nVIDIA GeForceかAMD RADEONか

PC周辺機器
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ある程度のパフォーマンスを期待するなら、外付けGPUは必須ですが、その場合、2強のAMDとNVIDIAのどちらを選ぶかが問題となります。

性能や価格など選択基準はいろいろありますが、ここではビデオ編集エンジンとして考えます。

GeForce-GTX780-01

ATIとnVIDIA

PC-9821の時代にも外付けグラフィックカードはありましたが、MatroxやPowerVRぐらいでした。

AT互換機が流行り始める頃になるとATIのグラフィックチップがオンボードで搭載されるPCが増えてきました。

それでもATIのグラフィックは基本表示だけでゲームグラフィックなど性能的に無理でした。

そのATIが本格的に強化したGPUとしてRADEONを発売しました。

最初のRADEONを買いましたが、Matroxなどと比べると性能は段違いでPCゲームなどを快適にプレイできました。PowerVRも買いましたが性能ではRADEONにはかないませんでした。

その後nVIDIAが参入したのですが、最初はATI派の方が多かったようです。理由は性能ではなく、ATIの方が画質が良いという点からです。

その後両社は飛躍的にGPU性能を上げて、ATIもAMDに買収されAMD RADEONとなりました。

状勢に変化が見えてきたのは、GPUをCPUのように使うという試みが始まってからです。

nVIDIAがCUDAを提唱してからビデオ編集ソフトがnVIDIAに優位な扱いを始めました。

ビデオ編集ソフトでの扱い

ビデオ編集ソフトはPegasysyとCyberLinkの製品しか使っていないので、この2社の製品についてとなります。

Pegasysはフリーソフトで始めたTMPGEncを事業化した会社ですが、nVIDIAがCUDAを発表した当初から製品をCUDAに対応させています。

しかし、AMDにも同じような機能はあるのですが全く無視していました。最近の重い腰を上げAMDに若干歩み寄っていますがそれでも使える機能は限られています。

私は画質面からRADEONを使い続けていたのですが、今回パソコンをSkylakeにグレードアップさせるにあたり、GPUもnVIDIAに変えてみました。

当初、友人からもらったGeForce GTX 780を使ってみたのですが、あまりにも電力を食い過ぎるのでGTX 960を新たに購入しました。

使用しているソフトはエンコードソフトのTMPGEnc Video Mastering Works 5とカット編集ソフトのTMPGEnc MPEG Smart Renderer 5です。

 

また、CyberLinkのソフトも使っています。

こちらは当初からnVIDIAだけでなくAMDにも対応しています。

使っているのはビデオ編集ソフトのPowerDirector 14 Ultraとビデオ変換ソフトのMediaEspresso 7.0です。

DVDやBDに焼く場合にPowerDirectorを使います。PegasysからもTMPGEnc Authoring Works 5というDVD/BD作成ソフトが出ているのですが、新しいバージョンが出ていないので購入を控えています。

 

まず。CUDAの対応ですが、Pegasysyの製品はデコードにしか使えませんでした。一方、CyberLinkの製品はデコードにもエンコードにも使えます。

 

作業フローは、TMPGEnc MPEG Smart Renderer 5でカント編集して高画質のムービーを保存。

iPadなどで見る場合は、そのムービーをMediaEspresso 7.0でサイズやビットレートを落として保存。

ブログなどで使う必要がある場合は、TMPGEnc Video Mastering Works 5でファイルサイズ固定で再エンコードして保存。

などとなります。

問題発生

従来はAMD RADEONを使っていたのでPegasysの製品では、CPUによるソフトデコード/ソフトエンコードまたはCPU内蔵GPUによるIntel Media SDKのどちらかが使われてきました。

今回、CUDAを有効にして作業を行ったところ、正しく再生できないムービーができてしまいました。具体的には、ある点にシークさせると音しか再生されないものです。インデックスが正確に作成されていなためのようです。

いろいろ設定を変更して試行錯誤したところ、CUDAをデコーダーとして使うとムービーがおかしくなることが分かりました。

仕方ないので今はエンコーダーとしてだけCUDAを使っています。したがってCyberLinkのソフトでしかCUDAは使っていません。

それではCUDAを使うメリットが無いように思えますが、ソフトエンコーダーなどと比較してCUDAを使うと曲線がなめらかになることが分かり、これはCUDAを使うメリットとなっています。

なお、デコーダーにGTX 960のCUDAを使った場合、Core i7-6700KのIntel Media SDKと比較しても1割程度しか早くなりませんでした。

まとめ

今回の簡単なテストではCUDAのメリットはあまり感じられませんでしたが、今までPegasysはCUDA対応だけで商売をしていますので、それなりのメリットがあるのだと思います。

それでもムービーが正しく作成されなかったり、速度的にもあまりメリットが無いなら、nVIDIAを選ぶ必要は無いかもしれません。

AMDかnVIDAかは価格や性能面の他に、好みという問題もあるのでどちらが良いとは言えません。

GPUコンピューティングでもそれほど差が出ないなら好きな方を選べばよいと思います。

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