ウルトラパックより安い「LTE使い放題」のスマモバ、その実力は

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ギガモンスターなどの大容量プランが話題となっています。MVNOでもFREETELやイオンモバイルなどが値下げしてきました。

そんな中で更に安いLTE使い放題プランを提供しているスマモバの機材をお借りできたので実際に使ってみた結果をレポートします。

スマモバとは

「スマモバ」とはスマートモバイルコミュニケーションズ株式会社が提供するMVNOサービスです。平成19年設立とのことで10年近く経つことになりますが、正直、私は知りませんでした。

量販店で見かけるのもBIGLOBEやSo-net、OCNなどのプロバイダーやFREETEL、IIJmio、楽天モバイル、LINEモバイルなど話題性の高いものばかりです。

ニュースサイトで知ることができるのは、発表会を開催したり、ニュースリリースを送付して記事にしてもらえるからで、多分、この会社はそういう宣伝をあまりやっていないため認知度が低いのでしょう。

とは言え、老舗の日本通信(b-mobile)が個人向けMVNOから撤退するなど競争が激しい中で10年近くも生き残っていることから、それなりに信頼できるMVNOと考えてよいでしょう。

プランの特徴

スマモバのサイトはこちらになります。

他のMVNOと同様にスマートフォンやタブレット、モバイルルーターとのセット販売やSIMカードの単体契約が可能となっています。

他のMVNOと大きく違うのがLTE使い放題プランがあることです。

厳密には2016年10月から直近3日の容量で制限がかかるようになりましたので完全に使い放題ではなくなりました。それでも大手3社はもとより、大手MVNOより安価なプランとなっています。

また時間帯で速度が変わるプランもあり料金を抑えることもできます。

「NIGHT PLAN」なら深夜1時から朝9時まではLTE高速で、それ以外は128Kbpsとなりデータ専用で1,980円、音声通話が付くと2,480円となります。

「PREMIUM PLAN」なら深夜1時から夕方5時まではLTE高速で、それ以外は128Kbpsとなりデータ専用で2,480円、音声通話が付くと2,980円となります。

「LTE使い放題」はこれらの時間制限を無くしたもので1日中LTE高速でデータ専用、音声通話付きともに3,480円となります。

現在どのMVNOでもデータ専用プラン+700円で音声通話付きプランになりますがスマモバの場合+500円となっています。更に5GB以上のプランではデータ専用プランと音声通話付きプランは同額となっています。

他には1GB、5GB、オートチャージなど固定容量プランがあり、これらは他のMVNOと似たようなものとなります。また、3GBとmusic.jpがセットになったプランなど特殊なプランもあります。

今回はギガモンスターやスーパーデジラ、ウルトラパックの登場で話題となっている大容量プランとの比較のため、「LTE使い放題」プランでのテストを行いました。

テスト環境について

今回こちらのキャンペーンの環境でテストを行うためFS020Wをお借りしました。

ただし、一般ユーザーと同じ環境にしないと正しいデータにならないため「LTE使い放題」プランのSIMカードは自前で用意しました。

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キャンペーンの対象となっているのはFUJISOFT製のモバイルルーター+F FS020Wと「LTE使い放題」データプランのセットです。

製品構成は、本体、リチウムイオンバッテリー、USB出力ACアダプター、充電用MicroUSBケーブル、説明書、保証書、標準SIMカードです。

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FS020Wで使えるのは標準SIMカードで最近の他社MVNOと同様にdocomoのロゴが入っていない無地のSIMカードです。

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表面は液晶ディスプレイと電源ボタンだけというシンプルなものです。

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下面には充電用のMicroUSBコネクターがあります。

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右側面にはWPSボタンがあります。左側面、上面には何もありません。

