ソニーでUltra HD Blu-rayを年内に見ることは不可能に、PS4 ProはUHD BDに非対応

4K Ultra HDブルーレイ
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誰もが疑わなかったPS4 ProのUltra HD Blu-ray対応は実現されませんでした。

しかも、ハード的な問題のため今後のファームウェア・アップデートでも対応は不可能です。

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PS4 Pro発売

PS4 NEOと呼ばれていた上位版のPlayStation 4がPlayStation 4 Proとして2016年11月10日に発売されます。

前評判通りの高性能なゲームコンソールに仕上がっています。

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まさかのUltra HD Blu-ray非対応

CPUやGPUの性能、H.265デコーダーなどハードウェアの性能は十分なので、時代の流れに沿ってUltra HD Blu-rayは再生できるものと誰もが考えていました。

ところが、PlayStation 4 ProではUltra HD Blu-rayは再生できません

こちらの記事によると、

前述したように,PS4 ProのGPUはH.265デコーダを内蔵しているため,UHD BDに記録された4K映像のデコードは十分可能である。しかしPS4 Proは,UHD BDが採用するディスクメディアである3層BD-ROM(BDXL)の読み出しに対応したBD-ROMドライブを採用していない――実際に採用するのは従来型PS4と同じ,読み出し6倍速のBD-ROMドライブ――ので,UHD BDの再生には対応できないのだ。

とのことで、BD-ROMドライブの問題でUltra HD Blu-rayの再生は不可能とのことです。

現在発売されているUltra HD Blu-rayタイトルは殆どが2層ですが、25GBの2層ではなく33GBの2層であるためBDXL対応のドライブでないと読めません。

コストダウンのためなのか、AV部門より先にプレーヤーを出されては困るという部門間の柵のためか、Ultra HD Blu-rayが再生できない製品となってしまいました。

「2016 PlayStation Press Conference in Japan」でPS4 Proが公開されました。

記事によると、

なお、AVファンにとってはPS4 ProにULTRA HD Blu-ray(UHD BD)ドライブが搭載されているか否かが気になるところだが、マーケティングコミュニケーション部メディア戦略課の寺本亜紀子課長によれば「UHD BDドライブは搭載していない。欧米を中心に、(4K映像も含めて)ストリーミングで映像を楽しむスタイルが広まっており、今回はパッケージではなくストリーミングを選択した」とのこと。ストリーミングへの具体的な対応として、Netflix、YouTubeなどの4KストリーミングビデオサービスをPS4 Proから4K出力できる機能を備えた。

とのことです。

そしてこれは建前でSIEのハードウエア開発の責任者とのインタビューで「開発費の問題」と言っています。詳細は「PS4 ProがUltra HD Blu-rayに対応しない理由」を参照して頂きたいのですが、どうもそれも違うようです。

結局、何かというとUltra HD Blu-ray対応のドライブはAACS2.0に対応させる必要があり1台製造するごとにAACS LAにライセンス料を払わなければならず、これが嫌なのでしょう。

PS4 Pro本体は集積化でコストダウンできてもライセンス料は変わりませんから後々原価に占める割合が増えて行くのです。PS3をBlu-ray Videoに対応させたことでライセンス料が負担になっていたのかもしれません。

どう言っても言い訳にしかなっていません。ユーザーのやりたいことが全く分かっていません。BRAVIAにはAndroid TVが搭載されているのでストリーミングならPS4 Proなど無くても見れるのです。

ユーザーが見たいのは”4K映像”ではなく、”Ultra HD Blu-rayというメディア”なのだということが全く分かっていません。レンタルビデオ屋が存在しない欧米と日本では環境が全く異なるのです。

ゲームコンソールは互換性を重視しますので、PS4世代でのUltra HD Blu-ray再生対応は今後とも無いでしょう。

ソニーのUltra HD Blu-rayプレーヤーは来年3月発売?

ソニーはUltra HD Blu-rayプレーヤーを2016年度に発売すると発表しています。

2016年ではなく2016年度、2017年3月までということです。実働モデルとのことですが、IFA 2016でも発売時期を明確に発表できなかったことから、まだまだ問題を抱えているのでしょう。

一方パナソニックからはBDレコーダーが1機種、BDプレーヤーが2機種発売されています

ソニーの技術力が落ちていることは明確です。

また、こちらの記事を読むと自社製品はすべてプレミアムなのでUltra HD Premiumに賛同せず、独自の「4K HDR」ロゴを打ち出しているとのことです。

同じ土俵で戦えなくなったソニーの言い訳にしか聞こえませんが、消費者としては他社製品と比較し難く、混乱しか生まない気がします。

Ultra HD Blu-ray対応の重要性

TVやゲームコンソールは白物家電に近い性格があり、そうそう買い替えるものではありません。今、買い替えるなら間違いなく4Kテレビを買うでしょう。

しかし、実際に売られている製品は4Kテレビではなく「4Kモニター」です。現状販売されている4Kテレビで4K放送の受信機が内蔵された製品は1台もありません。現在売られている4Kテレビは2K受信機と4Kモニターの組み合わせでしかないのです。

4K放送が始まれば4K放送の受信機を買うか、新しい4Kテレビに買い替えるかを迫られることになり、多くの人は4Kテレビを買い替えるでしょう。

4K Blu-rayについても同じ状況なのです。

Ultra HD Blu-rayを最高の画質と音質で視聴するにはプレーヤーが最適です。しかし、4K放送が始まり4K録画の問題が片付けば4K対応のBDレコーダーが出てきます。当然、Ultra HD Blu-rayも再生できます。

PS3がそうであったように、最高画質でなくともよいので、とりあえず新しいメディアを再生できる環境が欲しいと考える人にとって、ゲームコンソールでUltra HD Blu-rayを再生できることは重要なことです。

Ultra HD Blu-rayプレーヤーは4K対応BDレコーダーが出れば用済みとなりますが、ゲームコンソールは引き続きゲーム機として使えるからです。

まとめ

AV機器は性能ではなく”メーカー買い”という人が多いと思います。

ソニー派の人たちはUltra HD Blu-rayをもう暫く待つ必要がありそうです。

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