Windows 10でのIntel HD Graphics問題の対処法(更新)

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Windows 10から自動更新を拒否できなくなり、問題のあるドライバーも容赦無くインストールされるようになりました。

その中で度々問題となるものにIntel HD Graphicsがありますが、正しい順番でインストールすることで問題を回避できる可能性があります。

Windows 10の自動更新の問題

Windows 8.1まではWindows Updateは設定を変更でき、自分の都合の良いタイミングで更新することができました。また、重要な更新とオプションに分かれており、オプションはインストールする必要もなく、自動で更新されることもありませんでした。

ドライバーは一般にオプションに分類されるため自動で更新されることはありませんでした。

しかし、Windows 10ではすべての更新が重要な更新として配信され、設定した12時間のアクティブ時間を過ぎると勝手にインストールされる仕様に変更されました。

従来通りドライバーもWindows Updateで配信されるのですがオプションという分類が無いため、バグがあろうと、PCと相性が悪いドライバーであろうと容赦なくインストールされてしまいます。その結果、Windows 10が不安定になる場合があります。

配布経路は2系統あるので更に厄介です。

 

Intel HD Graphicsの問題

ドライバーの問題の中で頻繁に発生するのがIntel HD Graphicsの問題です。

Intel HD Graphicsに限らず、Intelのドライバーは何故か信頼性が低く、新しいバージョンに更新すると動作がおかしくなることが多いようです。Bluetoothドライバーは未だに問題が解決されていません。

今回、PCを新規にWindows 10で組み上げたところ、ディスプレイの電源がオフになると同時にハングアップする事象が発生しました。

画面が消えるタイミングということでIntel HD Graphicsが怪しいことになります。

 

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オンラインインストールの問題

Windows XPの時代はウイルス対策ソフトをインストールするまでネットワークに接続することは大変危険なこととされていました。

しかし、Windows DefenderがWindowsに搭載され最低限のウイルス対策が成されるようになってからはオンラインでのインストールやアップグレードが当たり前となりました。

Windows 10をオンラインでインストールするとインストールの過程で更新プログラムもインストールされ、一通りインストールが完了すると足りないドライバーなども自動でインストールされます。Intel HD Graphicsもこの段階で自動でインストールされます。

ベアボーンキットやNUC、自作PCなどではWindowsのインストール後に、ドライバーDVDからドライバーをインストールします。しかし、メーカーから提供されている動作保証されたドライバーは自動でインストールされるドライバーよりも古く、新しいドライバーがインストールされているとインストールができなかったり、不完全な状態でインストールされることがあります。

Intel HD Graphicsでは動作保証されたドライバーとオンラインでインストールされたドライバー、これら2つのドライバーはパッケージ形態が異なることが問題の原因となっている可能性があります。

通常、ドライバーは古いものに新しいものを上書きインストールしますが、オンラインでインストールすると順序が逆になってしまいます。

 

正しい順序でドライバーを再インストール

順序がおかしいなら、正しい順序でインストールすれば改善される可能性があります。

まず、動作保証されたIntel HD GraphicsのドライバーをPCにダウンロードしておきます。

例えば、NUC5PPYH、NUC5CPYHなら、

Skull Canyon NUC6i7KYKなら、

など自分のCPU(GPU)に合ったドライバー、またはPCメーカーが配布するドライバーを用意します。

ダウンロードした場合は、必ず「プロパティ」で「ブロックの解除」を行ってから展開してください。

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次にPCをネットワークから切断します。有線LANの場合はネットワークケーブルを抜き、無線LANの場合はアクションセンター(通知)の「Wi-Fi」をクリックして「オフ」にします。

これはドライバーがネットワーク経由で再インストールされるのを防ぐためです。

次に「コントロールパネル」の「プログラムのアンインストール」を開き、「インテル(R)グラフィックス・ドライバー」という項目があればアンインストールします。再起動を要求された場合は再起動してください。

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次に「デバイスマネージャー」を開き、「ディスプレイアダプター」を開きます。完全に削除できていれば「Microsoft基本ディスプレイアダプター」があるはずです。「Intel HD Graphics」がある場合は削除するため、ダブルクリックして「プロパティ」を開きます。

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「ドライバー」タブの「削除」をクリックします。

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「このデバイスのドライバーソフトウェアを削除する」にチェックを入れ、「OK」をクリックします。

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ドライバーを削除したら、念のためPCを再起動します。

Windows 10にはIntel HD Graphicsのドライバーは含まれていませんのでネットワークから切断されていればドライバーがインストールされることはありません。デバイスマネージャーで見ると「Microsoft基本ディスプレイアダプター」となっているはずです。

更に古いバージョンが残っていて「Intel HD Graphics」と表示される場合は同様の手順で「Microsoft基本ディスプレイアダプター」と表示されるまで削除を繰り返します。

画面が乱れたりする場合もありますが無視して、準備しておいたIntel HD Graphicsのドライバーをインストールします。インストール後に再起動を要求された場合は再起動してください。

再起動が完了したら、ネットワークに接続します。有線LANの場合はネットワークケーブルを接続し、無線LANの場合はアクションセンター(通知)の「Wi-Fi」をクリックして「オン」にします。