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裏面の蓋は下にスライドさせて開きます。

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バッテリーの下に標準SIMカードのソケットがあります。このソケットはSIMカードの厚さギリギリで、nanoSIM→標準SIM変換カードなどは使えません。どうしてもnanoSIMを使いたい場合は枠だけのアダプターを使うかnanoSIMを直接挿してください。端子の位置を合わせれば普通に持ち歩く程度ではずれません。

右上の穴がリセットボタンで電源が入っている時に数秒間押し続けることで工場出荷状態に初期化できます。工場出荷状態のSSIDとWPA KEYはこのようにシールが貼られています。

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大きさは、単3電池と比較するとこのような感じです。

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ディスプレイには3G/LTE、電波強度、接続している端末の台数、バッテリー残量、累積通信データ容量が表示されます。

ディスプレイが消えている時に電源ボタンを押すとこの表示になります。

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もう1度押すと利用中のプロファイル名、

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もう1度押すとSSID、

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もう1度押すとWPA KEYが表示されます。更にもう1度押すと元の表示に戻ります。

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使うには、スマートフォンなどのWi-Fiで本体内部に貼られたシールにあるSSIDに接続し、パスワードにWPA KEYの数字を入力して接続します。

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Webブラウザーで、192.168.0.1にアクセスします。

パスワードを入力してログインします。初期状態でパスワードはadminです。

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まず、APNの設定を行います。

「かんたん設定」をタッチします。

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プロファイル名には半角英数字で名前を入力します。ここではSMAMOBAとします。

  • ユーザー名:mvno
  • パスワード:mvno
  • APN:phone-sim.com
  • 認証方式:PAP
  • 接続方式:IPv4/v6

と設定して「次へ」をタッチします。

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無線LAN周波数設定などこのページはすべてそのままで「次へ」をタッチします。

なお、5GHzも使えますが屋外での5GHzの利用は禁止されていますので、屋外で使用する場合は必ず2.4GHzを選択してください。

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ここでは設定ページにログインするためのパスワードを設定します。現在のパスワードにadminを入力して、新しいパスワードに自分で決めたパスワードを2回入力して、「次へ」をタッチします。

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設定内容が表示されるので「完了」をタッチします。

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FS020Wが再起動します。この時、スマートフォンのWi-Fiが一度切れます。自宅などWi-Fi環境で設定している場合は、通常利用しているWi-Fiに切り替わってしまいますので、もう一度FS020Wに接続し直してください。

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なお、詳細なAPN設定方法はこちらになります。

ページをリロードすると最初の画面になりますので「基本情報」をタッチするとこのように表示されます。

データ容量とは送信と受信を合わせた容量になります。この容量はSIMを交換した場合やリセットした場合からの通信量となっています。

リセットはこの画面では行えず、最初の画面で「PC表示」をタッチすると、

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このような表示になり通信量をリセットできます。

直近3日間で3GBという制限がありますので容量ギリギリまで使う場合は、毎日リセットして記録しておいた方がよいでしょう。

アプリで通信量を記録するものもありますが、毎日の通信量を記録するのはアプリを実行している端末のモバイル回線に限られるようです。

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実際の実力は

使い放題と言っても、あまり遅いのでは端末代金込みで月3,980円も払う意味がありません。200Kbpsなら月500円で使い放題というプランがFREETELなどから出ていますので。

ニュースサイトなどで速度テストはよく行われています。例えばこのように。

ところがここでも知名度が低いためスマモバは測定対象となっていません。

この測定は東京都千代田区のアイティメディア社内とのことで同じ環境での測定はできないので、同じ都会ということで新宿で行いました。

測定はFS020WとiPhone 6 PlusをWi-Fiで接続して、各時間帯にRBB TODAY SPEEDTESTで3回計測した平均を算出しています。

比較として0 SIM by So-netも計測しました。0 SIMはiPhoneに直差しですが、スマモバはWi-Fiの混信の影響もあり直差しより遅くなります。

FREETEL、イオンモバイル、docomoなどとの比較が気になる場合は、ITmediaの記事を参照してください。

測定結果はこのようになりました。

場所 時刻 スマモバ(bps) 0 SIM(bps)
下り 上り 下り 上り
京王線新宿駅ホーム 9:45 15.2M 5.7M - -
新宿西口マクドナルド 10:06 11.0M 15.6M 0.6M 10.5M
新宿西口マクドナルド 12:04 4.7M 14.0M 0.3M 11.3M
新宿西口マクドナルド 18:08 1.5M 9.3M 0.3M 8.6M
京王線新宿駅ホーム 18:48 0.8M 5.6M - -

