Appleが「追う立場」に落ちたことを明確にさせたiOS 9

iOS 9
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iOS 9が発表になりました。

今までiPhoneの「おまけ」程度にしか扱われていなかったiPadのiOSですが、今回発表となったiOS 9で「見る道具」から「作業する道具」としての明確な位置付けと拡張が行われました。

しかし、この拡張をPC業界全体で見ると、MicrosoftがWindows 8に実装したが「失敗」と認めて「捨てた」技術です。

iOS 7でWindows 8のModern UIの基本コンセプトであるフラットUIをパクってから、Appleは新しいものを作れなくなっているのではという疑惑は、iOS 9で確信となりました。

iOS 9でのiPadだけの拡張

iOS 9ではiPadのみに実装される拡張があります。

最大2つのアプリで画面を分割して使用できる機能です。

ただ、これはWindows 8で実装され、Windows 8.1で多少使い勝手を良くしたのですが、それでも受け入れられず、Windows 10ではウィンドウでの実行形態に回帰してしまったものです。

言うなれば、Microsoftが捨てた機能です。

(Windows 10でも最大4つ、プラス、拡張デスクトップとして残しましたが最後の足掻きです)

画面分割とオーバーラップ

今回、Mac OSもOS X El Capitanを発表しましたが、Windows 10が仮想デスクトップを実装してきたことで、iOS 9と同様に画面の分割表示や仮想デスクトップの強化を実装してきています。

ウィンドウシステムは、有名なところでは、Windows 1.0で画面分割タイプで始まり、Windows 2.0からオーバーラップ表示が可能となり、以後オーバーラップ表示が標準となりました。Windowsでも、Mac OSでもX-WINDOWでも同じです。

しかし、タブレットというデバイスが出てきたことで、マウスが使えない環境でのマルチウィンドウを実現する技術として画面分割の再来となりました。

Appleのジレンマ

MicrosoftはWindows 10で、すべてのOSを1つのOSとすることを選択し、タッチ操作の有無、キーボードの有無など状況に合わせて画面の表示方法と操作方法を切り替えるようにしました。ただし、ユーザーが望むならタブレットでもデスクトップPCと同様の操作体系に切り替えることはできます。

今回、iOS 9とOS X El Capitanは歩み寄ってはいますが、それでも一線は越えていません。iOS 9でのオーバーラップ表示です。

これをやってしまうと、MacとiPadの境界が不明確となり、統合するか、どちらかのデバイスを終息させなければならなくなります。

AppleにはMicrosoftのような大英断を下せないジレンマがあるのです。

まとめ

新しいものを作り出せないクックCEOという経営者の実像は明確となりました。しかし、ジョブズの残した物を捨てられないジレンマも感じさせます。

この記事にもあるようにiPadは売れていないようで、iOS 9の新機能も、そのテコ入れでしょう。

新しいものを作れず他のプラットフォームの物まねをする、しかしMacとiPadの統合という大英断は下せない。Windows 10で攻勢をかけるMicrosoftに対してAppleの護りはあまりにも弱いです。

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この記事を書いた人
Solomon

会社での経験と趣味のモバイルガジェットの利用経験から、製品のレビューや問題の解決方法を模索しています。

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