がっかり仕様のiPad mini 3

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初代iPad miniが発売された時、iPad Retina (iPad 4th)が高速なCPUを搭載して進化したモデルなのに対し、iPad miniは中身がiPad2という退化したモデルでした。

※RAMについて追記(詳細はIFIXITの分解記事のStep 15を参照)

翌年発売されたiPad mini Retina (iPad mini 2)とiPad Air (iPad 5th)は、画面サイズの違い以外全く同じ性能となりました。

これならiPad miniの次期機種は、iPhone 6と同等の性能になると期待していました。

しかし、今回発表されたiPad mini 3は、無意味なTouch IDを追加しただけで1年前のモデルであるiPad mini Retinaから何も変わっていない進化の止まったものでした。

Touch ID(指紋認証)は騙すことが簡単に出来るため、ロック解除程度ならよいのですが、今回から決済の認証にも使うとのことですが、生体認証で「指紋」など使っている金融機関などありません。Touch IDを使うならApple IDにクレジットカードは登録しておかない方が無難です。

そんな使えない機能の追加など進化とは言えません。何かしらの理由で昨年の発表には実装が間に合わなかっただけでしょう。

今回発表されたiPadの詳細なスペックの進化の度合いは、こちらで紹介されています。

こちらではiPad mini 3とiPad Air 2が直接比較されていないので、重要な点だけ表にします。

iPad mini 3 iPad Air 2
画面サイズ 7.9インチ 9.7インチ
CPU A7 A8X
RAM 1GB 2GB
WiFi 11a/b/g/n 11a/b/g/n/ac
カメラ 500万画素 800万画素

 

この他にLTE対応周波数の違いがあります。詳しいことは下記の記事で説明されていますが、国内のMVNOで使うならドコモとauですから、現時点では違いは影響しないでしょう。

CPUの違いは、どんどん重くなるiOSに、いつまで耐えられるかということですが、体感では相当違いがありそうです。A8XはA7に比較してCPUで1.4倍、GPUで2.5倍の性能とのことです。また、iPhone 6/6 Plusで見送られたRAMの増量が、Air 2では実施されており2GBとのことで、この差は大きいでしょう。カメラの画素数の違いは、タブレットで写真を撮る人は少ないので、あまり影響はないでしょう。しかし、WiFiのIEEE802.11acは、急速に対応機種が増えていますので、今後1年間では劇的に環境が変わっている可能性があります。下記の記事はiPad Air 2のとiPad Airの比較ですが、進化しなかったiPad mini 3との比較と見ることも出来ます。

今回発表はありませんでしたが、iPod touchをどうするのかという疑問が残ります。

iPod touchは年々売り上げが落ちており、それでもやめない理由はゲームコンソールであるからとしていました。本来なら、iPhone 6/6 Plusの解像度に対応するiPod touchを出すはずですが、今回のiPad mini 3のがっかり仕様を見ると、ゲームコンソールの後継はiPad miniとするつもりなのかもしれません。

また、Android陣営が、Nexus 6とNexus 9を発売します。スマホの大画面化が進みiPhone 6 Plusが発売されたのに対抗する形のNexus 6はわかるのですが、7インチのNexus 7の後継を出さずにNexus 9を出してきました。Appleも上記のように9.7インチのiPad Air 2をプッシュしています。こういうところを見ると、7~8インチのタブレットは世界的に見ると売れていない、または、うまみが無い、ということなのでしょう。

MVNOでのテザリングも当面問題が無くなったので、新型iPad miniのセルラータイプの購入を考えていたのですが、iPhone 6 Plusを検討し直すことになりそうです。

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