時間帯が遅くなると徐々に速度が低下していることが分かります。これは帰宅時間帯になり人が増えたからと思われるかもしれませんが、そうではないようです。

京王線で20:00ごろ新宿を出発し橋本方面の電車の中でひたすら速度テストを繰り返してみたのですが、都心から離れても速度が上がることはありませんでした。そのため、この速度低下の原因は場所や人の密集ではなく時間帯であると考えられます。

ちなみに東京都下の自宅で朝方に測定したところ、このようになりました。

場所 時刻 スマモバ(bps) 0 SIM(bps)
下り 上り 下り 上り
東京都下の自宅 5:46 34.5M 13.2M 5.5M 4.6M

インターネットの利用者が増える午後から夜半にかけてMVNOを束ねるインターネットとの接続部分の回線容量が足りていないということになります。深夜、誰もが眠ってインターネットを使う人が居ない時間帯にこれだけの速度が出るのですからそういうことなのでしょう。

これは程度の差はありますがどのMVNOでも同じ傾向です。

実際の使用感

スマモバは実測値では夕方になると遅くなっていますが、Webサイトを見るうえで遅いと感じることはありませんでした。利用に際してはFS020Wをズボンのポケットに入れてWi-Fi経由でiPhoneから使っています。ご存知のように人体は2.4GHzのWi-Fi電波を通しません。それでも支障無く使えています。

一方、0 SIMの方はハッキリ遅さが分かります。サイトを表示すると文章は表示されるのですが、画像が表示されないのです。見ていると徐々に表示され始めるので通信エラーではなく回線が遅いということが分かります。

実際に使っていると数Mbpsと速い速度だと1GBなどあっという間に使ってしまいます。1日1GBという容量を意識せずに長い時間使い続けるには容量に見合った速度の方がよいと感じます。

例えばdアニメストアでアニメ1話25分を高画質で見ると約300MBです。1GBでは1時間半しか見れないことになります。同じ速度でクラウド経由の作業を行うと1時間半しかできないことになります。自分が行いたい作業時間と最適な速度を考えてみるべきでしょう。

3日間で3GBを超えると翌日は200Kbpsに制限されます。そして午前0時で解除されます。ただし、厳密に自動で行われるわけではないとのことで、まわりの利用状況をみて行うので必ずしも制限されるわけではないそうです。

この3日間3GBの制限に対して自分がどれだけ使ったのかを簡単に知る方法は提供されていません。カスタマーサポートセンターに連絡すれば教えてくれるとのことですが、やはり会員サイトなどで確認できた方が便利です。現状ではアプリなどを駆使して自分で管理する必要があります。

どこで買えるのか

急いでいないならキャンペーンサイトから購入した方がよいでしょう。10月31日までは事務手数料3,000円が無料ですから。

店頭でも買うことはできます。店頭では即日開通が可能なので急いでいる場合は店頭の方がよいでしょう。

店頭で契約する場合でもタブレットで契約サイトにアクセスして入力するので自宅から契約するのと同じです。店舗とサイトとの違いは不明な点を口頭で店員に確認できること、その場でSIMカードや機材を貰えることですが、事務手数料は無料になりません。また、取り扱い店舗も少ないです。

