Rakuten Miniが届くまではカウントされません。
注意点
ここまでで説明した手順で契約すればRakuten Miniは1円で入手できますが、キャンペーンでのポイント還元を受けるには、届いたRakuten Miniを1か月以内にアクティベーションする必要があります。
Rakuten Miniが届いても、置きっぱなしにしないようにしてください。
また、端末の在庫が無いそうで、届くのは7月になるそうです。
まとめ
もともとRakuten Miniは性能に対して極端に安い価格設定でした。
総務省の指針では端末の割り引きは2万円程度までは許容するとのことでしたので、当初から1円で販売することは考えていたのだと思います。
iPhoneユーザーでも2台目として持つことで、実質無料でいろいろと試せるのは魅力です。
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