Widnows 8については、メイン環境をアップグレードするには、まだ、リスクがあります。私の場合は、プリンターとスキャナーのメーカーが未だにWindows 8用のドライバーを公開していないため、アップグレードすると周辺機器が使えなくなる可能性があります。
そのため、比較的安価なマザーボードを入手して環境のテストを行うことにしました。
概要
入手したのはASUSのC60M1-Iです。C-60はTDP 9Wと省電力のため、テスト終了後はHome Server 2011を入れることも考えて選択しました。
メモリーを実装し、HDDを接続し、OSをインストールすれば終わりという簡単なものです。
実際にWindows 8 Pro(x64)をインストールしてみましたが、以前使用していた、IntelのD510MOというマザーボードに、Windows 7 Ultimate(x64)をインストールした場合と、体感的には、あまり変わりませんでした。
添付のドライバーCDはWindows 8に対応していませんが、OSの自動認識で、すべてのドライバーはインストールされます。
性能
CPUクロック周波数は、D510が1.66GHzに対して、C-60は1.0GHzと下がっていますが、C-60は、グラフィックがRADEON HD6290と強力なためか、D510では再生できなっかったAVC圧縮されたフルHDのm2tsファイルを再生可能です。
モバイル用のノートパソコンで行うようなレベルの作業なら十分なパフォーマンスです。
Windows 8でのパフォーマンス計測結果は、3.2となりました。CPUの処理能力が足を引っ張っているようです。
ファンレス
C60M1-Iの特徴は、そのTDP 9Wという消費電力の少なさからファンレス仕様であるということです。
私の使っている環境では、ある程度使用して、再起動後、BIOSでCPU温度を確認したところ80度にもなっていました。環境によっては、少し熱を逃がすような工夫が必要です。
しかし、現状、C60M1-Iに対応したユーティリティはASUSからは提供されていません。これは、C60M1-IがWindows 8に対応出来ないということではなく、対応を後回しにされているようです。
メインマシンのASUS P8Z77-V DELUXEで探してみると、既にWindows 8対応のAI Suite IIがリリースされています。ASUSダウンロードページから、
- 製品:マザーボード
- シリーズ:LGA1155
- モデル:P8Z77-V DELUXE
と指定し、検索すると、OSを選択する画面が表示されますので、「Windows 8 64bit」または「Windows 8 32bit」を選択し検索します。
「ユーティリティ」のグループに、「ASUS AI Suite II V2.00.01」があるので、これをダウンロードします。
ZIPを展開し、インストールしますが、「ASUS Probe II」と「ASUS System Information」だけを選択し、その他は選択を消して、インストールします。
システムを再起動して、タスクトレイのAI Suite IIを開くとCPUやM/Bの温度などと、システムの情報が表示出来ます。
じきにC60M1-I専用のものがリリースされると思いますが、その場合は、
- 製品:マザーボード
- シリーズ:AMD CPU Onboard
- モデル:C60M1-I
で、検索します。
Windows 8にアップグレードする意味
ニュースサイトのWindows 8の記事を見ると、Windows 7に比べて速いと盛んに宣伝していますが、私の感覚では大して違わない気がします。貧弱な環境ならWindows 8にしても速くはなりませんし、SSDや高速なGPUで強化した環境ならWindows 7でも十分速いです。
1200円でアップグレード出来るなら、権利は使うべきです。しかし、Windows 7に後戻りは出来ませんので、急いでアップグレードするべきではないと思います。特にWindows 8 Styleはタッチパネルを前提としているため、マウスでも使用に耐えうる環境にするには、細かなカスタマイズが必要になります。
Windows 8 Styleには階層という考えはあるのですが、非常に制限されています。お気に入りはフォルダーに分類しても、全画面モードのIE10では全て展開され1行に表示されます。100個以上並んだ「お気に入り」から目的のサイトを見つけるのは不可能です。
「すべてのアプリ」に関しても、グループごとのラベルは表示されますが、すべて展開された状態で表示されます。画面が大きければ、より多くのアイコンが表示されます。ここで右下の[-]をクリックすると、アプリは頭1文字、従来アプリはグループが表示され、それをクリックすることで、そのグループ付近を表示することはできます。
大画面全体に表示された100を超えるアイコンから目的のアイコンを、毎回探すのは、容易ではありません。したがって、よく使うアプリを右クリックして表示されるメニューから「スタート画面にピン留めする」をクリックして、1個1個スタート画面に登録する必要があります。その後、スタート画面で使い易いように並べ替える作業が必要となります。
まとめ
C60M1-Iは、6個もの6Gbps SATAポートを持つことから、ホームサーバーやNAS向きと思われます。しかし、ファンレスであることからデスクトップやビデオサーバーにも向いていると思われますが、直接比較は出来ませんが、E350より高速とのことです。そのため、発熱も大きいようなので、熱対策は必要と思われます。ケースの横にUSBファンを置き、音が聞こえないほど低速で回転させただけでも、CPU温度は50度まで下がりました。
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