新宿だと東口にスマモバ直営店の「格安スマホの窓口 新宿本店」があります。新宿を通るなら話だけでも聞いてみるのも手です。

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契約上の注意点

スマモバの契約は日割り無しの一月単位の契約です。2年ないし3年以内で解約すると解約違約金、端末残債などかかってきます。

データ通信契約に関してはクーリングオフが有効ですが、音声通話プランはどの会社でもクーリングオフは使えません。大手キャリアが猛反対しているためです。

スマモバは他のMVNOと違いオンラインでの手続きが一切行えません。プラン変更や解約はカスタマーサポートセンターに電話またはメールで連絡して手続きを行います。

解約は解約書類を送ってもらい、25日必着で返送する必要があります。25日までに着かないと翌月の解約となってしまいます。更にSIMカードを解約書類に添付して返送する必要があります。そのため解約書類発送日から月末までは利用できないのに金は取られます。

ただし音声通話付きの契約に限りSIMカードを解約翌月の10日までに返却するという選択肢もあります。月末まで使いたい場合はカスタマーサポートセンターに解約を申し出る時に月末まで使いたいと伝えてください。

カスタマーサポートセンターは時間帯にもよると思いますが繋がらないということはありません。休日の夕方に電話してもすぐに繋がりました。楽天モバイルのようにキッチリ15分待たせて解約を阻止するようなことはしていません。

現状は処理が追い付いていないようで解約も含めて処理が非常に時間が掛かる状態です。解約は書類を請求し記入して返送しなければなりませんが、事務処理が追い付いていないため、まず書類が届くまで1週間以上かかります。25日に間に合わない場合でも翌月は請求しない対応をとっていますが、解約時には確認した方がよいでしょう。

料金比較

各社でサービスが異なるので単純には比較はできませんが簡単に。

スマモバの「使い放題」プランは音声通話付きプランでも3,480円です。3日で3GBの制限ということで実質30GBプランに匹敵することになります。

docomoの場合は、カケホーダイライトプラン+SPモード+ウルトラデータLLパック(30GB)-ずっとドコモ割で9,200円です。

FREETELの場合は20GBまでしかありませんが、通話+SMS+データ通信 20GB 定額プラン(ドコモ回線)で5,570円です。

イオンモバイルの場合、音声通話プラン30GBで6,980円です。

また、先ごろ発表された日本通信(b-mobile)から「b-mobile SIM 25GB定額」はデータ専用で2,380円、音声通話プランで3,180円となっています。

スマモバの音声通話付き30GBプランで3,480円という料金をみると、大手キャリアのdocomoよりFREETELやイオンモバイルは安いですが、スマモバは更に安いことが分かります。

ただし、b-mobileについては30GBに換算するとデータ専用ではスマモバより安く、音声通話プランではスマモバの方が安いことになります。また、b-mobileは3日間での速度制限がありません。

スマモバも9月までは制限が無かったのですが10月から3日間で3GBの制限を設けました。b-mobileも契約状況によっては今後制限をかけるかもしれません。また、U-NEXTの方針も気になります。

日本通信(b-mobile)は個人向けMVNO事業をU-NEXTに譲渡することが決まっているため、今後「b-mobile SIM 25GB定額」がどうなるのか不透明なのです。

譲渡が決まった後に日本通信(b-mobile)名義で発表するというのも何か引っかかるものがあるのです。

まとめ

スマモバは、安い安いと大宣伝している大手キャリアのプランの半額です。通信速度などで同等とは言えませんが、スマモバは大量のデータ通信を格安で使えるMVNOであることは確かです。

SIMカード単体での契約でもよいのですが、大量にデータ通信を使うならパソコンでの利用や会議や打ち合わせなどで他者に回線を使わせる場合などでもモバイルルーターの方がテザリングより汎用性と安定性が勝ります。

問題は速度と3日間3GBという制限です。気にせず使えるものを選ぶか、値段で選ぶかの選択となります。

更に詳しいことはスマモバのサイトかキャンペーンサイトで確認してください。事務手数料無料は10/31までです。

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