この状態で時間が経つとIntel HD Graphicsの最新ドライバーがインストールされます。

これで、正しい順序でドライバーがインストールされたので安定動作するか暫く様子を見てください。

 

やはり安定しない場合

最新のIntel HD Graphicsドライバーが安定しない場合は、最新ドライバーがインストールされないようにします。

ドライバーの更新は2系統で行われるため両方の対策が必要となります。

 

1.自動更新の対策

このページで「「更新の表示/非表示」回避策パッケージを今すぐダウンロードします。」という部分をクリックして、「wushowhide.diagcab」をダウンロードして実行します。

実行中はネットワークに接続している必要があります。

「次へ」をクリックします。

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「Hide Updates」をクリックします。

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表示された更新の中から「Intel Corporation driver update for Intel(R) HD Graphics」にチェックを入れ「次へ」をクリックします。

リストに表示されない場合は「キャンセル」で終了してIntel HD Graphicsドライバーを一度アンインストールして再インストールしてください。そうすればリストに表示されます。

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「閉じる」をクリックします。これでIntel HD Graphicsの新しいドライバーは自動更新ではインストールされなくなります。

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なお、元に戻す場合は、「wushowhide.diagcab」を実行後、「Show hidden updates」をクリックします。

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「Intel Corporation driver update for Intel(R) HD Graphics」にチェックを入れ「次へ」をクリックします。

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「閉じる」クリックして完了です。

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2.自動でインストールされたドライバーを削除

ドライバーは更新プログラムとして配信される他に、ドライバーの自動インストール機能でも更新されます。

グラフィックドライバーの場合は自動インストールされると画面が一瞬消えるので気付き易いです。

ドライバーの自動インストール機能で更新された場合、「デバイスマネージャー」を開き「ディスプレイアダプター」の「Intel HD Graphics」をダブルクリックして「プロパティ」の「ドライバー」タブを開きます。「ドライバーを元に戻す」というボタンが有効になっていますのでクリックします。

「削除」はクリックしないでください。削除してしまうと再度インストールされてしまいます。

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理由を聞かれるので、どれかを選択して「はい」をクリックします。

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自動更新されたドライバーが削除されて以前のドライバーに戻ります。

Intel HD Graphicsドライバーにはオーディオドライバーも含まれているので、同様の手順で「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」にある「インテル(R)ディスプレイ用オーディオ」も元のドライバーに戻します。

これで自動インストール機能で更新されたバージョンのドライバーは再度インストールされなくなります。

 

もう一つのデバイスドライバーの自動更新を止める方法(非推奨)

こちらの方法でもデバイスドライバーの自動更新を止めることはできます。ただし、この方法では問題を起こしたデバイスドライバーだけでなく、すべてのデバイスドライバーの自動更新を止めてしまいます。また、自動インストール機能での更新は、この方法でも止めることはできません。

止めた場合、Windows 10が自動更新されることで今まで問題無く動作していたデバイスドライバーでは対応できなくなり新しいデバイスドライバーがリリースされても、自分でインストールしない限り潜在的問題となってしまいます。

そのため、この方法は使わず前記の方法で問題が発生したドライバーだけブロックする方がよいでしょう

デバイスドライバーの自動更新を止めるには、Cortanaまたは検索窓で「デバイスのインストール」を検索すると、候補に「デバイスのインストール設定の変更」が表示されるのでクリックします。(他にも「システムのプロパティ」から起動する方法など何通りもあります)

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通常はこのように「はい(推奨)」となっています。

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自動更新を止める場合は「いいえ(デバイスが適切に機能しない可能性があります)」を選択して「変更の保存」をクリックします。

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まとめ

本来、Windowsのインストールは、Windows、メーカー提供ドライバー、更新プログラムの順でインストールされるべきです。ところがオンラインでのインストールが推奨されるようになり、順序が狂ってしまいました。

そのような事態を想定していないドライバーは新しいファイルと古いファイルが混在する環境でおかしな動作をするようになります。Intel HD Graphicsの問題はこのような理由で起きている可能性があります。

正しい順序で再インストールすることで安定した環境にすることができる可能性があります。

また、自動インストール機能での更新はブロックできないので更新されたら戻すしか対策はありません。

コメント

  1. VoiceWeb より:

    今までの不具合のいくつかに合点がいきました。素晴らしい記事に感謝しています。

    • Solomon Solomon より:

      コメントを頂き、ありがとうございます。

      何かの問題解決のヒントになれば幸いです。

  2. ビルド より:

    ダメなものはダメですので、もっとイージーで健全なアップデートのみを求めるのが、一般ユーザーの気持ちです。くだらない力関係ビジネス争いに巻き込まれているみたいで、ウィンドウズユーザーとして吐き気がします。

    • Solomon Solomon より:

      コメントを頂きありがとうございます。

      Intelのグラフィックドライバーはいつまでたっても安定しません。

      AMDが攻勢をかけてきましたが、パソコンでの採用状況で寡占状態なのは変わりありません。

      なのでそれほどAMDを意識する必要は無いと思います。

      やはりIntelにグラフィックドライバーを開発する能力が無いのでしょう。

      実験的なのかRADEONを搭載したCPUの販売も始めたようですのでIntel HD Graphicsは捨てるべきでしょう。

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