SSDが壊れる原因は「熱」

PC周辺機器
この記事内には広告が含まれています。
(PR)

こんな記事があります。

  • SSDが壊れた方は過半数!しかもアクセス不能な場合が多い!(サービス終了によりリンク削除、IMPRESS)

文面だけ見るとSSDは壊れやすくて危険な印象を受けますが、正しい使い方をすれば、そうそう壊れるものではありません。

ストレージはすべて消耗品

ハードディスク(HDD)は機械部品ですので壊れやすいことは理解し易いと思います。しかし、実際に故障し易いのは機械部分ではなく、制御LSIです。

SSDもフラッシュメモリーを使っているのでHDDと同様に寿命があります。しかし、SSDも故障し易いのはフラッシュメモリーではなく制御LSIです。

故障の原因は熱

HDDはどんどん高密度、大容量、高速となり、制御LSIの処理速度は飛躍的に向上しました。

スピードが上がるとLSIは熱を発します。その熱を適切に逃がしてやらないとLSIが壊れてしまいます。

CPUは高熱を発しますので冷却用のファンなどで冷やしていますが、それでも冷やしきれないとスピードを下げて発熱を抑える仕組みがあります。

HDDやSSDの制御LSIには、そのような仕組みは無く、際限無く熱を発し続けます。サーマルスロットリングという機能が内蔵されてます。高温になると速度を下げて発熱を抑える機能ですが測定結果を見ている限りではチップ温度が80度前後にならないと作動しないようです。

SSDはHDDより何倍も高速なため制御用LSIの処理速度も高くなり、その結果、より高温になるため壊れ易くなります。

DDR3/DDR4メモリーなども触れないほど高温になりますので放熱板が付いていないものは壊れやすいのです。

適切に冷やすことが大切

SSDの発熱と冷やし方による効果の違いについては、下記の記事を参照願います。

メーカー製パソコンは放熱を考えて作られているので、本体からの排熱を妨げないようにすれば大丈夫です。

自作パソコンの場合は、ケース内の空気の流れを考えてファンを増設するなどの工夫が必要になる場合があります。

ノートパソコンもファンが付いているものは、それなりに冷えますので大丈夫でしょう。

一番問題なのは、新しいMacBookのように高速なのにファンレス構造としたパソコンです。発熱しても熱を逃がすことができませんので、使う人がファンの付いた台を使うなどして冷やしてやる必要があります。

もちろん、これらの対策をしなくても、あまりに高温な環境で使わなければ暴走するなどの不都合は発生しません。しかし、じわじわSSDなどの寿命を縮めていることは確かです。

まとめ

昔より品質が向上し壊れ難くなったとは言え、ストレージは消耗品です。適切な温度管理を行わないと大切なデータは一瞬で飛んでしまします。

関連記事:

Amazonで見る
この記事を書いた人
Solomon

会社での経験と趣味のモバイルガジェットの利用経験から、製品のレビューや問題の解決方法を模索しています。

Solomonをフォローする
PC周辺機器
(PR)
Solomonをフォローする
Solomonレビュー

コメント

  1. パソコ より:

    「DDR3/DDR4メモリーなども触れないほど高温になりますので放熱板が付いていないものは壊れやすいのです。」とありますが、一般的に、メモリーはさほど熱を出さないと思います。

    • Solomon Solomon より:

      コメントを頂き、ありがとうございます。

      触れないほど高温になるというのは私の実体験です。

      Z87のマザーにCore i7-3770Kを積んだ動作中のマザーで、うっかりDDR3メモリーに触ってしまい火傷しそうになりました。その時は今のメモリーはこんなに熱くなるのかと驚いたものです。

      もしも使われているメモリーが熱くならないなら、発熱しないように動作周波数を落としているのだと思われます。

  2. 通りすがり より:

    SSDに至ってはNANDの書き込み時は温度が少し高いぐらいの方が電子の伝導性が高くなる特性なので、
    むしろ良い環境なんですけどねー。
    コントローラーの温度が高いのは話が別ですけど。

    書き込み時に温度を下げ過ぎると、逆に寿命を縮めまますよー
    逆に保管(非通電時)は温度が低い方が良いのです。

    SSDは動作時は少し熱く(50℃前後)保管時は涼しく(25℃前後)がベストな環境なのですよね〜。

    • Solomon Solomon より:

      コメントを頂きありがとうございます。

      最適な温度があるのは分かりますが、SSDはフラッシュメモリーだけで出来ているわけではありません。

      フラッシュメモリーは部分的に劣化することも考慮されていますがコントローラーが壊れればそれで終わりです。

      M.2 SSDの放熱部品の販売が始まったことからもSSDの過熱は良くないというのは確かなようです。

      M.2 SSDの熱をマザーに逃がす冷却パッドが発売、SilverStone製(AKIBA PC Hotline)
      http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/1046336.html

      個々の部品の特性だけではなく装置としてのSSDの寿命を考える必要があると考えます。

      なお、こちらの記事でも冷やした方がよいとの意見です。

      M.2 SSDは冷却が必要?・・・・・・など、“ストレージのギモン” 3点を解決(AKIBA PC Hotline)
      http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/dosv/1028875.html

タイトルとURLをコピーしました