ハイレゾWALKMAN、プレイリストの罠

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ハイレゾに対応したWALKMAN Aシリーズですが、ハイレゾ音源を聴いているつもりが、実はダウンサンプリングされたCD音質相当の音源を聴かされている可能性があります。

その音源は本当にハイレゾ?

まず、WALKMAN Aシリーズでハイレゾ音源を聴いている時、この表示が出ているか確認してください。

WALKMAN-Playlist-01

この[HR]という表示がハイレゾ音源を再生していることを表しています。

前の記事でハイレゾを聴く環境を整えてテストしたのですが、コメントでCD音質になっているとの指摘を頂き、調べたところ確かにダウンサンプリングされたCD音質相当になっていました。

そのため再生中も、この表示が出ていませんでした。

WALKMANの楽曲管理ソフト x-アプリ

WALKMANは楽曲ファイルを直接WALKMANにコピーすることもできますが、管理ソフトを使う方がいろいろ便利です。

現在、WALKMANの楽曲管理ソフトはx-アプリとMedia Goの2種類があります。

x-アプリはSonicStageから続く昔からのWALKMAN用の楽曲管理ソフトです。

一方、Media GoはPlayStation Portableのソフト管理用に開発されたものです。

開発がソニーグループ内で違うため、併存しているのでしょう。

以後、ここではx-アプリについて説明します。

x-アプリでハイレゾ楽曲を含むプレイリストを転送すると

x-アプリは著作権保護機能が撤廃される前に購入した楽曲やCDから録音した楽曲を著作権保護機能であるOpenMGで管理しています。そして、著作権保護されていない圧縮音源もOpenMGで一括管理されています。

WALKMANもOpenMGに対応していろいろ機能が追加されて来ているので、イコライザーによる音質の変更や再生スピードコントロールなども、これらOpenMG管理下の楽曲には対応しています。

しかし、ハイレゾ再生機能は後から付け加えられた機能のため、現状の機種では従来から機能を使うことができません。

苦肉の策としてハイレゾ音源をダウンサンプリングしてCD音質相当に変換することで、従来からの機能を使えるようにしています。

まず、x-アプリを起動してハイレゾWALKMANを接続するとこのような表示が出ます。ハイレゾ音源を転送するにはモードを切り替える必要があるということです。

WALKMAN-Playlist-02

まず、ハイレゾ音源と圧縮音源の違いを知るために「ハイレゾ比較」というプレイリストを作りました。1番目のファイルが67.6MBと大きいことからハイレゾ音源ファイルであることが分かります。

WALKMAN-Playlist-03

そして、x-アプリでプレイリスト「ハイレゾ比較」をWALKMANに転送します。「そのまま転送」モードでは楽曲しか転送できないため、プレイリストは従来の方法でしか転送できません。

WALKMAN-Playlist-04

そして、ハイレゾ楽曲だけを「そのまま転送」モードにして転送します。

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念のため、WALKMANのフォルダーをエクスプローラーで確認してみると、確かにFLACファイルが転送されています。

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転送が完了したので、WALKMANで「ハイレゾ比較」プレイリストを再生し、楽曲の情報を調べてみると、ダウンサンプリングしてCD音質相当に変換されたものになっていました。

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では、転送したハイレゾ楽曲はどこに行ったのかというと、「アルバム」から探してみるとこのように存在しています。

WALKMAN-Playlist-08

WALKMANのプレイリストにはハイレゾ音源を含めることはできない

何故、このようなことが起きるのかですが、プレイリストは従来のOpenMG管理下での仕組みのため、「そのまま転送」で転送される楽曲をプレイリストでWALKMANが再生できない可能性があります。そのため、x-アプリがOpenMG管理下で使えるようにハイレゾ楽曲をダウンサンプリングしてCD音質相当に変換して転送していると思われます。

実際、アルバムで確認してみると、

WALKMAN-Playlist-09

このように3曲登録されています。

  • 圧縮音源(AAC)
  • ハイレゾ音源(FLAC)
  • ダウンサンプリングしてCD音質相当に変換した音源(Linear PCM)

の3種類です。

WALKMAN-Playlist-10

WALKMAN A10シリーズではハイレゾ音源だけを聴く機能はありません。

WALKMAN A20シリーズではアップデートによりハイレゾ音源だけを聴くことが可能になりました。

ハイレゾ音源と圧縮音源を混在できるブックマーク機能

ハイレゾ音源と圧縮音源を一つのプレイリストに登録することはできるのかというと、現状のx-アプリでは不可能です。プレイリストに登録すると、ダウンサンプリングしてCD音質相当に変換した音源となってしまいます。

では、ハイレゾ音源と圧縮音源を連続して再生させる方法は無いのかというと、WALKMAN本体にブックマークという機能があります。

これは楽曲を再生している時に「OPTION」ボタンを押して「ブックマークに登録」を選択し、

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登録するブックマークを選択します。5種類作成が可能です。

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再生する場合は、「ミュージック」の「ブックマーク」から

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再生するブックマークを選択し、

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再生します。ブックマークでの再生はリピート設定しなくても、ブックマーク内を繰り返し再生します。

ブックマークに登録した楽曲は再生順を変えたり、ブックマークから削除することも可能です。

ただし、この登録は本体で行うため、x-アプリにバックアップすることはできません。

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WALKMANでの再試聴結果

今度はブックマークにハイレゾ音源と圧縮音源を登録し、再生中も[HR]が表示されていることを確認しました。

目を瞑って、何度も「→」のボタンでどちらを再生しているか分からなくして聴き比べました。

ほんの僅かですが、ハイレゾ楽曲の方が奥行きを感じました。何度か聴き比べて目を開けて[HR]表示を確認したので間違いは無いでしょう。

ただ、ほんとうに”ほんの僅かの違い”です。静かな部屋でやっと聴き分けられるかどうかという程度の違いですので、耳が良い人でも販売店やショールームなど騒がしい場所で聴いても違いは分からないかもしれません。

オーディオは金をかければ際限なく良い音になります。ハイレゾ音源を1万円程度のヘッドホンで聴くのと、圧縮音源をSTAXのイヤースピーカーで聴くのとで、どちらの方が良い音に聴こえるかは自明です。

2倍のお金を払ってハイレゾ音源を買うよりも、2倍の値段のヘッドホンを買った方が良い気がします。

1曲250円の違いが曲を買い続けることで数万円の違いになることから、ハイレゾビジネスはソーシャルゲームの課金システムに通じるものがあるように思えます。

まとめ

アニソンなどは、アルバムではなくOP、EDを並べて連続で聴くのでプレイリストは必須です。しかし、WALKMANはハイレゾ音源でのプレイリストをサポートしていませんので、プレイリストで聴くと必ず、ハイレゾ音源はダウンサンプリングしてCD音質相当に変換した音源を聴かされることになります。

プレイリストを使っている場合は、自分が聴いている音源がどちらなのか[HR]表示で確認してみてください。

違いが分かるなどと言っている人も実は・・・ということもありえます。

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